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小型軽量の「キヤノン RF70-200mm F2.8 L IS USM」でプロバスケット躍動の瞬間を激撮!

サッカー、馬術、卓球など多種多様なスポーツを端正に美しく、ときに大胆に激しく切り取ってきた中西祐介さん。昨年からはプロバスケットボールリーグ・B.LEAGUE「ファイティングイーグルス名古屋」のクラブオフィシャルフォトグラファーも務めるようになった。そこで今回、バスケットボール撮影のこだわりなどをうかがった。

報道カメラマンの現場NEXT2

「キヤノン RF70-200mm F2.8 L IS USM」の詳しい情報はこちら

 

報道カメラマンの現場NEXT

  1. 水谷章人 × 第62回NHK杯 体操
  2. 中西祐介 × B.LEAGUE ファイティングイーグルス名古屋
  3. スポーツ報知・相川和寛 × プロ野球・巨人軍
  4. 髙須力 × セパタクロー

報道カメラマンの現場NEXT② 中西祐介 × B.LEAGUE 2022-23シーズン ファイティングイーグルス名古屋

俊敏なAF性能で「ここしかない一瞬」を捉え切る

写真を見た方がスリーポイントシュートの軌道を瞬時に想像できるようなフレーミングで構図を決めた。高速シャッターだが、レンズのIS (手ブレ補正機構) がフレーミングのしやすさやAFのより俊敏な合焦につながっている。

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キヤノン EOS R3 RF70-200mm F2.8 L IS USM 絞りF2.8 1/1600秒 ISO8000 WB : マニュアル

「EOS R3」との組合せが◎! 使用頻度の高い望遠ズーム

中西祐介さんの撮影機材はすでにデジタル一眼レフカメラからミラーレスに完全に移行している。発売当初は、特にバスケットボールなど複数の選手が目まぐるしく交錯するスポーツ撮影では、必ずしもミラーレス機が最適解だとは思っていなかったという。

EOS R3をテストさせてもらい、杞憂だと気付かされました。ファインダーでの被写体の追いやすさもAF性能も高速連写も文句なし。すぐに購入し、今ではスポーツ撮影のメインカメラとしてフル稼働してくれています」

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スポーツ・フォトグラファー 中西祐介さん

今回紹介した写真は、昨シーズンからB.LEAGUEのB1カテゴリーに昇格した「ファイティングイーグルス名古屋」の公式戦カットだ。これまで出版社やフォトエージェンシーで数々のスポーツを撮ってきた中西さんでも、プロトップリーグの撮影となれば相当な集中力が求められる。

「試合の多くはRF70-200mm F2.8 L IS USMで狙います。大口径望遠ズームとしては小型軽量で、EOS R3との重量バランスもいい。選手入場前からヒーローインタビューまで、長時間の撮影でも被写体に集中できます」

ホームアリーナ以外にも、アウェイ戦では照明設備の異なる複数の競技場での撮影をこなさなければならない。「EOS R3EOS R5EOS R6 Mark IIも高感度画質は優秀ですけど、やはり明るいレンズのほうが安心できる。F4とF2.8ズームの差は意外と大きい。バスケのほかにも屋外スポーツではナイターなども珍しくないですからね」

優れた操作性で選手の素早い動きを確実に捉えた

取り回ししやすい「RF70-200mm F2.8 L IS USM」で、司令塔・笹山貴哉選手 (#21・PG) がディフェンスをかわして鋭く切り込んでいく瞬間を狙った。両足が浮いているのがポイント。

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キヤノン EOS R3 RF70-200mm F2.8 L IS USM 絞りF2.8 1/1600秒 ISO8000 WB : マニュアル

逆光にも強く絵柄優先で構図を決められる

ファイティングイーグルス名古屋の選手たちが入場してくるシーン。競技会場は暗転し、スポットライトが選手を浮かび上がらせる。「RF70-200mm F2.8 L IS USM」は逆光にも強く、光源が画面内に入ってもクリアに描写してくれた。

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キヤノン EOS R6 Mark II RF70-200mm F2.8 L IS USM 絞りF2.8 1/2000秒 ISO8000 WB : オート

RFレンズ共通の描写力と操作性に全幅の信頼を置く

フリースローを行なうジェレミー・ジョーンズ選手 (#22・SF/PF) を「RF400mm F2.8 L IS USM」で切り取った1枚。AFは試合では「領域拡大 (上下左右)」だが、選手の表情などは「瞳AF」を活用する。切り替えはカメラの [SET] ボタンに割り振っている。

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キヤノン EOS R6 Mark II RF400mm F2.8 L IS USM 絞りF2.8 1/1250秒 ISO8000 WB : マニュアル

事前に情報収集と予習をして写真ならではの表現にこだわる

レンズ選びのこだわりをたずねてみると、第一に「描写性能の高さ」で、同じくらい重視しているのが「軽量コンパクトさ」、次に「操作性と耐久性」だと迷いなく答えてくれた。

「移動も多いですから、かさばらずにカメラバッグに収納できると嬉しいですし、バスケ撮影では基本カメラボディ3台持ちなので、少しでも軽いと本当に助かる。RF70-200mm F2.8 L IS USMはその意味で理想に近い大口径望遠ズームと言えますね」

バスケは展開が早く、撮影場所が選手に近いため、体感スピードは相当速くなる。そのため機材の俊敏さ以上に撮り手の “動体予測” が成否に直結する。

「選手にそれぞれ得意技があったり、チームの戦術によって選手たちの動きが途中で変わったりする。事前の情報収集や予習は必須。EOS R3の電子シャッター撮影はファインダーがブラックアウトしないので、選手たちのトリッキーな動きを追うときなども対応しやすい。あと、高速シャッターとはいえ気を抜くと手ブレしてしまうので、RF70-200mm F2.8 L IS USMの強力なIS (手ブレ補正機構) にはかなり助けられています」

「改めて重要だと感じているのは」と言葉をつなぐ中西さん。「依頼主や被写体である “相手” をきちんと意識して撮ること。ひとりよがりの写真にならないよう、常に肝に銘じています」

B.LEAGUEの新シーズンが10月からスタートする。中西さんの真っすぐな視線は、これからも選手たちの躍動を鮮やかに描き出してくれるに違いない。

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