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【カメラ用語事典】色相/色合い

虹の色(スペクトル)に紫や赤紫を補って環状に並べた図を「色相環」という。その代表的なのがマンセル表色系の色相環(下の図)。10色相を基本として、向かい合う色同士のことを「補色」の関係と呼ぶ。そしてこの色相環を元に、赤、黄、緑、青、紫といった色味の違いを段階的に変化させる設定が「色相(色合い)」である。

 

多くのデジタルカメラでは「シャープネス」や「コントラスト」「彩度」などの設定と同じく、仕上がり設定モード(メーカーによって名称は異なる)の詳細設定として色相(色合い)の調整が可能になっている。プラス側に設定すると黄色みが強くなり、マイナス側にすると赤みが強くなる機種が多い。

 

例えば、人物を撮る際、肌を赤っぽく健康的に仕上げたいときはマイナスに、逆に赤みを抑えたいときはプラスに設定するといい。風景や植物などの色を大胆に変更して、自分好みの色合いにすることも可能だ。
 

マンセル表色系の色相環。アメリカの画家アルバート・マンセルが作り上げた色体系で、人によって表現が違うことが多い色を系統的に整理・分類するために考案した。
 

 

キヤノンのピクチャースタイルでは色相のことを「色合い」と呼んでいる。初期設定は「0」となり、プラスにすると上の写真のように黄色みが増し、マイナスにすると下の写真のように赤みが増す。
 

 

写真/永山昌克