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フォトジェニックな「入道雲」を撮影する方法【なつぞら撮影攻略①入道雲】

今年の夏は、写真撮影も朝ドラも「なつぞら」がアツい!昼も夜も、晴れでも雨でも、フォトジェニックな夏の空は、PLやNDなどのフィルターワークと露光(露出)テクニックで写真が昇華する。今回は連載形式で入道雲、星空、この4つの「なつぞら」撮影攻略のカギに迫る。第1回は「入道雲」について解説!


 
 

入道雲を際立たせるにはPL効果で空を色濃く写すのがポイント!

夏の強い直射光により、上昇気流が発生すると入道雲ができる。昼から午後にかけて発生することが多く、雲の下ではスコールのような強い雨を伴う。水滴に光が当たると光の屈折により虹が見られる。つまり雨を降らす雲があって、そこに太陽の光が差し込めば虹が現われるのだ。

入道雲を生かすには、青空と白い雲のコントラストを高めることが重要。PLフィルターを使って青空の深みを出すと、白い雲が際立つ。その際、光を受けた雲は明るく輝いており、補正なしでは露出アンダーになりやすいため、プラス補正で雲の白さを引き出そう。雲の凸凹による陰影を生かし、明暗を際立たせると立体感を出せる。

横から、斜めから差す光線を見極めよう

雄大な積乱雲は昼から午後にかけて見られることが多い。南東方向に見える宮古島を撮影すると、午後はサイド光となった。横からの光にPL フィルターはよく効くため、青空と雲のコントラストをくっきりと出せたほか、海の反射も取れて鮮やかに仕上がっている。(ドローン撮影)

DJI MAVEC PRO 4.7mm(26ミリ相当) プログラムオートF2.2 1/680秒 ISO100 WB:晴天 C-PLフィルター使用 沖縄県宮古島市

夕空にもPLフィルターは有効

順光や逆光には効果はないが、夕日を受けた入道雲でも横からや斜めからの光ならPL効果が生きる。背後の青空がPLフィルターによって暗く落ちると雲との明暗が際立ち、ドラマチックで力強い作品に仕上げられる。

<〇 PLあり>

 

<△ PLなし>

モクモクと成長した形の良い雲を狙う

上昇気流で形作られる入道雲は、刻一刻と形を変えていく。ほんの数分で形が崩れてしまうこともあるので、成長を始めたタイミングでスタンバイして撮影に臨みたい。いい雲を見つけてから撮影ポイントに移動したのでは間に合わない。

<〇 11時41分>

 

<△ 11時45分>