2026年7月11日・12日に富士スピードウェイにて、「GT World Challenge Asia」が開催されました。このレースは、アジア地域を舞台とするGT3レースシリーズです。アジアやオセアニアのレーシングチームが、フェラーリ・メルセデス・アウディ・ポルシェ・BMW・ランボルギーニ・シボレー・日産などのGT3車両でエントリーしています。

今シーズンは、CAPA「流し撮りGP」応援ドライバーを務める荒聖治選手 (PLUS with BMW M Team Studie)、三宅淳詞選手 (TEAM 5ZIGEN) も出場しています。特に、荒選手の走りを日本で見られるチャンスなので、7月12日の第6戦におじゃまして、レース終了後にインタビューをさせていただきました。荒選手の走りとともに紹介します。
1時間の短距離スプリント・ガチンコレース

土曜と日曜の2日間で2レースが行われる「GT World Challenge Asia」。4月にマレーシアで初戦と2戦目が行われ、5月にインドネシアで3・4戦目、そしてこの富士で5・6戦目が行われました。
6戦目のスターティンググリッドは、土曜の午前に行われた予選 (Q2) の順位によって決まり、荒選手は20番手スタートです。プロアマクラスで出場する荒選手は、ブロンズクラスのアマチュア (ジェントルマン) ドライバーの山口智英選手と組んで走ります。

スタートドライバーは荒選手。にこやかに写真撮影に応じたりしていましたが、ヘルメットを被り、グローブを着け、マシンに乗り込むと空気は一変します。ローリングスタートから一気に加速して1コーナーに突入していく各マシン。クラッシュも多い「GT World Challenge Asia」ですが、数台の接触はあったものの大きなクラッシュはなく、レースは続きます。
荒選手はポジションアップする場面もありましたが、32〜35分走ったところで、山口選手に交代します。60分のレースはあっという間に終了し、5号車は総合で22位という結果となりました。

『BLEACH』ファンの方にもマシンの写真を撮ってもらいたい

レースを終えたばかりの荒選手に、「GT World Challenge Asia」の面白さ、「こんな写真を撮ってほしい」などお話を伺いました。
── 本日のレース (レース2) を振り返って、いかがでしたか?
最初は車の感じも結構良くて、何台か抜いてポジションを上げることもできました。ただ、欲を言えばもうちょっと上の順位で争いたかったという気持ちはありますね。
── レースに挑む際、どのようなことを大切にされていますか?
この「GT World Challenge Asia」というレースは、これまでの経験の中でも非常に激しい部類に入ります。各ドライバーがとてもアグレッシブで接触も起きやすいので、とにかく「車を壊さないで走り切ること」ですね。あとは、世界で活躍するドライバーが参加している中で、自分がどれくらいの位置に行けるのかを一つのベンチマークとして戦うようにしています。

── 「GT World Challenge Asia」のレースとしての面白さを教えてください。
まずフォーマットとして、1時間というスプリント形式が面白いですね。耐久レースのように距離が長すぎず、短距離での激しいバトルが凝縮されている点に魅力があります。
また、「プロアマクラス」の存在も大きいです。一緒に組んでいるブロンズドライバーやジェントルマンドライバーにも表彰台のチャンスがあり、レース全体の魅力に繋がっています。BMWやポルシェ、メルセデスといったメーカーのファクトリードライバー (契約ドライバー) も送り込まれてくるようなハイレベルな環境で、いろいろな楽しみ方ができるのがこのレースの面白さだと思います。
── 荒選手はこれまでもBMWマシンに乗られてきましたが、今回の「BMW M4 GT3 EVO」はどのようなマシンですか?
歴代のマシンと比較しても、全部のバランスが一番取れているマシンだと感じます。最初に私が乗った「Z4 GT3」はサイズが小さく、いわゆる「コーナリングマシン」でした。その後の「M6 GT3」はV8ターボエンジンが非常に強力で、ここ富士のストレートでも速さが際立っていました。
対して現在の「BMW M4 GT3 EVO」は、ストレートスピードとコーナリングスピードのバランスが非常に良く、ドライビングもしやすいのが特徴ですね。

── 次戦、岡山国際サーキットでのレースに向けた意気込みをお願いします。
岡山国際サーキットは、F3時代に所属していたチームの本拠地でもあり、当時からすごく走り込んできた場所です。私にとってはある意味「第2のホームコース」という感覚があります。8月末のレースになりますが、しっかりと上位を狙っていきたいと思います。
── 最後に、CAPA「流し撮りGP」に応募するアマチュアカメラマンに、どんな写真を撮ってほしいか聞かせてください。
5号車は人気アニメ『BLEACH』とのコラボレーションを行っています。マシンも黒と白が基調で、主人公 (黒崎一護) の衣装をイメージしたリバリーになっています。なので、これまでのモータースポーツファンの方はもちろんですが、『BLEACH』への興味から入ったような幅広い方々にも、ぜひマシンの写真を撮ってもらいたいですね。このコラボが、多くの方がモータースポーツの写真に興味を持つきっかけになればうれしいです。

三宅選手がクラス優勝で表彰台てっぺんに!

そしてこのレースでは、三宅選手と青木孝行選手の500号車「Nissan GT-R NISMO GT3」が総合で4位、シルバークラスでは優勝を飾りました。総合3位だった89号車とのゴールでの差は、わずか0.004秒。ほぼ同着? もしくは500号車か! と思えましたが、惜しくも4位となりました。
レース終了後に三宅選手と目が合うと、親指と人差し指を近づけ「もうちょっとだった」と悔しがるジェスチャーを見せてくれました。前日の第5戦も23番手スタートから総合5位だったので、今後のレースも期待できそうです。
