花撮影といえばマクロレンズで被写体をクローズアップすることで、背景をスッキリさせた素敵な写真が撮れますが、マクロレンズばかりでは、撮り方がどれも似てしまいます。そこで、マクロレンズ以外の広角ズームや標準ズーム、望遠ズーム、単焦点レンズといった、普段から使い慣れているレンズによる花撮影の魅力を紹介しましょう。まずは、広角ズームと標準ズームの活用方法です。
目次
- 広角ズームレンズで花マクロ
- 標準ズームレンズで花マクロ
- 望遠ズームレンズで花マクロ
- 単焦点レンズで花マクロ
- 花マクロにおすすめのレンズ16選
思い切りワイドな画角でダイナミックに捉える! 広角ズームの活用法
背景が入りすぎるときは空バックで撮るとシンプルに
広角レンズというと、広い画角で風景的に写すイメージがありますが、広角ズームは比較的最短撮影距離が短いので、被写体に寄ることで面白い写真が撮れます。街中で使うと、背景に人工物が入ってしまうことが多いので、そんなときは花を見上げて空をバックに撮影するとよいでしょう。また、広角レンズは遠近感が強調されるので、見上げて撮ることで、植物が勢いよく伸びていく様子が再現できます。
青空を背景にすれば爽やかな背景となり、夕暮れの空はドラマチックに感じられます。青空をクッキリ見せるには順光がオススメ。PLフィルターを使えば、より色濃く写すことができますが、広角ズームには装着できないものもあるので注意しましょう。
広角レンズの広がり感と躍動感を感じさせる背景描写が魅力的
桜を広角ズームの15mmで近づいて撮影した。広角レンズならではの画角の広さにより、周囲の枝や空を取り入れた作画が可能。広角レンズは遠近感を出しやすいので、空へ向かって枝が伸びる躍動感も表現できた。
被写体に近づいて遠近感をコントロールしよう
ここで使用した広角ズームの最短撮影距離である28cmまで迫って、菜の花をクローズアップ。寄れば寄るほど遠近感が強調されていくので、自分の持っているレンズのピントが合うギリギリの距離を知っておくと撮影しやすい。
広角レンズを開放で撮るときは周辺光量落ちに注意!
広角では画面の周辺光量落ちが目立ちやすく、四隅が暗く写ってしまう。そこでカメラ内のレンズ情報を利用した補正をかけておきたい。しかし、カメラの補正は自然な光量落ちを表現するため少し暗さを残してある。しっかりと補正したい場合は、RAW現像で自分好みに調整するといい。