蛍光灯や水銀灯、LED照明などの人工光源下で高速シャッターを用いて連続撮影を行うと、人工光源によるフリッカー(ちらつき)の影響で露出や色にばらつきが出たり、画面上下に露出ムラが生じたりすることがある。これをフリッカー現象と呼ぶ。
フリッカーを検知してシャッターを切るタイミングをずらし、露出や色のばらつきを軽減する機能が「フリッカーレス撮影」だ。この機能を使用して撮影すると、フリッカーによる悪影響を回避して撮影ができる。主に体育館やホールなどで行われるスポーツやイベントなどの撮影に有効だ。
写真/永山昌克
薄暗い水族館内で泳ぐペンギンを撮影。ペンギンの泳ぎを写し止めるため、高速シャッターを使う。館内の室内照明の元では、高速の電子シャッターを使うとフリッカー現象によって、写真に縞模様が入ってしまった。ここでは機械シャッターでもフリッカーの影響は見られたが、電子シャッターに比べれば少なかった。
キヤノン EOS Rの「フリッカーレス撮影」の設定画面。初期設定では「しない」になっているので、必要なときに「する」に設定する。