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【カメラ用語事典】階調

階調とは、色や明るさの濃淡の段階数を示したもの。JPEG画像では、RGBのそれぞれが256階調で表現される。コントラストを高くしても、画像そのものが備える階調の数は変化しないが、部分的に階調が乏しくなったように見える場合がある。

また、「階調」という言葉は、「グラデーション」と言い換えることもできる。「階調が豊か」というのは、「グラデーションが滑らか」という意味。階調が豊かなら自然が作り出す風景の色の変化を再現しやすく、階調が不足していると色と色の変わり目や、明るい部分から暗い部分へのつなぎ目がきれいに再現されない。

なお、色の変わり目で起こる不自然な描写を「色ムラ」、明暗のつなぎ目で起こる不自然な描写を「輝度ムラ」という。

 

階調の数が少なくなると濃淡は粗くなる。階調の数が多くなると濃淡は滑らかに、色の表現力は豊かになる。
 

 

写真/永山昌克
 

階調が豊かかどうかを確認するには、夕焼け空などを撮影してみるとわかりやすい。階調が豊かに再現されていれば、白く写る太陽から色や明るさがきれいにグラデーションとなって変化していく。