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2021/6/17 19:00

ノイキャンイヤホンが約6千円! EarFun「Free Pro」はコスパだけじゃない高性能が魅力

夏はアクティブに体を動かしながら音楽を聴きたくなるシーズンです。本体を防水設計として、スポーツシーンや雨天の日の屋外でも音楽を聴きながら過ごしたい方のために、とても手軽に試せるEarFun(イヤーファン)の完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Free 2」と「EarFun Free Pro」をご紹介します。

↑EarFunの完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Free 2」(左)と「EarFun Free Pro」(右)をレポートします

 

高い防水性能を備えた「Free 2」と「Free Pro」

EarFun Free 2(以下:Free 2)は本体をIPX7相当の強力な防水仕様とした完全ワイヤレスイヤホンです。装着したまま音楽再生をコントロールできるタッチセンサーを左右の本体に搭載。シングルタップ操作による音量のアップ・ダウンにも対応しています。価格は4999円(税込)と大変お手ごろです。

 

EarFun Free Pro(以下:Free Pro)はコンパクトで軽量な本体にアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載、IPX5相当の防水対応も果たした注目のイヤホン。耳にぴたりとフィットするデザインなので、アクティブに体を動かしながら音楽を楽しみたいシーンにも最適です。本機も5999円(税込)と大変にお手ごろです。

 

aptX対応の高音質な「Free 2」

はじめにFree 2から特徴を詳しく見ていきましょう。本機はとても高い防水性能を備えていますが、外観は日常の音楽リスニング用イヤホンとして気取らずに使えるシンプルなデザインとしています。

↑シンプルなデザインのFree 2

 

イヤホン本体だけでなく、充電ケースも約48グラムと軽くてコンパクト。Qi規格をサポートするワイヤレス充電にも対応しています。イヤホンはフル充電から最大7時間、充電ケースを併用すると最大30時間も持続するバッテリーのスタミナ性能としています。

↑ケースも軽くてコンパクト

 

クアルコムによるBluetoothオーディオの高音質コーデックであるaptX、およびiPhoneのオーディオ性能をフルに引き出せるAACをサポートしたことで、様々なスマホに接続してベストコンディションで音楽再生が楽しめるイヤホンです。

 

Free 2はAndroidスマホやiPhone、その他のポータブルオーディオプレーヤーを含む様々なBluetoothオーディオに対応する音楽再生機器との組み合わせで安定したワイヤレス伝送を実現する「Qualcomm TrueWireless Mirroring」にも対応しています。どんな場所で音楽を聴いても、音途切れやノイズの混入によるストレスがないことも特筆すべき長所です。

 

Apple Musicの空間オーディオを聴いてみた

aptX接続に対応するAndroidスマートフォン「Google Pixel 5」でAmazon Music HDの音楽配信サービスの楽曲を聴いてみました。ノラ・ジョーンズのライブアルバム「’Til We Meet Again」の楽曲「Don’t Know Why」では活き活きとしたボーカル、艶やかなピアノの魅力をとてもクリアに浮かび上がらせる解像度の高さを感じさせます。aptX対応を活かして繊細な音の輪郭線を描き、低音再生の反応も鋭く、歯切れのよいリズムがとても心地よく感じられます。5000円前後の同価格帯のワイヤレスイヤホンのなかでは別格といえる音楽再生の高いパフォーマンスを備えています。

↑Free 2はAmazon Music HDの楽曲も高品位に再生できるaptX対応です

 

先日アップルの音楽配信サービスApple Musicに新しく加わった「ドルビーアトモスによる空間オーディオ」はあらゆる無線・有線のヘッドホン・イヤホンで楽しむことができる立体音楽体験です。プレーヤーをiPhone 12 Pro Maxに変えて、Free 2で空間オーディオコンテンツを試しました。

↑Apple Musicで始まった「空間オーディオ」を試聴

 

ビートルズのアルバム「Abbey Road(2019 Mix)」の楽曲「Oh! Darling」はボーカルを中心に置いて、バンドの楽器がワイドに展開。コーラスにゆったりと包み込まれるような没入感が楽しめます。重心の低いベース、バスドラムのキックをズシンと腹の底に響かせるようなFree 2の音の厚みも空間オーディオにとてもよくマッチします。

 

6000円切りでノイズキャンセリング搭載の「Free Pro」

Free Proは筆者が知る最新のアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載する完全ワイヤレスイヤホンのなかでも、特にサイズがコンパクトで価格がとてもユーザーフレンドリーです。

↑軽快に持ち運べるFree Pro

 

完全ワイヤレスイヤホンは耳にぴたりとフィットさせて装着状態を安定させるデザインの製品が多いため、元から耳の小さい方は実際に使ってみると耳元でイヤホンが安定しなかったり、イヤーピースによる圧迫感が窮屈で苦手という声を聞くことがあります。なるべく本体サイズの小さなイヤホンを選びたくなるかもしれませんが、実はFree Proのように、シリコン製のスタビライザーを使って外耳のくぼみに本体を固定できる完全ワイヤレスイヤホンの方が、装着後外耳にかかる負担を均等に分散できるため、長時間に渡る音楽リスニングを楽しむ場合に負担をより少なく抑えられる可能性があります。

↑シリコン製のスタビライザーにより耳にしっかりとフィットします

 

ノイキャン性能はハイレベル

Free Proのノイズキャンセリング性能をチェックしてみます。本機も左右の側面にタッチセンサーリモコンを内蔵しています。再生・一時停止は左右のダブルタップ、音量のアップ・ダウンはシングルタップで行います。

 

左側イヤホンの側面を3回続けて素速くタップすると、リスニングモードが「アクティブノイズキャンセリング/外音取り込み/ノーマル」の順に切り替わりながらループします。現在設定されているモードは音声ガイダンスにより確認できます。なお右側イヤホンのリモコンをトリプルタップすると「曲送り」になります。

↑本体側面にタッチセンサーリモコンを内蔵

 

充電ケースがコンパクトなうえ、イヤホン単体でフル充電から約7時間の連続音楽再生を楽しめるスタミナが確保されています。手荷物に入れても余計に場所を取りません。ケースの充電には汎用性の高いUSB-Cケーブルが使えるほか、Qi規格に対応するワイヤレス充電機が使えます。コロナ禍が落ち着いてきた頃には、遠方への出張や旅行に持参するイヤホンとして本機の高いポータビリティが真価を発揮すると思います。

↑Free 2とFree ProはともにQi規格によるワイヤレス充電をサポートします

 

賑やかなカフェで、音楽を再生せずにノイズキャンセリング性能を確かめてみました。イヤーピースによるパッシブな遮音効果も含めて、Free Proのノイズキャンセリングはその効果がすぐにわかるほどハイレベルだと感じました。機能をオンにすると近くで話している人の声が聞こえなくなり、さらに音楽再生を始めると店内BGMを気にすることなく深く音楽再生に入り込めます。本機を装着して電車にも乗ってみました。強めの交通ノイズに対しても高い遮音性能を確保しているので、音楽や動画再生の音声がとてもクリアに聞こえます。

 

Free ProはBluetoothのオーディオコーデックとして、iPhoneの実力をフルに引き出せるAACとSBCをサポートしています。Apple Musicの「空間オーディオ」に対応するコンテンツを再生してみると、先に聴いたFree 2よりも、Free Proはさらにタイトで量感の豊かなベースを特徴としていました。

↑Apple Musicの空間オーディオも充実の再現力

 

クリアで鮮やかな中高域の印象がとても強いFree 2に対して、音のつながりがよくスムーズな一体感で魅了するFree Pro。各モデルの持ち味が搭載する機能の違いだけでなく、サウンドの面からもしっかりと感じられるキャラクターの立ったワイヤレスイヤホンです。両方買っても損はないのでは?

 

モバイルゲーミングに違いを実感できる低遅延モード搭載

今回レポートしたEarFunのFree 2、Free ProはともにBluetoothによるワイヤレス音声伝送の遅延を抑える「低遅延モード」を搭載しています。左側イヤホンのタッチセンサーリモコンに2秒間指を添えると音声ガイダンスが鳴り、モードを切り替えたことを知らせてくれます。

↑モバイルゲーミングが快適に楽しめる低遅延モードも搭載しています

 

Google Pixel 5にそれぞれのイヤホンを接続して、簡易なキーボードによる演奏が楽しめる音楽ゲームアプリで低遅延性能を確かめてみました。低遅延モードをオフの状態からオンに切り替えると、アプリのキーボードをタップした瞬間にほぼ遅れることなく音が聞こえてきます。より画面の大きなタブレットと組み合わせれば、本物の楽器に近い演奏が楽しめてしまうかもしれません。

 

エントリー価格のワイヤレスイヤホンにもできることの限界がないことを、EarFunの製品にはユーザーに思い知らせてくれるでしょう。今後も最先端のトレンドを柔軟に取り込みながら進化を続けるブランドとしてEarFunは要チェックです。

 

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