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【カメラ用語事典】露光間ピントずらし

露光間ピントずらしとは、露光中にピントリングを意図的に動かして、ピントをわざと外したり、合わせたりして、ソフト効果を得る撮影テクニック。ただのピンボケ写真とは違い、芯のあるシャープな描写を残しつつ、ソフト感も得られる。主にイルミネーションの撮影で使われるほか、昨今は花火撮影でも用いられている。

ピントが合った状態から、ピントリングを回してピンボケにする方法が一般的。最初にAFでピントを合わせたら、MFに切り替えて、シャッターを切ったらピントリングを回す。回す量によってボケ具合が異なるほか、芯をしっかり描写したければ、シャッターを切ってからしばらく露光することが大切だ。手持ち撮影も可能だが、ブレなく描きたければ三脚を使うこと。

 

 

写真/吉住志穂

被写体にピントを合わせたら、シャッターを切る(上)。露光中、数秒をおいてからピントリングを回してピンボケを作る(中)。そして撮れたのが下の写真。なお、この写真はシャッター速度3秒で撮影している。

 

 

露光間ピントずらしを用いて花火を撮影。この写真の場合は、まずはピンボケ状態にしておき、露光中にピントを合わせている。光跡の先がつぼんで、普通の花火写真では見られない幻想的なイメージに写った。