「500」はイタリアの自動車メーカー、フィアットが生産しているクルマ。本稿では、フィアットの人気車種500の蘊蓄を紹介していこう。
※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。
【その1】80年を超える歴史のなかで大きなモデルチェンジは2回だけ!
500の歴史は1936年から始まり、現在に至るまで大きなモデルチェンジはたったの2回。長きに渡って愛されているタイムレスギアだ。
【初代】トポリーノの愛称で親しまれた超小型車
航空機部門が設計を担当し、当時世界最小の量産車として1936年にデビュー。13PSのエンジンは85km/hの最高速を誇った。トポリーノ(ハツカネズミ)の愛称はあまりにも有名だ。
【2代目】2代目にチェンジしてお馴染みのスタイルに
500の前に新型を意味する「ヌォーヴァ(NUOVA)」を枕詞のようにつけた2代目。4人乗車できるようにRR方式を採用。1957〜77年の間に367万8000台が生産された。
【その2】カブリオレから超スポーツモデルまで好みのチンクエチェントが選べる
人気のフィアット500はその派生モデルも往年のヌォーヴァのデザインがモチーフ。爽快なドライブを楽しめるカブリオレからスポーティなモデルまで選択の幅は広い。
走行時の開放感はピカイチ!
500C
285万円(税込)〜
王道のカブリオレモデル。昔の500と違いエンジン音を逃がすためのキャンバストップではないので安心だ。Cピラーを残しているので走行中でも開閉が可能。リアガラスを残したりフルオープンにしたりと好みで選べる。
ブランド初のクロスオーバーSUV
500X
320万円(税込)〜
2014年に発表されたフィアット初のコンパクトクロスオーバーSUV。19年にマイナーチェンジされた。同じFCAグループ(現ステランティス)のジープ・レネゲードと兄弟車になり、500XはFFのみの展開になった。
外見は似ているが走りは別モノの超スポーツモデル
アバルト 595
320万円(税込)〜
500ベースのホットモデルがアバルトだ。アバルトは創始者の名前で、サソリのロゴは創始者の星座に由来する。トップエンドモデルには最高出力180PSを発揮する1.4Lターボを搭載。愛らしいシルエットと熱い走りのギャップに、ファンは心をときめかせるのだ。
【その3】チンクエチェントは映画のなかでも活躍!
個性的なスタイリングは映画でも大活躍。ただの小道具ではなく、作品の世界を演出する“役者”として、実写でもアニメでも存在感たっぷりだ。
ローマの休日
アン王女(オードリー・ヘプバーン)のお忍び旅を、グレゴリー・ペック扮する新聞記者と結託してスクープ撮影しようとするカメラマンのクルマとして登場。
ローマの休日
デジタル・リマスター版ブルーレイ・コレクターズ・エディション<初回生産限定>
5280円(税込)
ルパン三世 カリオストロの城
ストーリー序盤の見せ場でもあるクラリスを助けるためのカーチェイスシーンをはじめ、全編に登場。ルパンが乗る黄色い500がもはや役者として登場する名作だ。
ルパン三世
カリオストロの城(4K ULTRA HD)
8580円(税込)
ニュー・シネマ・パラダイス
ボロボロのトポリーノでシチリアの山道をドライブしていたら故障してしまうシーンが有名。青年時代のトトと恋人エレナとの青春の日々を傍らから演出する。
ニュー・シネマ・パラダイス
好評配信中
【その4】チンクエチェントをもっと楽しめる博物館がある!
愛知県名古屋市には「チンクエチェント博物館」がある。そのテーマはチンクエチェント(以下500)のなかでも2代目、ヌォーヴァ500を文化的な遺産として保護、保存すること。また500を所有する喜びも感じられるよう、博物館プロデュースの車両販売も行っている。近年では500をEVにした500evを発売したことでも話題になった。
チンクエチェント博物館
住所:愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14-10
TEL:052-871-6464
営業時間:10:00〜18:00(月曜休)
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