秋は多彩な農作物が旬を迎える収穫の時季であり、さんまをはじめ脂がのった食材も増えていく、まさにグルメなシーズン。このタイミングにドンピシャな注目の最新調理家電が、象印マホービンが9月1日に発売した「マルチロースター EF-WA30(以下、マルチロースター)」です。
これさえあれば、前述のさんまをはじめ、“マルチ”の名の通り様々な山海の幸がより美味しく仕上がります。しかも、汚れがちな本体もカンタンにお手入れができ、清潔に使えるのも大きな特徴。
象印では以前よりロースター製品を手がけており、グリルやフライパンの調理で発生する手間を低減する家電を提案しています。本機はその最新作であり、得られる体験はいわばまったく新しい食卓価値。スマートな操作で季節の恵みがご馳走になる、“旬感家電”ともいうべき名品なのです!
GetNavi webでは全3回の記事で、本機の魅力を全体像から細かいディテールまで徹底解説。初回は、ポピュラーなメニュー3品の調理と実食レポートを踏まえた、基本的な内容をたっぷりお届けします!
【今回紹介する製品】
象印マホービン
マルチロースター EF-WA30
【SPEC】●消費電力:1100W●外形寸法 幅×奥行×高さ:約49.5×27×19.5cm●焼き網の寸法 幅×奥行:約35×17cm●本体質量(トレー含む):約4.6kg
高性能、扱いやすい、美しい。革新的なロースター!
「マルチロースター」は、高い性能と扱いやすさを兼ね備えた機能美がとにかく魅力。シックで端正なルックスは置く場所を選びません。デザイン性に優れているので、キッチンなどに置きっぱなしでもOK。この手の家電は一度、棚や収納にしまうと取り出さなくなることが多いので、インテリアの一部として映える点は使い続けるうえで非常に重要です。
操作は難しいことはなく、水受皿に水を入れて焼き網をセットするなどしたら、あとはダイヤル(タイマーつまみ)を回すだけ。そのダイヤルのすぐ横にはレシピや取扱説明書ページへアクセスできるQRコードがあるので、献立考案や調理時のナビゲーションにも大助かりといえるでしょう。
火力面では、上下のヒーターと「こんがり反射板」の効果で熱を効率的に食材へ届け、パワフルかつムラを抑えた調理を実現。また両面が一気に焼けるので繊細な料理でも裏返した際に形を崩すことなくきれいに仕上げてくれます。
ロースターにありがちな課題への対策も抜かりはありません。本機では「高性能触媒フィルター」を搭載することで、煙やニオイ成分を約90%カット(※)。
(煙やニオイ成分の除去率は、触媒フィルター単体の試験結果であり、実使用とは異なります。触媒フィルターあり、なしでの象印調べ)
※煙の除去率: NBS発煙性試験装置(ASTM-E662に準拠)により、単位面積当たりの発煙量を測定し算出。触媒フィルターあり:4.0 触媒フィルターなし:46.7 (象印調べ)。
・ニオイ成分の除去率:ガスクロマトグラフィーにより、プロピオンアルデヒド(サンマを焼いた時に発生するニオイのもととなる成分)濃度を触媒フィルター単体で測定し算出。触媒フィルターあり:0.447ppm 触媒フィルターなし:5.000ppm(象印調べ)。
・ニオイのもととなる成分量を測定したものであり、実際のニオイの感じ方を比較したものではありません。
↑高性能触媒フィルターの仕組み。ニオイ分子が触媒フィルターを通過する際に、ニオイのない成分に分解されます
また、ふたの脱着がワンタッチで行える仕様になっているため分解しやすく、ユーザービリティにも優れています。さらに分解しやすいふたに加え、ステンレス製焼き網・こんがり反射板・水受皿は丸洗いできるのも嬉しいポイント。手入れにも手間がかからず隅々まできれいにできるところも、「マルチロースター」の革新的なポイントです。
この「手間がかからず」という点についてはもう少し説明が必要でしょう。焼き魚や焼き野菜を調理する際、キッチンのガスコンロを使うのが一般的。ですが、「火加減が見づらい」「焼け具合も確認しにくい」「調理後はコンロ内部を分解できないから掃除するのが大変」「拭き掃除だとキレイになる限度がある」など、色々な課題があります。これらの作業を中腰もしくは膝立ちの姿勢で行うのも辛いですよね。
これらの手間を、マルチロースターは解決! そして、積極的に焼き料理をしたくなる気持ちさせてくれるのです。
旬を迎えた山海の幸を「マルチロースター」で焼きまくる
ここからは、実際に調理したうえで性能や使い勝手、料理の味わいをレポートしていきます。メニューは公式レシピを参考に、1皿目は「さんま塩焼」にトライしました。
【オススメレシピ1】さんま塩焼
さんまは長さ約35cmと十分な大きさのもの用意しましたが、「マルチロースター」は3尾がすっぽりと収まる余裕のサイズ感。頭を切り落とさずとも、丸ごと焼けます。高性能触媒フィルターのおかげで焼いている最中は煙やニオイが少ないものの、蓋を開けた瞬間、香ばしい香りが立ち上ってきました。焼き上がりについても両面ヒーターと、こんがり反射板のおかげで外はパリッと、中はふんわり焼けており、焼いている最中と焼き上がりの優秀さを実感。
焼き上がったらお皿へ。ここで活躍するのが、付属の魚取器。先端が焼き網と同じ間隔なので、スッと差し込んでさんまを抱きかかえることで、長くて折れてしまいそうなさんまもきれいに取り出せます。
味わいは、皮はパリッとしていて身はふっくら。旬を感じさせる力強くジューシーなうまみに、ワタの苦味が好アクセントとなって美味しいです。そして、尾に近い部分はカリッとしていてこれまた美味。晩酌などで味わうならビールはもちろん、レモンサワーなどのさっぱりしたお酒がオススメだと思います。
さて、2皿目も秋を代表する味覚から、「焼きなす」にトライ。なすのように丸みがある野菜は、上下から均等に熱を入れることが難しいのですが、「マルチロースター」はムラを抑え調理できます。
【オススメレシピ2】焼きなす
皮の中で、なすそのものの水分だけで蒸し焼きになるので、うまみや甘みに凝縮感があって絶品。食感はとろみのある口どけで、ジューシーな美味しさです。これだけ濃厚な味が楽しめるのは、さすが最旬の秋。濃醇旨口や、ひやおろしの日本酒を冷酒や常温で合わせたいと思いました。
ラストの3皿目は、肉料理から「グリルチキン」を作ってみました。
【オススメレシピ3】グリルチキン
厚みがある肉は火加減が難しいですが、熱効率を高める「こんがり反射板」と上下のヒーターで両面を焼き上げる「マルチロースター」ならその点も頼りになります。
なお、「マルチロースター」は焼き網の高さを2段階で変えられるのもポイント。厚みのある一枚肉でも網が低くなるようにセットすれば焦がしませんし、スライス肉や魚の干物など薄めの食材なら網が高くなるようにセットすればスピーディーに焼き上げられます。
食べてみると、力強い火力によって皮はパリッと、身はしっとりプリッとした弾力でたまりません。そのまま噛めば、口いっぱいにジューシーな肉汁があふれ、とろける口どけは感動の美味しさです。鶏肉に四季的な旬はありませんが、美食の秋のご馳走にはもちろん、冬のホリデーシーズンにもオススメ。
お酒はピノ・ノワールのような穏やかめの赤ワインやロゼ、またはウイスキーハイボールなどがよく合うと思います。
お手入れも簡単と優秀すぎ。美食の季節にふさわしい“旬感家電”だ!
3品の調理後は洗浄へ。「マルチロースター」は背面上部にふた着脱用のボタンがあり、こちらを押しながら引き上げると、簡単に取り外せます。
そして、分解したふた、焼き網、こんがり反射板、水受皿はすべて丸洗いできるので、汚れをしっかり洗い流せて衛生的にも優秀(ふたのフィルター部分のスポンジ洗いはNG)。
ストレスがなく手入れができますし、煙やニオイも気にならないので、本機は良い意味で大がかりな調理家電という印象が湧かず、またすぐにでも使いたくなる身近さがあると感じました。
秋はシルバーウィークをはじめ休日が比較的多く、ホームパーティーにも適した季節。デザイン性に優れた「マルチロースター」はインテリアにもなじみますし、調理工程が見える窓付きの仕様はライブ感の演出にも一役買ってくれるでしょう。手間がかからず多才な“旬感家電”の本格グリルで、ワンランク上の美食を気軽に味わいたい方、必見ですよ!
撮影/高原マサキ フードスタイリング/梶山葉月