機材レポート

後ろ姿でも認識!? 人体の検知・追従能力がスゴイ! パナソニック「LUMIX S1/S1R」深掘りレポート②AF/連写 編

Lマウントを採用して鮮烈なデビューを飾ったパナソニックのフルサイズミラーレス機LUMIX S1/S1R。大注目の「フルサイズ画質」や、顔・瞳AFの性能はいかに? レンズシステムまで含めた「フル」の実力をポートレート撮影でチェックした。第2回は「AF/連写」について見ていこう(全5回)。

 

パナソニック LUMIX S1/S1R 深掘りレポート
① 画質編 https://getnavi.jp/capa/report/296335/
③ 手ブレ補正編 https://getnavi.jp/capa/report/296440/
④ 操作性/EVF編 https://getnavi.jp/capa/report/296487/
⑤ レンズ編 https://getnavi.jp/capa/report/296511/

 

人体認識の検出精度はフルサイズでも高い

フルサイズになるということは、被写界深度が浅くなるのはもちろん、AFで駆動するレンズも大きくなり、諸々シビアになる。G9PROなど、マイクロフォーサーズでスムーズに効いていたAFだが、ではS1R/S1ではどうチューンされているのか興味があるところだろう。

 

人体認識や顔、瞳認識などの検出性能とAF精度は、とても高く感じた。特に後ろ姿でも食いついていくのはルミックスならではの特徴で、そのような曖昧な状態でも、人物を中心に測距枠がサクッと表示されるあたりは「さすが!」といったところ。顔認識時の瞳認識の左右の判断も精度が高い。

 

ただ、やはり被写界深度の浅さがあるせいか、G9PROで感じたようなスムーズさまではいかない印象だ。少し複雑な動きが混じると顔が正面を見ていてもピントが抜けることがあり、戻りもちょっと時間がかかる。AF追従で約6コマ/秒だが、数コマ抜けると少しじれったさを感じる。状況によってはゾーンフォーカスなどで対応したほうがいいのかもしれない。   

 

【実写】人体認識・顔・瞳AF

顔→瞳とどんどん切り替わり最適にピント合わせしてくれる

顔・瞳認識AF 設定で、お互い歩きながら前後に動いたり、ズームで画角を変えて寄り引きしながらの撮影。後ろ姿でもキッチリ捉えてくれているのはさすがのルミックス。歩く程度のゆったりした動きであれば、顔認識AF 設定のまま、かなりの確率でしっかり追い続けてくれる。

 

顔が上半分フレームアウトしても追い続けてくれるのは驚き。ただ、条件によっては探りながら外すこともあり、そんなときは即座に別モードで対応できるようにしておきたい。

↑人体 後ろ姿でもOK


↑瞳は細線の交差で表示


↑顔 顔が切れてもまだ追尾 

 

人体・顔認識で動きのあるシーンも楽にフォーカシングできる

走るシーンを、横から追いながらの撮影。このくらい顔が端にあっても顔認識、もしくは人体認識で問題なく追ってくれる。上下動のある横移動などには強そうだ。ごくたまに外れるときに手前に外れるのは少し気になった。

パナソニックLUMIX S1 LUMIX S PRO70-200mmF4 O.I.S. 絞り優先オート F4 1/1000秒 +1補正 ISO800 WB:オート

 

動物認識AFでペットや野鳥撮影にも期待ができる

S1R/S1では、動物認識にも対応。動物認識をオンにするときは、「顔・瞳AF モード」から「動物認識ON」に設定する。主に得意とするのは鳥、犬類、猫類。顔・瞳AF設定での人体認識でもそうだが、動物認識でも顔だけでなく、体全体の特徴を捉えて自動認識するもの。最大3体まで認識し、タッチ操作などで被写体を選べる。


 

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