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日本企業の技術とノウハウに活路あり! タイの「循環型経済」とは?

【掲載日】2021年12月22日

近年、先進国は環境に配慮した持続可能な経済モデルの構築に取り組んでいます。ASEAN諸国もこの潮流に乗っていますが、なかでもタイが展開しているBCG経済モデルは、日本企業の海外ビジネスにとってチャンスの一つかもしれません。

「バイオ」と「グリーン」を加えた「循環型経済モデル」を構築しているタイ

 

バイオ(Bio)、循環型(Circular)、グリーン(Green)の頭文字から成る「BCG」は、文字通りタイが環境への配慮や持続可能な経済モデル、同国の強みの一つである農業に結びつくバイオ産業を推進していくことを意味しています。2021年1月、タイのプラユット・ジャンオーチャー首相は、2010年代から取り組んでいた経済ビジョン「タイランド4.0」から方向転換をして、BCGを国家戦略にすることを表明。この政策は今後5年間にわたり実行される計画です。

 

BCG政策は、(1)食品・農業(2)バイオエネルギー・バイオケミカル・バイオマテリアル(3)医療・健康(4)観光・クリエイティブ経済の4カテゴリーに注力するもので、開発資金や減税措置、技術的・教育的な支援などが提供される国家プロジェクトです。

 

BCG経済を実現するためには、上記の分野に関する高度な知識や能力を有する人材の育成が不可欠。タイは、BCG戦略の手本としている日本から技術やノウハウを学ぼうとしています。日本側はそれに呼応する形でさまざまな動きを見せており、日本貿易振興機構(ジェトロ)がタイのエネルギー省とワークショップを開催したり、バンコク日本人商工会議所がBCGについて会合を開いたりしています。

 

大企業からスタートアップまでタイに投資

また、数多くの日本企業がタイでビジネス展開を始めており、2021年には三菱自動車工業がタイの生産工場で太陽光発電設備を稼働しています。豊田通商は通勤バスのスマートモビリティ化を目指して現地企業に投資したほか、バイオベンチャーのスパイバーは、同社が開発した新素材の量産工場をタイに建設しました。医療分野においても富士フィルムの現地法人が新型コロナウイルス抗原検査キットをタイ国内で販売しており、技術や研究開発において優位性がある日本企業にとって追い風が吹いているでしょう。

 

BCG政策は4つの分野に注力されていますが、タイ政府による支援プログラムは多岐にわたり、税金優遇策や技術、インフラ支援などに加えて、研究開発や製品化などに向けた基金も準備されています。加えて、投資においても優遇策がありますので、日本からタイへの展開を検討する際には専門知識を有する機関や企業に意見を聞きながら、タイムリーで効果的な計画を策定し、実行することが大切です。

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