「仕事を辞めたいな~」
「好きなことで食べていけたらな~」
おそらく、社会人なら一度は思ったことがあるのではないだろうか。
でも実際に明日辞表を出したとしたら、よほどの貯えがない限り、まず生計は成り立たないだろう。そもそも、ノープランで職を失うのはナンセンスだ。
では、どうすればいいのか。
ある日、『明日クビになっても大丈夫!』(ヨッピー・著/幻冬舎・刊)という印象的なタイトルの本を見つけた。著者は、WEBライターのヨッピー氏。帯には「商社マンを辞めて好き放題してるのにサラリーマン時代の何倍もの年収を稼ぐようになったWEBライター・ヨッピーのストレスフリーな生き方!」とある。
会社を辞めて、好きなことをして、年収も倍以上とは、そんなオイシイ話があるものなのか。そして、同じくライターの端くれである私は職業的にも興味を持ち、半ば疑いつつも本書を読み進めていくことにした。
趣味でお金を稼ぐなら副業から! 副業バンザイ!
そもそも、好きなことでお金を稼ぐということは、なんだか夢物語のように感じられるかもしれない。
ヨッピー氏が言いたいことは、ズバリこうだ。「本業以外で何かやるべし」
仕事になり得る趣味を持った方がいい、それが本業になったときに大きな実績が残せるだろう、と述べている。そして、そのためにはいきなり会社を辞めるのではなく、「副業」から始めるべきだ、と。
その副業が次の3つの条件を満たしたときこそ、仕事を辞めてもよいタイミングなのだとヨッピー氏。
1.副業で月に10万円以上稼いでいる
月に10万円といっても、「超える月もある」のではなく「コンスタントに10万円以上の稼ぎがある」ということ。
2.1年間生活できるだけの貯金がある
ある程度の余裕がないと、稼がなくては生活できない→単価や条件の悪い仕事を受けざるを得ない→やりたいことをしたくて会社を辞めたのに、やりたくない仕事をしている……という負のループに陥りがち。
3.身軽になること
家賃や車など、月々の出費になるようなものはできるだけ手放し、支出を少なく抑えること。
俺には才能がある、いきなり辞めたってなんとかなる!! という人が成功する率は限りなく低いので、まずはこの3つをクリアしてから辞表を提出するほうが安全である。
その趣味に、生産性はあるか?
では、どんな趣味であれば副業になるのか。
判断基準は「生産する趣味か、消費する趣味か」だとヨッピー氏は言う。「趣味を通じてお金が稼げるようになる可能性がある、もしくは新しい人と知り合う可能性があるもの」が「生産する趣味」であり、副業にすべき趣味。その反対が、「消費する趣味」である。
そして特筆すべきは、どんな趣味でも「消費」を「生産」に変えることができるという点。TwitterやFacebook、Youtube、ブログなどを使い、趣味で得た成果をどんどん発信すること。つまり、世の中に対してアウトプットし続けることこそが、何よりも大切なのだ。
他人に見られることで、自分自身の趣味に対する姿勢が変わるし、よりレベルもアップしていくだろう。さらには、発信する場所にこそ、情報がどんどんと集まってくるのだとヨッピー氏。
何を隠そう(隠していないが)、ヨッピー氏は大学卒業後某商社に入社し、普通のサラリーマン生活を送っていた一人だったという。だが、仕事(+会社の体制)が死ぬほどつまらないと感じ、趣味としてインターネットで記事を書き始め、どんどんとアウトプットを続けた結果、今の大活躍に至るのだ。実際にさまざまな経験をした上でのアドバイスなので、かなり説得力がある。
稼ぐ秘訣は「儲かる椅子」を探すこと
ここまでのヨッピー流アドバイスによって、何人かの人は「趣味を副業にしよう」と決意したかもしれない。
最後に、趣味の中でも、特に儲かるジャンルを見極める方法をご紹介しよう。一言でいうと、「まだ誰も(もしくは一部の人しか)座っていない、空いている椅子を探す」こと。マーケットの広さと深さ、ライバルの有無から換算すれば、なんとなく勝算が見込めるか否かが見えてくるだろう。
ほかにも、ヨッピーが語る数々のアドバイスは実に的を射ていて、何かしら自分でも取り入れられそうなことが満載だ。
打たれることを怖れず出る杭になればいいし、なんなら出すぎてしまえば打たれない。
自分の成果は、遠慮せずにどんどん人に発表していこう。
私自身も、好きなことを職業にしたうちの一人だ。今年はアウトプットを徹底して、新たなステージに進みたい。サラリーマンも、専業主婦も、フリーターも。趣味を仕事にして極めることを考えてみてはいかがだろうか?
【著書紹介】
明日クビになっても大丈夫!
著者:ヨッピー
出版社:幻冬舎
商社マンを辞めて好き放題してるのに、サラリーマン時代の何倍もの年収を稼ぐようになったWEBライター・ヨッピーのストレスフリーな生き方! いまを生きながら楽しく稼げ!