冬は、空気が澄んでいて朝日や夕日が美しい季節だ。特に「初日の出」というイベントもあるので、新年はまず、初日の出撮影からと思っている人も多いと思う。しっかりと防寒対策をして、朝日や夕日の撮影にチャレンジしよう!
絶対撮りたい初日の出
- 事前の準備で勝負は決まる!万全の防寒対策で初日の出に臨む
- 撮影チャンスを見逃すな!日の出日の入りの前後10分間が勝負
- 露出補正とホワイトバランス設定で太陽の表情を引き出そう!
- 準備ができたら天気を確認して撮影に出かけよう!実践・朝日を撮りました
- プロカメラマンイチオシ・全国初日の出オススメ撮影スポット20
表情を引き出せ!マイナス補正で色濃く写す!
朝日や夕日は、その時々の空の様子や気象条件によって変化する。そのため、同じ太陽であっても、最適な露出値が変化する。しかし、一般的にプラスの露出補正をして明るく写すよりも、マイナスの露出補正をしたほうが色が濃くなり、雲の表情を引き出しやすい。
▼-1補正
▼ 補正なし
▼+1補正
色濃くするならマイナス補正、明るさ強調ならプラス補正
上の写真のように、露出補正なしの写真とマイナス補正した写真では、太陽だけでなく空の明るさも変わってくる。マイナス補正した写真は暗くなるのと同時に、色が濃くなって写る。色を濃くしたいならマイナス補正、明るさを強調したいならプラス補正ということになるが、太陽やその周囲が明るく写って印象が弱く感じたら、マイナス補正してみよう。
色が決め手!ホワイトバランスで「赤み」を強化
風景撮影をする場合、ホワイトバランスの設定は通常、オートや太陽光で撮影する。晴れていても曇っていても、太陽光で撮れば光の色まで美しく再現される。しかし、朝日や夕日撮影では、「くもり」や「日陰」に設定することで見た目よりも赤く描写することができる。
▼オート
▼太陽光
▼くもり
赤みが過剰にならないように注意が必要
夕日の写真のホワイトバランスを変更してみると、「オート」では見た目よりも色が薄く、赤みが弱い写真になっている。「太陽光」では見た目に近く、「くもり」では赤みが増している。ホワイトバランスを「くもり」や「日陰」にして、実際よりも赤く写すのもテクニックの1つだ。ただし、やや不自然になる場合もあるので注意が必要。あるいは、RAWデータで撮影してパソコンで調整するのもいいだろう。
写真・解説/工藤智道