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【2022ベストバイ】右に出るものなし! いまドローンで空撮するなら選択肢は「DJI Mavic 3」しかない

世界的に波乱の年だった2022年。2023年こそは明るく楽しい写真ライフが実現できることを願って、プロ写真家の皆さんに「2022年に買ってよかったモノ」を一斉調査しました。さあ、どんなアイテムが出てくるかな?

中西学さんの2022ベストバイ「DJI Mavic 3」

2022年に私が実際に購入した撮影ガジェットの中で、特にオススメしたいのはズバリ、DJI のドローン「Mavic 3」だ!

【2022ベストバイ】中西学さん

2022年12月よりついにドローンの国家資格が開始され、安全にドローンを飛行するための法整備が整ってきた。現在、自分に合ったドローンを選ぶとしたら、以下の内容をクリアしていることが必要だ。

  1. 幅広い動画フォーマットと静止画に対応できるイメージセンサー
  2. 写真画質のカメラ性能
  3. 十分な長さのフライト時間
  4. フライトの安全性

現在、この4つをクリアしているドローンは「Mavic 3」以外は考えられない。さっそくその詳細を見ていこう。

① 1型センサーとAPS-Cセンサーの中間センサーを搭載

「Mavic 3」のカメラには、20MP×4/3型CMOSセンサーが搭載されているので、ダイナミックレンジが広く、暗部が黒ツブレしそうな被写体でもしっかりと階調を出してくれる。

【2022ベストバイ】中西学さん

また、絞り調整もF2.8〜11に対応しているため、被写界深度が深い風景写真にも対応可能。そのほか、動画フォーマットへの対応が多く、最大で5.1K動画撮影、DCI 4K/120fpsでスローモーション撮影もできる。さらにはApple ProResや10-bit D-Logにも対応しているので、要求された案件に沿った撮影が可能なのだ。

② Hasselblad L2D-20c カメラを搭載

デュアルカメラシステムを採用し、焦点距離162mm、F4.4 の望遠レンズを搭載している。これにより、デジタルと光学を組み合わせた28倍のハイブリッドズームが可能。新採用のビジョン検知オートフォーカス技術 (VDAF) により、「Mavic 2 Pro」と比べると格段に性能が向上している。

【2022ベストバイ】中西学さん

また「Mavic 3」は光学ズームレンズを搭載しているので、ドローン自体を移動しなくても固定ズームで画角調整ができるのも非常にありがたい。

③ 驚きの安定したフライト時間

一般的に仕様に記載されているフライト時間は無風状態での計測なので、風が出た場合のフライトはその半分程度なのが実情だ。それが「Mavic 3」では、46分というほぼスペック通りの最大飛行時間でフライトできることに驚いた。

【2022ベストバイ】中西学さん
「Mavic 3」のバッテリー

また、フレームレート1080p/60fpsで、映像伝送距離は最大15km (日本は8km) に対応している。撮影したデータをその場でクライアントが確認する場合、従来はドローンを一度着陸させ、SDカードをPCに取り込んでデータ確認するという手間が必要だったが、「Mavic 3」ならフライト中でも即座に確認が可能なため、作業工程が大幅に削減できた。

④ フライトの安全性

最後の注目ポイントは、飛行中の障害物検知システム。魚眼レンズによる6つのビジョンセンサーと、広角レンズを使用する2つのセンサーを組み合わせた「APAS 5.0」にアップグレードされ、複雑な環境であっても、障害物を回避する安全な飛行ルートを計画可能。

【2022ベストバイ】中西学さん

【2022ベストバイ】中西学さん

また、被写体へのトラッキング機能を新たな「ActiveTrack 5.0」にアップグレード。動いている被写体の前後や側面からフォローするだけでなく、被写体の前後左右や斜め、もしくは被写体の側面や周りを飛行しながらのトラッキングが行える。万が一フレームアウトしてしまった場合でも、ビジョンセンサーによって、被写体がフレーム内に再び収まるようにトラッキングを継続可能だ。

「Mavic 3」はストレスなく飛行でき、撮影に集中できる

従来は、スマホをモニターとして利用する送信機を使用していたため、晴天時に画面が見づらく運用が難しかった。しかし2022年7月に「DJI RC送信機」が「Mavic 3」に対応したので、さっそく導入すると画面の輝度などフライト操作が一気に快適になり、フライトまでの時間も短縮された。RC送信機はぜひセットでオススメしたい。

【2022ベストバイ】中西学さん

ドローンでの撮影は、いかにストレスなく飛行でき、撮影に集中できるかが一番重要。現状ではこの「Mavic 3」より右に出る機材はないと感じている。

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