ニコン Zマウントシステムの開放1.8単焦点レンズシリーズに広角24mmの「NIKKOR Z 24mm f/1.8 S」が登場した。最新光学設計に加えマルチフォーカス方式の採用により、高い解像力と滑らかなボケ味を実現。Zシリーズで軽快なスナップが楽しめる。
光学性能に磨きを掛け逆光にも強い広角レンズ
開放F1.8の単焦点Zレンズ第4弾。鏡筒の梨地仕上げは重厚感があるが、手にすると見た目の印象より軽く感じる。今回はZ 7で使用したが、大口径レンズを装着したフルサイズ機を感じさせないほど軽快に持ち歩けた。
光学系にはEDレンズを1枚、非球面レンズを4枚使用し、絞り開放から解像力がとても高い。ただしカリカリではなく角が取れたような自然な写りだ。周辺部は中心部と比べると差はあるが、F2.8に絞るとほぼ均一になる。
また「マルチフォーカス方式」を採用し、収差も良好に補正。ボケ味もキレイだ。さらにナノクリスタルコートにより逆光にも非常に強い。太陽やスポット光が入るような厳しい光の条件でも安心して撮影できた。広角レンズの遠近感と大口径レンズのボケを合わせて、ポートレートや風景、スナップなど、幅広い被写体で楽しみたい。
コントロールリングに機能を割り当て、使いやすくカスタマイズ
他のニッコールZレンズと同じく、コントロールリングは機能の割り当てが可能。AFモードのまま、リングを回すとMFに切り替わる「M/A」のほか、「絞り値」「露出補正」が選べる。
最新光学設計で高い解像力を実現
光学系は10群12枚。EDレンズ1枚と非球面レンズ4枚を採用し、優れた解像力のほか、軸上色収差をはじめ諸収差を補正している。ナノクリスタルコートが施され、逆光でもクリアな描写だ。
【作例】ドラマチックな光をクリアに捉える
鳥のオブジェがある噴水を逆光で狙った。画面上に太陽の光が入っているが、フレアやゴーストはまったく出ていない。また拡大すると背景は深度から外れているが、ボケが崩れないので自然な仕上がりだ。解像力も申し分ない。
ニコンZ 7 NIKKOR Z 24mm f/1.8 S 絞り優先オート F2.8 1/3200秒 ＋0.3補正 ISO100 WB：オート
ニコン「NIKKOR Z 24mm f/1.8 S」の主な仕様
希望小売価格／ 150,260円（税別）
SPEC
●レンズ構成／10群12枚
●最短撮影距離／0.25m
●最大撮影倍率／0.15倍
●フィルター径／72mm
●絞り羽根／9枚（円形絞り）
●大きさ／外径78×全長96.5mm
●質量／約450g
【ギャラリー】