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ハッセルブラッドの中判ミラーレスカメラ「907X 50C」2020年秋発売

ハッセルブラッドは、中判ミラーレスカメラ「907X 50C」と専用アクセサリー、スマートフォンアプリ「Phocus Mobile 2 for iPhone」などを2020年8月18日に発表した。「907X 50C」の日本での発売は2020年秋となる。価格はオープンで、参考価格は735,000円 (税別)。なお「Phocus Mobile 2 for iPhone」と「Phocus Mobile 2」はすでにダウンロード可能となっている。

Hasselblad 907X 50C

■アナログ・デジタル両対応のコンパクトな中判カメラシステム

「907X 50C」は2019年6月に開発発表された、コンパクトなカメラシステム。43.8×32.9mmの5000万画素CMOS中判センサーを内蔵した「CFV II 50C デジタルバック」と、ハッセルブラッドの中判カメラボディとして最小の「907X カメラボディ」で構成されている。2019年7月にはスペシャルエディションが発売された。

Hasselblad 907X 50C

「CFV II 50Cデジタルバック」は、1957年以降に製造されたほとんどのハッセルブラッドVシステムカメラで使用できる。また、サードパーティー製のテクニカルカメラ、ビューカメラと組み合わせることで、アナログ撮影もデジタル撮影も簡単に実現できる。「907X カメラボディ」と組み合わせると、すべてのXCDレンズでオートフォーカスと自動露出が利用可能となっている。

■ハッセルブラッド伝統のデザインを踏襲した「CFV II 50C デジタルバック」

「CFV II 50C」は、16bitの色深度、14ストップの広いダイナミックレンジ、フルサイズのJPEG画像を記録する機能を備えており、最適なパフォーマンスが得られるように個別にキャリブレーションされている。

オリジナルのVシステムのフィルムマガジンと同様のサイズ、レザー仕上げとなっており、歴代のVシステムを彷彿とさせるクロームエッジボディを採用する。背面には3.2インチ・2.36Mドットのチルト式モニターを採用し、設定・画像再生・メニューなどのタッチ操作が可能。また、Xシステムと同じボディ内蔵型の新しいバッテリーデザインを採用したことで、サイズのコンパクト化を実現。さらにUSB-Cポート経由で充電ができる。

Hasselblad 907X 50C

60fpsのハイフレームレートにより、スムーズなライブビューを実現しており、高解像度のモニターとフォーカスピーキングを含むライブビューにより、特にマニュアルフォーカスのVシステムカメラで、より正確なフォーカスが可能となっている。

■ハッセルブラッド史上最小の中判カメラボディ「907X カメラボディ」

「CFV II 50C」と簡単に装着できるように設計されている「907X カメラボディ」は、ハッセルブラッドの中判カメラボディとして最小を誇る。重量はわずか200gと非常に薄く軽量で、サードパーティー製のアダプターやレンズとの互換性を備えている。

ハッセルブラッド「SWCカメラ」を連想させる「907X 50C」だが、レンズ交換式であるところが大きな違いだ。XHアダプター、XVアダプター、XPanレンズアダプターを組み合わせることで、すべてのHC / HCD、VシステムとXPanレンズが使用することができる。

また、以前の「CFV」では広角レンズに使用制限があったが、「CFV II 50C」と「907X」の組み合わせでは、「XCD 21」や「XCD 30」を含む広角レンズにも対応可能となっている。さらに「907X」では、サードパーティー製のアダプターを組み合わせることで、装着できるレンズを増やすことができる。

■907X コントロールグリップ

「907Xコントロールグリップ」は、アイレベル、ウエストレベルでの撮影やカメラの縦位置、横位置に関係なく、オールラウンドなバランスを提供するアクセサリー。ダイヤル操作による絞り、シャッタースピードなどの変更に加えて、ジョイステックを使ってオートフォーカスポイントをすばやく調整することができる。ボタン操作で撮影画像の表示やメニューオプションにすばやくアクセスすることも可能だ。

コントロールグリップの4つのボタンは、すべてカスタマイズ可能となっており、30種類の機能から選択することができる。また、簡単なクリックで主要な設定の調整が可能となっている。価格はオープンで、参考価格は84,000円 (税別)。

■907X オプティカルビューファインダー

「907X オプティカルビューファインダー」は、アイレベルでの撮影を容易にする「ハッセルブラッドSWCビューファインダー」を連想させるアクセサリー。コールドシューアダプターを介して「907X 50C」へ簡単に取り付けることができ、広い視野角の内部には「XCD 21 / 30 / 45mm」の画角を表すフレームと中央部を表すマーキングが施されている。オートフォーカスや構図を決める際に参照することができる。価格はオープンで、参考価格は56,000円 (税別)。

Hasselblad 907X 50C +コントロールグリップ + オプティカルビューファインダー
コントロールグリップ、オプティカルビューファインダー装着イメージ

■Phocus Mobile 2 / Phocus Mobile 2 for iPhone

タブレット用の「Phocus Mobile 2」とiPhone用の「Phocus Mobile 2 for iPhone」は、RAW画像のインポート・編集・レーティングを可能にするアプリで、フルサイズのJPEG画像のインポートやレーティングも可能となっている。 さらにフルサイズ画像エクスポート、テザー撮影、カメラのコントロールもサポートする。最新版ではライブビューが可能となり、フォーカスピーキング、被写界深度の制御、AFエリアの位置設定、露出をシミュレートする機能などが、ライブビュー画面から設定できるようになった。

Phocus Mobile 2、Phocus Mobile 2 for iPhone

 

 

〈文〉柴田 誠