サムスンのフラッグシップ機「Galaxy S25 Ultra」には、現在Android向けチップとして最高といわれるチップ「Snapdragon 8 Elite」が搭載されています。しかしパワーが増大したことで、チップを上手く冷却して過熱を防ぐ必要性も増しています。
そこで、サムスンは冷却機構「ベイパーチャンバー」を前モデルより40%大型化したと述べていました。では、それが本当に効果を発揮しているのかどうか? 海外テックサイト・PhoneArenaが検証しています。
今回使われたのは、人気のベンチマークアプリ「3D Mark Wildlife Extreme Stress Test」。他のベンチマークでは短時間のパフォーマンスしか分かりませんが、このテストは20分間にわたり実行され、チップが発熱するにつれて性能がどのように変化するかを追跡できます。この使い方は現実的であり、普段の使用感覚とかなり近いでしょう。
Galaxy S25 Ultraは出だしで6200ポイントに達し、iPhone 16 Pro Maxなどのライバルに差をつけています。しかし、3~4分後にはサーマル・スロットリング(熱による破損を防ぐため、動作速度を落とすシステム)によりパフォーマンスが大幅に低下することがわかります。
最終的には約3000ポイントに落ち着いており、期待通りの性能を発揮しているとは言えないようです。
かたや、ライバルのOnePlus 13は同じSnapdragon 8 Eliteを搭載しており、初期スコアもほぼ同じですが、最終的には4500ポイント近くの高いスコアとなっています。これはGalaxy S25 Ultraと比較して、持続的なパフォーマンスが約50%も高いという結果です。
何が起こっているのか不明ですが、二つの可能性が考えられます。一つ目は、Galaxy S25 Ultraのベイパーチャンバーによる冷却が十分ではないということ。二つ目は、サムスンがチップの過熱を防ぐため、ソフトウェアにより積極的に制限をかけていることです。
もっとも、Galaxy S25 Ultraはスタート直後も持続的なパフォーマンスも、前世代のGalaxy S24 Ultraをかろうじて上回っています。今後のソフトウェアアップデートにより、Galaxy S25 Ultraがさらなる性能を引き出せるようになることを祈りましょう。
Source: PhoneArena