長続きしないことを「三日坊主」といいます。名実ともに死語です。習慣化する技術は、すでに確立されています。『人生が変わる!一流の習慣』(仕事の教科書編集部・編/学研プラス・刊)という本があります。習慣化ガイドブックの決定版です。
習慣が身につく3原則
・新しい習慣はひとつに絞る
・行動ルールをシンプルにする
・結果にこだわりすぎない(『人生が変わる!一流の習慣』から引用)
新しい習慣はひとつに絞る
賢くなりたい。強くなりたい。魅力的になりたい。しかし、向上心だけでは、新しいことをはじめても長続きしません。まずは、いちばん身につけたい習慣を「1個」だけ決めてください。1点集中したほうが上達しやすいからです。
行動ルールをシンプルにする
いままで運動習慣がなかった人が、ウォーキングやジョギングを習慣化したければ、1日のトレーニング時間を「5分」と決めます。ルールなので、5分より長くても短くてもダメです。なぜなら「このまえ10分走ったから、今日は走らなくてもいい」という言い訳になり、習慣が台無しになるからです。「決めたルールを守る」という習慣を、はじめの30日間で身につけましょう。
結果にこだわりすぎない
目標の80%を達成できれば、とりあえず成功です。体調が悪いときには休みましょう。筋肉は休息しているときに、記憶は睡眠しているときに、それぞれ成長するものです。「完璧な人間ではない」と思い知る。高望みをやめれば、途中であきらめなくなります。
3つのステージ
習慣化したいことが決まったら、30日間チャレンジに挑みます。あなたの前には、3つの壁が立ちはだかります。「反発期」「不安定期」「倦怠期」です。恐れることはありません。習慣化は「技術」です。先人たちによって「対処法」が確立しています。
反発期(1日~7日目)
「三日坊主」はここでストップする人。心の中で新しい習慣に抵抗する力が強くはたらき、不安な気持ちになるため、ここで挫折する人がもっとも多い。
(『人生が変わる!一流の習慣』から引用)
「反発期」を乗り越えるためには?
ベイビーステップを心がけましょう。赤ちゃんレベルで考えます。たとえば、日記やブログを習慣にしたい。「何か書く」では続きません。「1行だけ書く」ならば継続できます。それでもダメならば、ベイビーにさえも劣るヒューマンです。あきらめてください。
不安定期(8日~21日目)
アクシデントや想定外の出来事によって、これまで続けていたことがストップする時期。「今日だけはいいかな」を重ねることでコースアウトする。
(『人生が変わる!一流の習慣』から引用)
「不安定期」を乗り越えるためには?
行動のパターン化を心がけましょう。トラブル対策として「例外ルール」を定めます。
毎日続けるよりも、1日おきに「月曜・水曜・金曜の夜8時」というスケジュールにします。「続けることができた」という達成感や成功体験が、つぎの30日間につながります。
例外ルールをあらかじめ定めるのは、自己マネジメントのためです。天候、病気、家族、勤務先のトラブルなど、あらかじめ定義していたアクシデントで中断したのならば、それは「計画どおり」です。自己肯定感が増すことはあっても、挫折感や罪悪感に襲われません。自信につながります。
倦怠期(22日~30日目)
マンネリ感を覚える時期。習慣化に近づくことで刺激がなくなり、「飽きた」と感じることが多くなるため、自分のモチベーションを維持する対策が必要。
(『人生が変わる!一流の習慣』から引用)
「倦怠期」を乗り越えるためには?
もう一息なのに、あきらめそうになったら……変化をつけましょう。ただし、5分を10分に増やすのは失敗のもと。時間帯やリズムを変えるのもNGです。従来の「習慣」に、もうひとつ加えます。いまよりも、もっと簡単なことをやってみます。
1行日記を終えたあと、1分間だけストレッチをする。5分ウォーキングを終えたあと、1分間だけ部屋の整理整頓をする。早起きができたら、1分間だけビジネス書を読む。
余裕が出てきたら、2ヶ月目以降のスケジュールを書き出してみましょう。数ヶ月先の「成長した自分」を想像するのは楽しいものです。ワクワクします。
わたしたちは、生まれたときは「赤ちゃん人間」だったはずです。ベイビーステップを恥じることはありません。成長するための30日間を楽しみましょう!
【著書紹介】
人生が変わる!一流の習慣
著者:仕事の教科書編集部(編)
出版社:学研プラス
超一流といわれる人が実践している「雑談力」「思考法」「学習法」「健康法」など、テーマごとに分けて、わかりやすく解説。巻頭は、習慣化のプロに学ぶ「よい行動を習慣化させる」テクニックを紹介。これ1冊であなたの人生と仕事は変わる!