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カメラ
2018/12/18 16:00

バスケ撮影で「FUJIFILM X-T3」は雄弁に語る。“動きモノにも強いミラーレス”ここにアリ!

2018-19シーズンで3年目を迎えた、プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」(公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ)。発足以来、アリーナDJの導入やライティングなどによる演出(ムービングショー)の実施など、エンターテイメント面にも力を入れ、これまでバスケットボールと接点のなかった層も新たに取り込んで大いに盛り上がっています。

 

そうしたリーグの盛り上がりにともない、女性ファンを中心に「選手のカッコいい姿を写真に撮りたい!」という人たちも増えています。ただ、バスケットボールは試合展開が非常に速く、選手の動きも複雑かつ素早いので撮るのが非常に難しいスポーツの1つ。しかも、室内競技なので必ずしも明るい環境ではなく、カメラにとっては非常にシビアな条件が揃っています。

 

そこでGetNavi webでは、動きモノ撮影に強くなった最新ミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T3」を使って、プロが教えるバスケットボール撮影会を企画。東京・渋谷を拠点に活動する人気チーム「サンロッカーズ渋谷」の協力のもと、ファン3名を招いて実施しました。その模様を写真たっぷりでレポートします。

 

【今回使ったカメラはコレ!】

富士フイルム
FUJIFILM X-T3
実売価格19万9260円(ボディ)

今回使用したのは、富士フイルムの新世代ミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T3」(以下、X-T3)。クラシカルな外観とは裏腹に、ダイヤル操作中心のわかりやすい操作性で初心者にも使いやすく、約11コマ/秒の連写や高速AFでスポーツシーンなど、動きモノ撮影も得意なカメラです。防塵防滴仕様のボディやSDカードのダブルスロットなど、安心感のある仕様も人気。

 

今回は、室内競技ということもあり、交換レンズは大口径望遠ズーム「FUJINON XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR」を使用。大口径&手ブレ補正(最高約5段分)搭載で室内での手持ち撮影にも最適です。ズームリングの動きが滑らかで、防塵・防滴&-10℃の耐低温構造が採用されているのも魅力。35mm判換算で76-213mm相当の画角をカバーします。

 

■FUJIFILM X-T3の詳細を知るにはコチラ↓
https://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_t3/

 

講師はプロのスポーツカメラマン! 参加者は悩めるサンロッカーズファン3名

今回の撮影会では、前述のとおりサンロッカーズ渋谷の協力のもと、スポーツカメラマンの山田高央さんを講師に3名の女性サンロッカーズファンに参加していただきました。参加者の皆さんは本格的なカメラでバスケットボールの試合を撮った経験があまりない、もしくはうまく撮れたことがないということで、まずは山田カメラマン式のバスケットボール撮影のコツや最適なカメラ設定についての講習会を実施。その後、実際の試合でX-T3を使って撮影を行いました。

講師/山田高央(ヤマダ タカオ)さん
1968年/東京都出身/日本写真芸術専門学校卒。出版社写真部を経て2005年からフリーとして活動開始。週刊誌・月刊誌等でスポーツ・ポートレート等ジャンルを選ばず多方面で作品を発表している。日本スポーツプレス協会会員・国際スポーツプレス協会会員。

 

参加者/佐藤さん
普段からバスケットボールを撮ってもブレずに撮れたことがない……ということで今回の企画に参加。チームキャラクターのサンディーが大好き。「選手だけでなくサンディーもかわいく撮れたらいいな。あと、ピントの合った選手のアップが撮ってみたいです!」(佐藤さん)

 

参加者/加藤さん
普段から一眼レフを使っているものの、撮るのはポートレートなどが中心で、本格的なバスケットボールの撮影はほぼ初めて。好きな選手はキャプテンの満原優樹選手やロバート・サクレ選手。「今日の目標はとにかく選手をかっこよく撮ることです!」(加藤さん)

 

参加者/家始さん
普段はミラーレスカメラのユーザー。カメラ好きではあるものの、バスケットボールの試合は見るのが専門で写真を撮ることはほとんどなし。ベンドラメ選手の大ファン。「カメラもバスケットボールも大好きなので楽しみです!」(家始さん)

 

バスケ撮影のコツ&おすすめカメラ設定を伝授

講習会ではまず、山田カメラマンが作品を見せつつ、撮影のポイントを解説。ここではその一部をご紹介しましょう。

【山田式・バスケ撮影のコツ】

その1. 狙う選手を決めて追うべし!

バスケはパス回しが速く、ファインダーを覗きながらボールを追い続けるのは難しいですよね。そんなときは、特定の選手に狙いを定め、ボールを持つ前から追いかけておくというのも1つの作戦です。

「試合中は司令塔であるポイントガードやシューティングガードの選手が比較的撮りやすいです。彼らを軸にAFを追尾させながら狙い続けることで、ドリブルシーンやシュートシーンが狙えるチャンスも増えて、バスケットボール撮影の醍醐味を味わえます」(山田カメラマン)

 

その2. 周囲の選手を入れ込んで“雰囲気”のある写真に!

横位置で普通に撮ると、隙間の多い写真になってしまいがち。周囲の人物を入れ込むなど、雰囲気が伝わるよう工夫しましょう。

「構図は、横よりも縦のほうが撮りやすいのですが、周辺の選手や背景にいる選手・コーチなどを画面に上手く取り込めれば、横位置の写真も雰囲気の伝わる面白いものになります」(山田カメラマン)

 

その3. あきらめずに狙い続ける根気が重要!

バスケのような動きの激しいスポーツシーンでは、一発でピントを合わせるのはプロでも困難。あきらめずに何度もピントを合わせ続ける気持ちが大切です。

「選手の動きは不規則かつ素早いので、AFを使って選手を追いながら連写で撮影することになります。多少AFが迷うことがあっても、シャッターボタンを半押しし直したり、ピントが合うまで半押しし続けるなど、あきらめずに狙い続けることが重要です」(山田カメラマン)

 

そのうえで、今回用意したX-T3がなぜバスケ撮影に向いているのかを解説。山田カメラマンは、特に次の3つをポイントとして挙げていました。

【X-T3のココがバスケ撮影向き!】

その1. 明るさ調整に失敗しない「EVF」

ミラーレスの大きな特徴である電子ビューファインダー(EVF)。X-T3のEVFは約369万ドットと高精細で、表示も滑らかです。

「プロバスケットボールの試合では、ムービングショー(試合前などに行われる、ライティングなどを使った演出)などを撮ろうとしても一般的な一眼レフでは照明の明るさが次々と変化し、露出が合いにくいもの。撮影結果を見ながら撮れるミラーレスカメラなら、露出などの失敗なく撮影できます」(山田カメラマン)

 

その2. 縦位置でも使える「3方向チルトモニター」

一般的なカメラのチルトモニターはカメラを横に構えた際の上下方向にしか可動しませんが、X-T3は縦位置に構えた場合にも有効。縦位置での撮影が多いバスケ撮影と相性抜群です!

「シュートシーンでは、3方向チルトモニターを使って、低い位置から見上げるように撮ることで迫力が出せます。また、写真に変化をつけたい場合、あるいは背景に天井付近の暗い部分を入れて選手やボールを引き立てたいときにも、低い位置から撮るのは有効です」(山田カメラマン)

 

その3. 秒間11コマの高速連写

スポーツ撮影で特に重要になってくる「連写」。X-T3は、CHモードで約11コマ/秒で撮影できるほか、電子シャッター使用で約20コマ/秒、さらに1.25倍のクロップモードを使用すると約30コマ/秒での撮影も可能となります。今回は、メカニカルシャッター使用の約11コマ/秒で撮影。

「人物やボールのわずかな変化を捉えるには、やはり高速な連写が必要。その点、X-T3の約11コマ/秒というのは安心感があります」(山田カメラマン)

 

こうした撮影テクニックなどについて丁寧に解説され、参加者の皆さんも、プロならではの撮り方、使いこなし方に関心しながら聞き入っていました。

↑普段聞くことのない、プロカメラマンならではのテクニックや撮影方法、設定などに聞き入る参加者。熱心に話を聞く参加者に、山田さんも解説に力が入ります。実際にカメラを手にしながら解説するなど、実際にどうしればいいのかをわかりやすく解説していました

 

続いて、バスケットボールを撮る場合のオススメのカメラ設定を伝授。以下がそれをまとめた表になります。

<山田式バスケットボール撮影設定(青山学院記念館版)>

絞りF2.8
シャッター速度1/1000秒
ISO感度ISO6400
ホワイトバランス3600K(ホワイトバランスシフト:R+7、B+7)
フィルムシミュレーションプロビア
連写高速連写(CH)
縦/横位置のAFモード切替フォーカスエリアのみ(フォーカス位置は縦横共に中央から2つ上)
AFAF-C
フリッカー低減/顔認識OFF
※会場により撮影条件が異なりますので、ご注意ください

まず、素早い動きを写し止めるには速いシャッター速度で撮る必要があるため、シャッター速度は1/1000秒程度が基本。そのため、絞りは開放、さらにISO感度は6400程度まで上げる必要があります。

↑X-T3は電源を切った状態でも各種設定が一目でわかる仕様。撮影しながらの微調整も容易です

 

↑ホワイトバランスは、光源が水銀灯である場合がほとんどなので、3600K前後をベースに微調整を行うといいでしょう

 

照明のちらつきによる露出のばらつきを抑える「フリッカー低減機能」も室内スポーツにおいて有効ですが、今回は連写速度を優先してオフにしています。撮影してみて、フリッカー現象の影響が大きいようであれば機能をオンにしてみましょう。また、画面の中に顔がたくさん入ってくると、どの顔にピントを合わせるかカメラのほうで迷うこともあるので、今回は顔認識はオフとしましたが、オンにしてみて思うようにピントが合うようであれば、使用してもいいでしょう。特に、画面内に多人数の選手が画面入らない条件なら、かなり高い確率で正確なピントが得られます。

 

■FUJIFILM X-T3の詳細を知るにはコチラ↓
https://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_t3/

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