まだまだ寒い日が続いているが、確実に春の足音も近づいてきている。
春と言えば、やはり「お花見」だろう。みんなでワイワイやるのも楽しいが、壮大な桜を眺めて愛でるのもいい。
日本三大桜はこれだ!
ところで、「日本三大桜」というものをご存じだろうか。実は、僕は知らなかった。『ニッポンの桜100選』(深澤武・著/学研プラス・刊)によると、以下が日本三大桜だ。
●三春滝桜(福島県)
●根尾谷淡墨(うすずみ)桜(岐阜県)
●山高神代桜(山梨県)
それぞれの特徴を見ていこう。
滝のようなしだれ桜「三春滝桜」
「三春滝桜」は、福島県田村郡三春町にあるベニシダレだ。
四方に大きく枝を広げた樹齢1000年以上の桜で、圧倒的な存在感を誇る。花を付けた枝先が地面の届きそうな姿は、「滝桜」の名にふさわしい。
(『ニッポンの桜100選』より引用)
写真を見ると、それはそれは素晴らしいしだれ桜だ。見頃は4月中旬から下旬ということ。開花時期には近隣の駅から臨時バスも出ているとのこと。
散り際も美しい「根尾谷淡墨桜」
「根尾谷淡墨桜」は、岐阜県本巣市の淡墨公園にある彼岸桜。樹齢は1500年以上。桜は300種類以上あると言われているが、そのなかでも上位品種と言われているそうだ。
本巣市のホームページでその様子を見ることができる。ホームページ内の記述によると
満開はつややかな白、散り際には淡墨色になることから淡墨桜と名付けられました。
(本巣市のホームページより引用)
とのこと。開花シーズンには1日に8000人が訪れるそうだ。
日本初の指定天然記念物「山高神代桜」
日本三大桜の最後は、山梨県北杜市武川町の実相寺境内にある「山高神代桜」だ。樹齢約2000年の江戸彼岸桜だ。詳細は北杜市のホームページから見ることができる。山高神代桜は、国指定天然記念物第1号の江戸彼岸桜。大正11年に指定された。
花の盛りには、ピンクや黄色に咲き乱れる花々と、冠雪を纏った白い南アルプスの雄姿との調和が絶妙です。
(北杜市のホームページより引用)
昨年は4月8日に満開宣言がされたとのこと。訪れる場合の参考にしよう。
遠くに行けなくても近くの桜を楽しもう
普段それほど植物を眺めたりするわけではないが、桜の季節になるとついつい桜のあるところに行きたくなってしまうのは、日本人の性なのだろうか。
日本三大桜はもちろんだが、なかなか足を伸ばせない人も多いことだろう。日本にはあちこちに桜が咲いている。のんびりと近所の桜を眺めて散歩をしてみてはどうだろうか。
【著書紹介】
ニッポンの桜100選
著者:深澤武
出版社:学研プラス
気鋭の風景写真家・深澤武氏が案内する国内のオススメ桜スポット100選ガイド。定番のソメイヨシノや山全体を覆いつくす山桜、世紀を超えて花を付けてきた一本桜など、全国の名木・名所を厳選した桜ガイドの決定版。見るだけで心が華やぐ一冊です