つけ麺同様 、「まぜそば」のルーツも、もともとはラーメン店の“まかない料理”。
偶発的に生まれてから日々進化を重ね、現在ではさまざまなバリエーションからお好みの一杯を選ぶことができます。
(ちなみに「油そば」も「汁なし担担麺」も「まぜそば」の一種といえます)
というわけで本記事では、いまもっとも注目すべきまぜそばの名店を5つ紹介。以下、ヨダレにご注意してお読みください。
台湾まぜそばを生み出した名古屋発の有名店
【トレンドの台湾まぜそば】
麺屋はなび 新宿店(西早稲田駅)
「麺屋はなび」は、名古屋で創業した名店。当初、はなびのまぜそばといえばトロ肉和え麺だったが、研究を重ねるなかで台湾ラーメンに用いられるミンチ肉の使用を考案。やがて台湾まぜそばが完成し、いまや全国で6店舗を展開する人気店となった。
ミンチ肉やニラ、魚粉、卵黄などをのせた鮮やかなルックスが特徴的で、食欲をそそる。麺を食べ終えたら無料の“追い飯”をするのがオススメだ!
↑「台湾まぜそば」(780円)。ミンチ肉やニラ、魚粉、卵黄など、ジャンクな具材が麺の上を装飾。味は魚介豚骨、鶏ガラ、和ダシで構成される
【SHOP DATA】
麺屋はなび 新宿店(めんやはなび しんじゅくてん)
東京メトロ副都心線 西早稲田駅徒歩5分
東京都新宿区大久保2-8-16コスモビル1F
電話番号:03-6278-9995
定休日:月曜日、第2火曜日
変幻自在な味変もオススメな贅沢な海老の特濃まぜそば
【超こってり油そば】
らーめん 五ノ神製作所(大久保駅)
同店は海老を全面に押し出したメニューが評判だ。なかでも人気なのが海老油そば。オマール海老を中心に、伊勢海老や甘海老などの油と魚介系醤油ダレを使用。これらが味の決め手となっている。
まぜそばとしては若干多めのタレに太麺がよく絡み、濃厚な海老の香りが鼻孔をくすぐる。低温調理された豚肩ロースとフライドオニオンが濃厚具合に拍車をかけるが、キャベツとわけぎの甘味でうまく中和している。3割ほど食べ進めたら、ぜひ味変を。無料で付くサワークリームや、卓上のカレースパイス、胡椒などで自分好みに調整しよう。
↑「海老油そば」(750円)と「バジルご飯」(150円)。麺は濃厚な海老油と相性が抜群なモチモチのストレート太麺。チャーシューは、ひと口大のものが贅沢に6個ほど入っている
【SHOP DATA】
らーめん 五ノ神製作所(らーめん ごのかみせいさくじょ)
JR総武線 大久保駅徒歩1分以内
東京都新宿区百人町1-23-22寿宝ビル1F
電話番号:03-5330-7261
定休日:無休
ジャズが流れる上質空間で極上のシビレを堪能できる
【ややこってり汁なし坦々麺】
四川担担麺 湯島 阿吽(湯島駅)
阿吽は、下町情緒あふれる文京区湯島で、ジャズを聴きながら本格担担麺が味わえる。特に、白胡麻ベースの「つゆ無し担担麺」の人気が高い。
辛さは0から5まで選ぶことができ、1から特製辣油と花椒で辛さが調整される。辣油は鷹の爪と朝天辣椒(チョウテンラージャオ)という2種類の唐辛子がベース。そこへ山椒、クローブ、シナモンなど7種の香辛料が加えられる。さらに花椒が絶妙なシビレを演出するのだ。阿吽の味を堪能するならば、この2つがデフォルトの3、辛いのが苦手でもぜひ2を選びたい。
↑「つゆ無し担担麺」(830円)。食感に違和感を持たせないため、ナッツは入っていない。また、もっとも辛い5辛は、4辛を食べてからでないとオーダーできない
【SHOP DATA】
四川担担麺 湯島 阿吽(しせんたんたんめん ゆしま あうん)
東京メトロ千代田線 湯島駅徒歩2分
東京都文京区湯島3-25-11
電話番号:03-3834-6350
定休日:火曜日(祝日の場合は翌日休み)
伝説のメニュー「満トロ」はボリューム満点の男メシ!
【超こってり油そば】
キッチン男の晩ごはん(三鷹駅)
入り口横に様々な定食メニューが貼られ、その様相は定食屋そのもの。ただし、ここにはツウを唸らせる絶品メニューが存在する。それが満州トロトロ坦々油そばだ。
そもそも、同店は「吉祥寺武蔵屋」の隣で営業していた「武蔵屋別館」。満州トロトロ坦々油そばは、品数豊富だったこの別館でも10万杯食されたという伝説のメニューなのだ。豚軟骨100%出汁のスープには、辣油、鶏油、胡麻ダレ、花椒が加わり濃厚な刺激が満載。さらにたっぷりと黒すり胡麻がかけられ、甘味とコクがプラスされている。
↑「満州トロトロ坦々油そば」(720円)。中央に温泉玉子がのり、陶板の器でアツアツが運ばれてくる。無料のご飯が付くので、残った辛ダレを絡めて食べよう
【SHOP DATA】
キッチン男の晩ごはん(きっちんおとこのばんごはん)
JR中央線 三鷹駅徒歩3分
東京都武蔵野市中町1-23-1乙幡ビル1F
電話番号:0422-54-3639
定休日:無休
油ダレをたっぷり使いつつスッキリ食べられる油そば
【ややこってり油そば】
宝華らぁめん 立川店(立川駅)
同店は、東小金井にある油そばの老舗「宝華」の暖簾分け店。40年以上続く本家の味を受け継ぎ、守り続けている。
油ダレは一般的な油そばよりも明らかに多く、出汁は鶏ガラと豚ガラを5:2ほどの割合で炊き出したもの。そこへ背脂とチャーシューダレをブレンドし、油ダレとして丼に注ぐ。全体的にはスッキリとした口当たりだが、コクがくっきりと残るのでクセになる一杯だ。
また、同じ鶏豚出汁のスープが付き、口直しできるのもポイント。この中華スープが、油そばの味を引き立ててくれるのだ。
↑「油そば」(660円)。50円で追加できる生卵を投入すれば、まろやかなコクが生まれる。油ダレと混ざりあい、独特の味に変化しておいしい
【SHOP DATA】
宝華らぁめん 立川店(ほうからぁめん たちかわてん)
JR中央線ほか 立川駅徒歩1分
東京都立川市柴崎町3-7-4
電話番号:042-521-2339
定休日:無休
というわけで、ここまで絶品まぜそばの名店を紹介してきましたが、もっと知りたいひとはこの本をチェックしてみてください!
■学研ムック GetNavi特別編集「つけ麺&まぜそば 名店100 首都圏版」
価格:本体740円+税
”名店”と名高い、つけ麺、まぜそば、汁なし麺店の看板メニューとこだわりを紹介。看板メニューの写真だけでなく、麺の太さ、汁の濃さ、トッピングの種類なども網羅し、店の魅力を余すところなく伝える。