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美ボケを生み出す4つの要素とは? 望遠ズーム&単焦点レンズで撮る「花マクロ」のコツ

花マクロの新・レンズ活用アドバイス

花撮影といえばマクロレンズで被写体をクローズアップすることで、背景をスッキリさせた素敵な写真が撮れますが、マクロレンズばかりでは、撮り方がどれも似てしまいます。そこで、マクロレンズ以外の、広角ズームや標準ズーム、望遠ズーム、単焦点レンズといった、普段から使い慣れているレンズによる花撮影の魅力を紹介します。今回は、望遠ズームと単焦点レンズの活用方法です。

目次

  1. 広角ズームレンズで花マクロ
  2. 標準ズームレンズで花マクロ
  3. 望遠ズームレンズで花マクロ
  4. 単焦点レンズで花マクロ
  5. 花マクロにおすすめのレンズ16選

小さな花を目いっぱい大きく入れる! 望遠ズームの活用法

焦点距離が長いから大きなボケが得られる

花のクローズアップ写真をメインに撮影している私の場合、もっとも使用頻度の高いレンズはマクロレンズではなく望遠レンズです。マクロレンズの使いどころは「寄り」が主ですが、望遠レンズは「ボケ」を得るために使っています。中望遠のマクロレンズよりも、焦点距離の長い望遠ズームのほうが大きなボケが得られるためです。

クローズアップと言っても画面いっぱいに花を写すのではなく、多くの場合は背景に空間をとることで、より花の雰囲気を感じさせるようにしています。さらに前ボケを加えれば、ふんわりとした雰囲気に仕上がります。ボケを生み出すには「焦点距離の長いレンズを使う」に加え、「絞りを開ける」「花に近づく」「メインの花と背景が離れている」という要素が必要です。

望遠ズーム+最短撮影距離で大胆にクローズアップ

望遠ズームを使い、最短撮影距離で花に迫れば、ポピーを画面いっぱいにクローズアップすることができる。また、大きくぼける望遠レンズは前後の花をぼかして、柔らかく包み込むように配置するといい。

望遠ズームレンズで花マクロ
オリンパス OM-D E-M1 Mark III M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 絞り優先オート F6.3 1/250秒 +2.3補正 ISO200 WB : 晴天

テレコンをプラスして花を引き寄せ印象的に

望遠ズームにテレコンバーターを装着すると焦点距離をさらに伸ばすことできる。絞りの開放値はやや暗くなるものの、最短撮影距離は変わらずに、花をより大きく写せて、ボケも大きくなるので画面を整理しやすい。

■1.4倍テレコン使用

望遠ズームレンズで花マクロ
オリンパス OM-D E-M1 Mark III M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14 絞り優先オート F4 1/400秒 +1補正 ISO200 WB : オート

■テレコンなし

望遠ズームレンズで花マクロ

柵で近づけない遠くの花は望遠ズームが大活躍

望遠ズームは遠くの花を引き寄せ、大きく捉えることができるが、柵などで近づけない場合は、テレコンバーターを装着すると焦点距離をさらに伸ばすことができる。花マクロにはテレコンに対応した望遠ズームを選ぼう。

望遠ズームレンズで花マクロ

仕上がり設定で鮮やかさをイメージどおりに

花を撮るときの仕上がり設定は、鮮やかな花の色彩を描きたい場合はビビッドや風景モードを選ぼう。ただし、柔らかな雰囲気に仕上げたい場合はフラットやポートレートモードがオススメ。

望遠ズームレンズで花マクロ

 

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