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2017/8/21 13:11

実はコレでよくないか? 小型・軽量一眼レフ「キヤノン EOS Kiss X9」は賢者の選択!

小型軽量が特徴のEOS Kissシリーズのなかでも、特に軽快なのが、このEOS Kiss X9だ。同じ“バリアングル液晶モニター仕様”のEOS Kiss X9iと比較すると、幅・高さ・奥行のいずれの数値も本製品のほうが6~8㎜程度小さく、重さも70g以上軽い。しかも、簡単操作がウリのファミリー向けモデルながら、前出のバリアングル液晶モニターの搭載を含め、基本仕様や撮影機能が大幅にレベルアップしている。その実力の程を見てみよう。

↑小型・軽量なEOS Kissシリーズのなかでも、特に小さく軽いKiss X9。バリアングルモニター採用など、使いやすさや機能が格段にアップした
↑小型・軽量なEOS Kissシリーズのなかでも、特に小さく軽いKiss X9。バリアングルモニター採用など、使いやすさや機能が格段にアップした。参考価格/7万630円(ボディ)

 

常用ISO感度や連写性能などがアップ!

バリアングル液晶モニターは、中級機のEOSや初級機のEOS Kissの大きな特徴だが、これまでは、特に小型軽量を追求したEOS Kiss X7やX80には搭載されていなかった。だが、X7の後継モデルといえる本製品では、ついにバリアングル化を達成。さらに、常用ISO感度が最高ISO25600にアップし、連写速度が約5コマ/秒になるなど、基本性能が向上している。

↑正面
↑正面

 

↑背面
↑背面

 

↑天面
↑天面

 

↑背面モニターだけでなく、常用ISO感度や連写、動画撮影機能などが進化している。ただし、サイズや質量は前モデルよりも大きく、重くなっている。とはいえ、シリーズ中では、十分以上に小さく軽量だ
↑従来モデル「X7」とのスペック比較表。背面モニターだけでなく、常用ISO感度や連写、動画撮影機能などが進化している。ただし、サイズや質量は前モデルよりも大きく、重くなっている。とはいえ、シリーズ中では、十分以上に小さく軽量だ

 

タッチ操作やフルHD/60pの動画撮影にも対応

背面モニターがバリアングル式になっただけでなく、タッチ操作にも対応。動画撮影機能もフルHD/30p対応だったEOS KIss X7から、フルHD/60pへと進化した。小型・軽量という点では、X7の約370gには及ばないものの、可動式モニターを採用しながら約453gに抑えたX9も十分立派だ。

↑上下左右に動かせるバリアングル液晶モニターなら、縦に構えてのアングル変化も自在。タッチシャッターやタッチAF対応で、タッチ操作の反応もいい。花を見上げて撮影したが、楽な姿勢で撮れた
↑上下左右に動かせるバリアングル液晶モニターなら、縦に構えてのアングル変化も自在。タッチシャッターやタッチAF対応で、タッチ操作の反応もいい。花を見上げて撮影したが、楽な姿勢で撮れた

 

↑バリアングルモニターは、ボディ背面から見て左側に開き回転するタイプ。レンズの光軸上からはモニター位置がずれるものの、アングルを問わず撮影でき、使いやすい
↑バリアングルモニターは、ボディ背面から見て左側に開き回転するタイプ。レンズの光軸上からはモニター位置がずれるものの、アングルを問わず撮影でき、使いやすい。自分撮りも可能だ

 

 

タッチ操作&UIの進化で初心者でも迷わず操作できる

本機は、写真やイラストで各撮影モードがわかりやすく説明される「ビジュアルガイド」を採用。本格的な機能を搭載しつつ、一眼カメラ初心者でも直感的に操作できるよう配慮されている。

↑写真やイラストで、各撮影モードがわかりやすく説明される「ビジュアルガイド」を採用。難しい印象の応用モードであっても直感的に操作できる
↑難しい印象の応用モードであっても直感的に操作できる

 

さらに、9つの雰囲気から好きな効果が選べる「クリエイティブオート」に対応。単純に雰囲気が選べるだけでなく、効果の強弱やボケ具合なども調節できる。操作は背面モニター左下の「Q」をタッチし、調整したい項目に触れるだけ。わかりやすく迅速に操作可能だ。

↑クリエイティブオートでは効果が言葉で示されるので、カメラの知識がなくても、撮りたいイメージに仕上げやすい
↑クリエイティブオートでは効果が言葉で示されるので、カメラの知識がなくても、撮りたいイメージに仕上げやすい

 

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↑クリエイティブオートの「くっきり鮮やかに」を選択(上)し、内蔵ストロボの発光は「発光禁止」に。夕日の色をよりドラマチックに写せた。「標準」(下)での撮影結果と比べると、夕焼けの色の鮮やかさが確認できる
↑クリエイティブオートの「くっきり鮮やかに」を選択し、内蔵ストロボの発光は「発光禁止」に。夕日の色をよりドラマチックに写せた(上)。「標準」(下)での撮影結果と比べると、夕焼けの色の鮮やかさが確認できる

 

約5コマ/秒連写が可能で動きモノも撮りやすい

従来のファミリー向けモデルの連写速度は、3コマ/秒~ 4コマ/秒程度が一般的。だが本機は、最高5コマ/秒の高速連写が可能だ。わずが1コマの違いながら、体感的な差は大きく、スポーツや乗り物などの動きが速い、あるいは予測できない被写体や、一瞬のチャンスを捉えたい場合などにとても有効だ。

↑秒間約5コマの連写で夕日に映える電車を撮影。バランスのいい配置に電車を入れることができた
↑秒間約5コマの連写で夕日に映える電車を撮影。バランスのいい配置に電車を入れることができた

 

EOS Kiss X9はファミリー向けエントリーモデルという位置付けながら、上記のように普段使いのカメラとしては十分以上の機能を持った実力機なのだ。しかも価格やサイズ感も手ごろというのだから、本機の導入は総じて賢者の選択といえるだろう。