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2017/8/4 14:11

4年前は大コケ、今回は!? シャープの世界最軽量”いいトコ取り”コードレスキャニスター掃除機登場

次に買う掃除機をコードレススティックにするか、キャニスターにするか、迷っている人はいませんか? 昨今人気のコードレススティックタイプは、電源コードに邪魔されない取り回しやすさと、ゴミを見つけた時にサッと出して掃除できる手軽さが魅力。一方、床置きのキャニスタータイプは、パワーがあるので掃除の満足度が高く、掃除機本来の目的に沿う点では一日の長があります。

 

コードレスとキャニスターのいいとこ取りの製品があればいいのに……。そんな期待に応えて、シャープが「RACTIVE AIR(ラクティブ エア)」シリーズとして、コードレスキャニスターを発表。サイクロン式2モデル、紙パック式2モデルの計4モデルをラインナップしました。

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↑発表会での展示。コードレスキャニスター式として世界最軽量モデルであることをアピールしています

 

上位モデルはバッテリーを2個付属し長時間稼働

上位モデルとエントリーモデルでは本体性能に違いはなし。ただし、付属する充電式リチウムイオンバッテリーは上位モデルでは2個、エントリーモデルでは1個となり、本体カラーは上位モデルがゴールド系、エントリーモデルはピンク系もしくはイエロー系。加えて、上位モデルにはふとん掃除パワーヘッドとジョイントパイプが付属します。
価格はいずれもオープンプライス。実売想定価格は、上位モデルが9万7200円前後、エントリーモデルが8万6400円前後で、サイクロン式と紙パック式での価格差はありません。

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↑サイクロン式の上位モデル「EC-AS700」、エントリーモデル「EC-AS500」、紙パック式の上位モデル「EC-AP700」、エントリーモデル「EC-AP500」がいっせいに発表されました

 

高いところも楽々掃除できる世界最軽量コードレスキャニスター

実は、シャープがコードレスキャニスター掃除機をリリースするのは、今回が初めてではありません。2013年にも「EC-DX100」というサイクロン式を販売していました。収納時に丸く折り畳めるデザインは目を引きましたが、本体が重くパワーが弱かったうえ、運転時間も短いといった欠点があり、現在では生産終了となっています。

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↑従来モデルの「EC-DX100」。残念ながら、市場であまり評価されませんでした

 

今回のRACTIVE AIRでは、上記のEC-DX100で培ったノウハウを基に、ユーザーの不満を解消し、パワーや堅牢性を犠牲にすることなくどこまで軽量化できるかに挑戦。その結果、世界最軽量となる総質量2.9kgを実現しています。

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↑コードレスキャニスター掃除機として世界最軽量を実現。本体質量で見ると、3.5kgから1.8kgへと、およそ半分の重さにまで軽量化しました

 

開発チームを率いたシャープの奥田哲也部長によると、開発時に一番苦労したのもこの軽量化の追求だったそう。軽量化にあたっては、メインのモーター、バッテリー、電子回路、本体シャーシのすべてを徹底的に見直したとのことです。

 

「サイクロンでは、当社のコードレススティックで使用しているモーターを採用。さらに流路を最適化することで、モーターの性能をフルに引き出せました」(奥田部長)

 

また、紙パック式のモーターは新設計。従来は金属だったパーツを樹脂に変えるなどの軽量化の工夫も凝らしています。

 

実際に手に持って運転させてみましたが、とても軽いのにきちんとパワーが出ていて、パワー不足というコードレス式の不満をしっかり解消しています。コードレススティック掃除機は、棚や照明の傘、エアコンの上など、高い場所を掃除する際に持ち上げると急に重く感じるもの。その点、本機は本体を床面に置いたまま使えるので、軽く扱えるのが大きな魅力だと感じました。

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↑ヘッドのアタッチメントを付け替え、高い場所を掃除する様子。本体の重さが右手にかからないので、疲れにくいのがポイント

 

上位モデルはバッテリー2個付属で最長60分稼働!

バッテリー性能も向上し、上位モデルの2個の入れ替え運用であれば最長60分の運転が可能。急速充電にも対応し、最短80分で満充電になります。質量はサイクロン式も紙パック式も同じ。ヘッドも共通で、特に使用感に差はないので、吸引力の持続するサイクロン式か、ゴミ捨てやお手入れの手間が少ない紙パック式か、そこだけ考えて選べばいいわけです。

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↑サイクロン式と紙パック式をラインナップ。ちなみに、紙パックは不織布を採用した5層構造の専用のもので、5枚入り1296円で追加購入できます

 

最後に、奥田部長のプレゼンにあった少し興味深い資料をご紹介。奥田部長によると、掃除機市場における4万円以上のコード付きキャニスタータイプとコードレススティックタイプの台数構成比を調べたところ、この4年間で一気に逆転したとのこと。現在のコードレススティックの人気の高さが伺えます。

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↑2013年度ではコード付きキャニスタータイプが圧倒していた市場は、2016年度にはコードレススティックタイプに大きく水をあけられる結果に

 

ところが、シャープユーザー向けの会員サイト「SHARP i CLUB」の3800人超の会員に、「次に買いたい掃除機」を聞いたところ、キャニスターがスティックを上回るという意外な結果になったといいます。

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↑「キャニスター」という回答がほぼ半数の49.6%になり、「スティック」の34.2%を大きく上回ったのです。

 

奥田部長は、コードレススティックの手軽さは便利だが、しっかり掃除するならキャニスターの実用性も必要と考えて、2台を併用したいと望むユーザーも少なくないと分析。「いいトコ取りにはニーズがあるが、前モデルは期待に応えきれていなかった」と結論づけ、今回のコードレスキャニスターを開発するうえで重要な指標にしたそうです。

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↑キャニスター愛用者の中でも、「まとめて掃除派」と「都度掃除派」に2極化、それぞれに対応できるキャニスター掃除機が求められていることが分かります

 

コードレスとキャニスターのいいトコ取りを果たし、シャープのスタッフも「久しぶりの自信作」と胸を張るRACTIVE AIRのコードレスキャニスター。掃除機市場の風雲児になりそうな予感です。

 

【SPEC】
EC-AS700(サイクロン)
●サイズ:W204×D390×H230mm、質量:1.8kg(本体)/2.9kg(標準質量)、集じん容積:0.25ℓ
EC-AP700(紙パック)
●サイズ:W194×D395×H182mm、質量:1.8kg(本体)/2.9kg(標準質量)、集じん容積:1.0ℓ
EC-AS500(サイクロン)
●サイズ:W204×D390×H230mm、質量:1.8kg(本体)/2.9kg(標準質量)、集じん容積:0.25ℓ
EC-AP500(紙パック)
●サイズ:W194×D395×H182mm、質量:1.8kg(本体)/2.9kg(標準質量)、集じん容積:1.0ℓ