カメラ・写真大好き現役レースクイーンの沙倉しずかさんが様々なジャンルの撮影に挑戦し、撮影した写真と自身の原稿による連載をお届けしてきました。今回は番外編として、2023年1月29日に高円寺のライブスペース・パンディットで行われた、カメラマン・魚住誠一さんによる『魚住誠一presents:高円寺大作戦Vol.30』に、スペシャルゲストとして沙倉さんが登場した様子をリポートします!
このイベントは、魚住さんが高円寺の街でポートレートを撮影。後日その写真を会場で投影しながら、被写体となったモデルと一緒にトークライブをするというもの(配信もあり)。しかも撮った写真を全カット見せるという画期的な試みを続けていて、今回が記念すべき30回目となりました。
会場の座席は予約時点で満席に。魚住さんがフレンドリーな雰囲気でイベント全体の流れを説明したり、お客さんと交流をしたりしながら、ゆるーい感じでトークセッションはスタートしていきました。
沙倉さんと魚住さんはたまたまご近所さんということで知り合い、仲間が集まってプロ野球観戦などの交流を経て今回の企画につながったというおもしろいパターン。魚住さんが沙倉さんを撮影するのは今回が初めてだったそう。
魚住 : もう20回以上は会ってると思うけど、変に友達っぽくなって、わかった感じで撮るより、カメラ持って初めてドキドキしてシャッター押す感じがあったらいいなと思ったんですけど、意外と沙倉さんはへっちゃらでしたね。
沙倉 : そんなことないですよー。結構初々しい写真、表情がいっぱいありますよ(笑)
魚住 : 今回僕は沙倉さんに特に何もリクエストしてない。
沙倉 : 衣装3パターン用意してくらい。。。
魚住 : 指示しないとモデルさんが考えるんですよ。これでいいのかなとか、これが足りないんじゃないかなとか。こういうカタチでこうやってねって言われたら、言われたからやりましたっていう写真になる。言われずにやっているから、本人らしさが出る。これが初回の撮影の一番おいしいところ。2回目になると、前回ここが足りなかったから、もっとこう動いてみようっていう邪悪な心が出てくる。サービス過剰な写真が出てくる。だから、あえて何にも指示せずに撮ったんです。
沙倉 : そうだったんですね。撮られながら何にも言ってこないなぁって思ってました(笑)。
というように、写真を見ながら、撮る側の意図、撮られる側の感覚なども伝えながらトークは進んでいきます。会場は終始、うんうんといううなずきと、笑いに包まれていました。
初めて沙倉さんを撮影してみて、魚住さんが感じた沙倉さんの良いと思ったところをトーク中からまとめてみると、こんな感じでした。
“白目がきれい”
“鎖骨のあたりのデコルテがきれい”
“目線の外し方がうまい”
“前歯6本を見せる笑い方が非常にうまい。理想的な歯の見せ方と口の開き方”
“手を広げたりするのもうまい。指の先まで意識がいっている”
ぜひ、沙倉さんに会える撮影会などに参加できる方は、チェックしてみてください。
魚住さんからは「朝、歯を磨いているときに、10分間鏡を見ながら、すごく微妙な口の開き方とかを練習したらもっと良くなる。口の動きのバリエーションを増やしたら沙倉さんを撮りたくなる人がもっと増えるよ」といったアドバイスも。
そして、「今日はCAPAさんが取材に入っているから」と、いつもより撮影テクニックを多めにトークに盛り込んでくれました。
「最初からエロを狙っていると思わせない」といった心理的なものから、「モデルを不安定なところに立たせると筋肉がきれいに出る」、「ノーファインダーで撮ったりすると、思いがけない構図で撮ることが出来て、並べたときにそういう写真が活きてくる」とか、自動販売機のLEDの明かりを使った具体的なものまで、目からウロコのテクニックが次々と明かされていきます。
女の子にとって、寒いのとお腹がすいたのはダメですね。
その2つを早めにリカバリーしてあげないと、良いポートレートは撮れない by 魚住誠一
といった名言も飛び出しましたよ。
沙倉さんも「このとき何ミリのレンズで撮ってたんでしたっけ?」と、興味津々に聞き入っていました。
トークセッション終了後には、お客さん全員からの質疑応答のコーナーも。遠くは新潟から来られた方もいらっしゃいました。ゲストの沙倉さんに質問が集中するかと思いきや、沙倉さんのファンは写真好きも多いということで、「ミラーレスへの切り替えで迷っています」「夜の撮影が苦手なのですが、うまく撮るコツってありますか?」「色と構図どちらを優先すべきでしょうか」といった、撮影方法や機材の選び方についての質問が魚住さんに集中。
「僕に質問がいっぱいくるなんて珍しいなぁ」と言いながら、どんな質問にも魚住さんは真摯に答えていて、「どれだけ失敗するかだ。経験値を増やしていくしかないよ。5年かかっても5年後に良い写真が撮れるんならそれでいいじゃない」、「重要なのは、気持ちが動いてシャッター切って、その衝動が写っていれば写真は生きている。それが写らずに構図だ色だって言って撮った写真は、きれいかもしれないけど、そんなに見てる人の心は打たない」と、写真について熱い想いを届けてくれました。
イベント終了後は、イベント中に投影された写真のプリント(サイン入り)が購入できる物販タイム、沙倉さんとチェキが撮れるチェキタイムもあり、本当に盛りだくさんで5時間近くあったイベントはあっという間に感じられるほどでした。