5回にわたって注目のVlogger (ブイロガー) 5人を紹介してきましたが、ここからはVlogを実際に始めるにあたって必要となる知識やカメラ、周辺機器などを解説します。あなたも自分の伝えたいこと、残したいことを、動画で表現してみては?
こだわりのVloggerたちに学ぶ一眼カメラVlog入門
- 第1回 : JIN
- 第2回 : 高澤けーすけ
- 第3回 : shukei
- 第4回 : 油木田一清
- 第5回 : 中西 学
- 第6回 : 今こそ一眼カメラでVlogを始めよう!
- 第7回 : オススメVlog用カメラ
- 第8回 : オススメ周辺機器
Vlogって何だろう?
SNS時代の映像表現として“Vlog”が話題だ。Vlogとは、Video Blog (ビデオ ブログ) の略称。主にYouTube上で、自らのライフスタイルやハウツー動画など、自分が伝えたいこと、自分が残したいことを、自由に投稿する動画のこと。人によって表現方法はさまざまだ。
Vlogは自由に表現できる世界なので誰でも気軽に世に出すことができるが、著作権や肖像権などNG行為には注意して発信してほしい。
Vlog撮影のポイント
動画は特に手ブレが気になるので、手持ちで撮影するなら絶対に手ブレ補正が付いているカメラを使おう。もし、ブレないように撮りたいなら、三脚で固定し撮影するとよい。とにかく、手ブレ、ピンボケなどには十分気をつけて、記録した映像は毎回プレビューして確認するのが大切だ。
また、撮影する前に、撮影する内容をしっかり頭でイメージすることが重要。絵コンテ (文字でもOK) を書いてみよう。ムダに撮影することが少なくなり効率が上がる。ちなみに、1シーンは10秒程度あれば十分。ムダな長尺記録は基本的にやらないこと。
■記録サイズ
基本的にFHDを使用。より映像にこだわりたいなら4K記録もアリだ。ただし4Kはサイズが大きく編集なども高性能なPCが必要になる。
FHD | 1920×1080 (約207万画素) |
4K | 3840×2160 (約829万画素) |
■フレームレート
フレームレートは1秒間に撮影するコマ数のこと。普通の動画なら30pか60pを選んでおけばいい。
30p | 動きが少なければ30pでも十分。 |
60p | 動くものなどには60pが最適。現在はこれが標準。 |
120p | スローモーションには120p以上を利用する。 |
24p | シネマ業務用でやや特殊なフレームレート。 |
■動画記録形式
記録形式は基本的にMP4かMOVを選んでおけば問題ない。
MP4 | 現在最も普及している記録方式。PCで再生するのに便利な方式で、FHD&4K記録を選べる。 |
MOV | 主にMacで利用するために作られた形式で、Windows PCで再生する時などは別途ソフトが必要な場合もある。 |
AVCHD | 主にビデオカメラの動画をテレビで再生する目的で作られた形式。圧縮効率が良く、長時間撮影などに適する。 |
XAVCS | 高画質なFHD記録や4K記録を行なうための形式。MP4と同じように扱え、画質が良いが、編集ソフトが未対応の場合もあるので注意が必要だ。 |
難しく考えず、動画を撮影して公開してみよう
Vlogというと、何やら難しそうと感じる方も多いだろうが、動画を撮ってYouTubeなどにアップするだけ。難しく考えず、写真を撮るように簡単に動画撮影をして、いろいろな人に見てもらうのもいいし、世界の人に広く発信してみてもいいだろう。
最近の一眼カメラは動画撮影ができる機種が多いが、まず動画で手ブレ補正がしっかりと効くものが良い。4Kや8K対応機種も多いが、現在はFHD撮影ができれれば特に問題ない。4Kや8Kは表示できるモニターが必要なのと編集時に高スペックなPCが必要となる。むしろフレームレートに選択肢が多いモデルがオススメだ。
音声収録は基本的に内蔵マイクで問題ないが、こだわるなら臨場感の高いステレオの外部マイクがオススメ。レンズのAF音や手元の音が記録されてしまうことがあるので、記録中はできるだけ音声に気を配って操作しよう。
Vlogで一番面倒なのが編集。本格的な編集はPCが一番だが、自動でカット編集して簡単に仕上げてくれるアプリなどもあるからスマホなどで始めるのも手だ。また、記録メディアは容量よりも記録速度が高速なタイプを選ばないと、記録時にカメラが性能を発揮できなくなることがあるので注意しよう。
簡単なVlog動画編集はタブレットなどでも可能
「スマホや iPad で動画編集?」という方も多いとは思うが、テロップ入れ・カット作業くらいならPCより楽にできるくらい。現場ですぐに編集できるのも便利だ。ただしタッチ操作が主流のため、カットのタイミングなど多少ストレスに感じることがある。高度な編集や4K以上の編集はやはりPCで行ないたい。
中西学さんオススメの編集アプリ
LumaFusion (Luma Touch LLC)
プロも使う動画編集アプリ。動画 (テキスト含む) と音声が各3トラックという制限があるもののYouTubeに動画を投稿する程度であれば十分に使える。筆者はこのアプリを使い始めてから、PC版の「Premiere Pro」をほとんど使用することがなくなった。
Adobe Premiere RUSH (Adobe)
AdobeがVlogユーザー向けにスマホ&タブレットで編集する目的で作ったアプリ。PC版も出ており、すべての編集データがクラウドで繋がっていて、外で取り込んだデータを家でそのまま編集したり、逆も可能だ。操作は直感で編集できるので初めての方でもわかりやすい。
BGMは著作権のないものを
アーティストなど著作権法が適用される音楽はBGMに利用できない。その場合、YouTubeライブラリーに自由に使える音源が用意されている。ただし、事前にYouTubeの登録が必要となる。