「ハイキー」とは、通常は暗く写るはずの部分だけを残して、ほかは白くとばしてしまうような写真のこと。ハイキー写真、ハイキー表現、ハイキー描写、ハイキー調などと使う。ハイキーの写真は見る人に爽やかさや幻想的な印象を与え、この効果をうまく利用できれば、現実とは違う“写真ならではの表現”が可能になる。
ハイキーは大幅にプラスの露出補正をするなど、意図的に大胆な明るさに仕上げることで作り出すことができる。画面の最も明るい部分は白とびを起こしたりするが、それも見越した表現なので、白とびをしていても問題ない。
また、「ハイキーにするにはオーバー露出に」といわれるが、これは間違い。オーバー露出は明るすぎの失敗を意味するのに対し、ハイキーは意図的であって、絵づくりや作画のための適正露出である。
なお、ハイキーとは反対に、通常は明るく写るはずの部分だけを残して、ほかを暗くしてしまうような写真(表現)(描写)を「ローキー」と呼ぶ。
花のやわらかさ、優しさを表現するためにハイキーにした。
曇天の空を背景にしたシュロの木を、プラス2補正してハイキーに仕上げた。葉や空は大幅に、補正なし(±)では暗く写る幹も明るくなり、非現実的な雰囲気だ。