Vlog (ブイログ) とは一般的なブログの動画版のこと。気軽にハイクオリティな映像を記録できるようになった現在、旅行や日常生活など、自らの思いや記録を高品質な映像としてYouTubeなどにアップして残すことを楽しむ人が増えています。そこで、Vlog撮影に一眼カメラを活用している注目のVlogger (ブイロガー) 5人にインタビューしました。第2回は高澤けーすけさんです。
こだわりのVloggerたちに学ぶ一眼カメラVlog入門
高澤けーすけ
1992年、和歌山生まれ。音楽の趣味が高じ、ギターのエフェクターに関するブログを開設。その後、カメラなども取り上げるように。主にYouTubeで旅のシネマティック作品や、カメラ、ガジェットなどのレビューを公開。
「視聴者もワクワクできる作品」をモットーに高感度なシネマティックVlogを発信
トランジションやエフェクトはあまり使わない
今は、カメラやデジタルガジェット、生活小物などのレビュー動画と、旅や日々のイベントなどを綴るシネマティックVlogの2つの動画コンテンツを軸に制作・公開しています。どちらもシンプルでスタイリッシュなテイストを心がけ、ですからトランジションやエフェクト類はあまり使いません。
カメラ選びでは何機種か検討したのですが、もともと写真が好きで「ソニー α7 II」を愛用して操作に慣れていたことと、フルHD/120Pなど動画のスペックを考慮し、「α7 III」を選びました。
レンズワークにこだわる
シネマティックなVlogの撮影でこだわっているのはレンズワークです。観る人のココロに刺さるビジュアルを盛り込むためにも撮影画角やアングルを常に意識。超広角や広角レンズ独特の遠近感描写や、望遠レンズの圧縮・切り取り効果を生かし、動画の要所で「印象づけたい」との狙いがあります。
4Kで撮るケースもありますが、編集作業や公開方法などのワークフロー、それにご覧いただく皆さんの視聴環境などトータルに考え、基本、現在はフルHDで撮影するようにしています。
Vlogは究極の「記念動画」自ら楽しめば分かち合える
Vlog制作のコンセプトは、あくまでベースは記念写真ならぬ“記念動画”であって、自分が興味ある対象を扱い、なにより自分自身が真剣に楽しむこと。でないと、観るほうも共感とか湧いてこないと思います。Vlogを本格的に始めて決して長くはありませんが、それでも自分の表現や意識が日々アップデートされていると実感できる。ホント刺激的です、Vlogって。
高澤けーすけさんの撮影機材と制作のポイントは?
機材の特性を把握して適宜使い分ける
万能機「ソニー α7 III」をメインに、最新機「ZV-1」もラインナップ。アクティブなシーンはアクションカムの出番だ。一見マニアックな「ZEISS Batis 2/40 CF」は写真撮影だけでなく、レビュー動画づくりなどでも重宝する。
レンズワークでキャッチ―な映像を
最近のお気に入りレンズは「ソニー FE 20mm F1.8 G」。広大な風景を捉えるのはもちろん、超広角レンズの描写特性である強いパースペクティブを利用し、被写体にグッと寄るなどして印象的なビジュアルをモノにしている。
〈取材〉金子嘉伸