高い解像感と階調のナチュラルな繋がりは美しいの一言! パナソニック「LUMIX S1/S1R」深掘りレポート①画質編

Lマウントを採用して鮮烈なデビューを飾ったパナソニックのフルサイズミラーレス機LUMIX S1/S1R。大注目の「フルサイズ画質」や、顔・瞳AFの性能はいかに？レンズシステムまで含めた「フル」の実力をポートレート撮影でチェックした。第1回は「画質」について見ていこう（全5回）。

パナソニック LUMIX S1/S1R 深掘りレポート
② AF／連写編 https://getnavi.jp/capa/report/296387/
③ 手ブレ補正編 https://getnavi.jp/capa/report/296440/
④ 操作性／EVF編 https://getnavi.jp/capa/report/296487/
⑤ レンズ編 https://getnavi.jp/capa/report/296511/

フルサイズならではの超高感度域での高画質

強力な人体認識AFや、わかりやすい表示の顔認識AFで、ポートレート撮影に強い印象のルミックス。そのフルサイズ機であるS1とS1Rがついに登場！今回はそんな両機をじっくりポートレート撮影で徹底チェックしてみた。

どうしてもその大きさが話題になりがちだが、まずは画質からいってみよう。撮像素子はS1Rが約4730万画素、S1は約2420万画素で、ともにローパスレス。1画素あたりのピッチは、超高画素タイプのS1Rでも、マイクロフォーサーズのG9PROよりも広くなっている（※）。高感度域はS1RはG9PROと同じISO25600（拡張ではISO51200に対応）だが、S1では常用でISO51200、さらに拡張域が2段設けられ、最高ISO204800まで用意されている。

※画素ピッチ　S1：約0.0060mm　S1R：約0.0043mm　G9PRO：約0.0033mm

このようにスペック的には大いに期待できる値で、実際に使ってみてもそれを裏切らない描写だ。低感度域ではハイライト描写の美しさ。ポートレートは逆光撮影が多く、特にハイライトの階調描写がポイントの1つとなるが、とても自然な流れで満足が得られた。同時に登場するS PRO50mmF1.4のボケの美しさと相まって、にじみ溶けるような描写だ。

高感度域ではより高感度に強いS1で積極的に撮ってみたが、ISO6400前後の感度域は当たり前に使えるくらい滑らか。人物の肌部分ではザラツキがわからないほど。髪などの暗い部分で、高感度で撮影していたことに気がつく程度だ。

【実写】24.2Mのスタンダード画素数を備えた高性能機「LUMIX S1」

キレのいい描写と柔らかなトーンで人物が写せた

逆光で補助光なしでのスナップポートレート。焦点距離は122mm。フォトスタイルはポートレートに彩度を＋1。柔らかなトーンで、顔の陰影部分を見ると、ハイライトへの繋がりが非常に美しく描写されている。解像感も高くキレのいい描写だ。フットワークよく、たくさん撮りたいなら、S1はいい選択肢になるだろう。

パナソニック LUMIX S1　LUMIX S PRO70-200mmF4 O.I.S.　絞り優先オート　F4　1/1300秒　＋0.7補正　ISO400　WB：オート

＜解像性能＞

＜階調再現＞

フルサイズならではのワンランク上の高感度画質

S1でISO8000で撮影。照明はLEDのイルミネーションのみで、F4、1/50秒とかなり暗かったが、十分滑らかな肌描写。このくらいの感度であればディテールの消失も抑えつつ低ノイズで高感度を安心して活滑らかな階調の描写が期待できる。マイクロフォーサーズ機と比べると、このあたりの高感度を安心して活用できるのもいいところ。