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【カメラ用語事典】露光間ズーム

露光間ズームとは、露光中にズームレンズのズームリングを意図的に動かす撮影テクニック。マンガのような、大きなインパクトを与える集中線的効果を作り出せる。イルミネーションのような点光源の被写体で使うのが面白く、望遠→広角、広角→望遠で描写が異なる。

撮影モードはシャッター速度優先オート(S/Tvモード)を使い、1/20秒以下に設定して、シャッターを切った後にズーミングするのが一般的だ。元の像もしっかり描写したければ、シャッターを切ってからしばらく露光し、その後ズームリングを動かそう。手持ち撮影も可能だが、きれいな放射線を描きたければ三脚は必須。

 

 

露光間ズームによって飛び出たせたい被写体を画面の中央に持ってくるのがポイント。この場合は、ハート形のイルミネーションを真ん中に置いた。

 

 

広角から望遠にズームして撮影。広角側で2秒露光した後、望遠側へゆっくりズーム。中心から外側へ放射線状に、ハート形が飛び出したように写った。

 

 

写真/吉住志穂

こちらは上とは反対に、望遠から広角へズームした。大きい像から小さい像へと移動するため、光の線が内側に差し込むように写った。

 

 

 

写真/井村 淳

露光間ズームは、さまざまな夜景撮影に有効。