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【都市情景撮影の基本⑦】“スタンダード”か“風景”がベター。でも○○を基準にしてくださいね。

高層ビルやシンボリックなタワーなどのランドマークから路上や路地といった街の情景まで、都会ならではの被写体の撮影方法を、これまでたくさんご紹介しておりますが、今回は、撮影時のカメラの設定やレンズの選び方、太陽光の撮影での取り入れ方など、基本的なテクニックやコツをご紹介いたします。

 

撮影:川北茂貴

 

仕上がり設定とは、写真のコントラストやシャープネス、色の濃さ(彩度)などの絵作りを調整する機能のことです。メーカーによって名称や詳細な設定項目は異なりますが、「スタンダード」や「風景」、「ポートレート」といったプリセットの設定が数種類用意されていて、好みの傾向に合わせて選択するだけで、多彩な表現が得られます。

都市風景を撮るときは、「スタンダード」か「風景」に設定するのがベターです。ただし、色は鮮やかに、またコントラストは高くなる「風景」の設定では、場合によっては派手すぎたり、メリハリがつきすぎたりして不自然に写ることがあります。光線が強いときは「スタンダード」、弱いときは「風景」というように、光の強弱によって変えることをおすすめします。それでも求める描写が得られないときは、詳細設定を使って細かく調整するといいでしょう。

 

 

基本は「スタンダード」か「風景」

基本は「スタンダード」設定で、鮮やかな色が好きな人や光が弱いときなら「風景」に変えるのがよい。ただし、もともと色の強い夕空などは色味がより強く出て、場合によっては色飽和(下囲み参照)が起こってしまう。まずは「スタンダード」に設定し、それでも色が強いときは「ニュートラル」にして落ち着いた色にしよう。

 

撮影:小澤太一

 

スタンダード
カメラの基準となる色合い
一般的に多くの人が好ましいと感じる色の鮮やかさとコントラストの設定になっている。カメラの基準となる色合いで、メーカーによって再現は多少異なる。

風景
原色をより鮮やかに写し出す
コントラストと彩度の設定が高く、特に空の青や木々の緑が鮮やかに写るようになっている。シャープネスも通常よりは強めにかかり、メリハリの効いた描写になる。

ニュートラル
コントラストや濃度が控えめ
コントラスト、シャープネス、彩度ともに控えめな設定で、落ち着いたやわらかいイメージに仕上がる。撮影後に画像処理が行いやすい素材性重視の設定でもある。

 

撮影:川北茂貴

赤色や黄色は色飽和しやすいので注意しよう

階調や質感が描写されずに立体感を失った描写を「色飽和」という。彩度の高い仕上がり設定のときに起こりやすく、また赤色は特に飽和やすい。黄色も飽和することがある。色飽和したら「スタンダード」、もしくはより彩度の低い「ニュートラル」に設定にしよう。

 

 

仕上がり設定は、光の強弱を基準に設定しましょう。基本的には「スタンダード」か「風景」で問題ありませんが、場合によっては、不自然になったりしますので、撮影時に確認しながら、設定するのをおすすめします。