応用テクニック①
ライトを使って写真に文字などの光の演出を加えてみよう
星空の長時間露光時は、ペンライトなどを使用して露光中に点灯させることでライトペインティングが可能だ。光の扱い次第でいろいろな表現ができるので、文字を書いたり、エフェクトを足すことで作品のイメージをガラッと変えることができる。文字を書きたい場合は、小さなLEDライトを使い、大きく演出したいのであれば棒状のLEDライトを使う。使う色も作品には大きく影響するので、いろいろな色でライトペインティングを行ってみよう。
まず、露光開始と同時に右のライトでライトペインティングを行い、終了と同時に両サイドよりクロスライティングを行っている。
ライトペインティングなし。左右よりオレンジ色のフィルターとグリッドをつけたフラッシュで光を当てているが、少し寂しさを感じる。
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ライトペインティングで華やかさを演出
ライトペインティングあり。下の赤色のライトを使用。露光時間の長い所はオレンジ色に。アクセントカラーの赤色が入ることで派手さが出て、印象的な作品になる。
14ミリ相当 マニュアル露出(F2.8 20秒) ISO1600 WB:3600K
応用テクニック②
フラッシュ光をスポット光に変える「グリッド」を使う
撮影時はカラーフィルターとソフトボックスを使用して、柔らかい光を使うのもいいが、それだと近景と遠景にフラッシュ光の境目ができてしまう可能性が高い。人物だけ立体的に浮き立たせるためにはスポットライト的な光が必要。そこで、「グリッド」と呼ばれる網目状の装置をフラッシュに取り付け、スポット光にする。
ROGUEのグリッド。グリッドには25°、45°のグリッドがある。25°と45°を合わせると16°のグリッドとして使用することも可能だ。
ROGUE のグリッドには専用のカラーフィルターが用意されている。グリッドの面全体に装着することでカラーシフトも容易に行える。
星空と人物を撮影する際に、全体的な色のバランスが崩れてしまうことがあります。その時は、フィルターを使用したり、光の演出をしたり、夜景撮影ならではの演出もしてみましょう。
写真・解説/関 一也