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スポーツフォトグラファーが捉えた躍動の一瞬! 写真で振り返るパンパシフィック水泳2026

アメリカ・アーバインにて、環太平洋地域の加盟国・地域が参加する国際水泳競技大会「パンパシフィック水泳選手権2026」が2026年8月12〜15日に開催されました。日本代表は、松下知之選手が男子400m個人メドレーと200m個人メドレーで2つの金メダル、小島夢貴選手が男子200m背泳ぎで金メダルに輝き、合計9個のメダルを獲得。日本代表も躍動した水泳大会を、スポーツフォトグラファーの岸本勉さんが現地取材。迫力の写真を届けてくれました。

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/6400秒 F2.8 ISO250 400mm
男子50m自由形のスタートシーン。腕や背中いっぱいにタトゥーが入っているが、それらが筋肉の動きをより一層際立たせる。シャッタースピードを早くして、一瞬を切り取った。

厳しい条件下で試行錯誤しながら撮影

FIFAワールドカップの興奮も冷めやらぬ2026年8月中旬、自分自身の疲れも取れないまま、再びアメリカの地を訪れた。「パンパシフィック水泳選手権2026」の撮影である。ある意味、この夏、最も楽しみにしていた撮影だった。

このところ、国内はもちろん、世界的な大会も屋内プールで開催されることが多い水泳。今回は夏のカリフォルニア州アーバインで、青空の下で開催されるということで、この大会の開催を知ったときから楽しみで仕方なかった。光を楽しむ撮影ができる! そう思って、あれこれと撮影プランを考えていた。

ただ、現地でフォトポジションを見て愕然とした。ポジションは非常に狭く、スタート近くのエリアのみ。そして手前のレーンはスポンサー看板が高すぎて、選手の泳ぎは撮影できない。

決勝は夕方から夜にかけて行われた。美しい夕焼けはフォトポジションの後方で見ることができたが、プールと絡めて撮ることは叶わなかった。とはいえ、与えられたポジションで撮影するしかない。試行錯誤しながら撮影した作品の一部を紹介したい。

ダイナミックな水の動きを狙う

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/2500秒 F2.8 ISO3200 400mm

男子800m自由形のスタート直後、水面に浮かび上がってきたところ。レースとレースの合間が開くと、水面の波もなくなり、水の動きが写り込んだりする。いくつものレースがある予選ではあまり狙えないので、決勝で狙うことが多い。

カナダのスーパースター

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/4000秒 F2.8 ISO2000 400mm

カナダのスーパースター サマー・マッキントッシュ選手。優勝インタビューの撮影をしていたが、手前を赤い服を着たテレビクルーに遮られた。しかし、逆にカナダをイメージさせる赤が映えた一枚となった。

手先が水を切り裂く

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/3200秒 F2.8 ISO3200 400mm (クロップ)

水を切り裂くような手先の動き。細かな水飛沫が、繊細かつスピード感のある泳ぎを表現している。平泳ぎに限らず、泳ぎ方はひとりとして同じものはない。水の動きも同様だ。

ターンの瞬間、水しぶきが弧を描く

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/3200秒 F2.8 ISO250 400mm

ターンの時にこのようなシーンに出会える。水が足にまとわりつき、一見、これが水泳のレース中? と思えるが、やはり選手によって足の高さが違ったりして面白い。残念ながら雲がかかってしまったが、肌の質感などをうまく表すことができた。

スタート前の儀式

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/2000秒 F2.8 ISO1000 400mm (クロップ)

スタート前に激しく水をかける選手がいる。もし撮りたければ、予選などでそういった選手を見つけておくことも重要だ。また、AFが水しぶきに反応してしまうこともごく稀にあるが、そういう時はAFをホールドして撮影することもある。

光と影のコントラストで描く

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/10000秒 F2.8 ISO250 400mm

カリフォルニアの太陽の下、力強く泳ぐ選手。光と影のコントラストが美しい。こういったシーンを角度をつけて、より低いポジションから撮ってみたかったが、今大会では叶わなかった。

池江璃花子選手に遭遇

パンパシフィック水泳レポート
ニコン Z9  NIKKOR Z 85mm f/1.2 S 1/6400秒 F1.4 ISO640 85mm (クロップ)

ポジションを移動していたら、出番を待つ池江璃花子選手に遭遇。顔は見えなくても、集中力や緊張感が伝わる。

流れるような泳ぎをスローシャッターで表現

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/50秒 F8 ISO100 400mm

日本の成田実生選手。彼女の背泳ぎは美しい。1/50秒に設定し、流れるような泳ぎを表現した一枚。

力強さをシルエットで伝える

パンパシフィック水泳レポート
ソニー α1 II FE 400mm F2.8 GM OSS 1/2500秒 F2.8 ISO3200 400mm

まだ高校生ながら、数々の記録を打ち立ててきたロサンゼルス五輪での活躍が期待される大橋信選手。決勝レースの登場シーンだが、LEDボードを適正露出にすることで、選手本人はシルエットに。そうすることで彼の力強さが伝わる。

流し撮りでレース感のある一枚に

パンパシフィック水泳レポート
ニコン Z9  NIKKOR Z 85mm f/1.2 S 1/10秒 F16 ISO160 85mm

日本の今福和志選手を流し撮りした男子1500m自由形決勝。スタート直後だと、ほかのレーンの選手も写り、レース感が出る一枚となる。

使用機材

今回使用した主な機材は以下の通り。

パンパシフィック水泳レポート

■カメラ
ソニー α1 II & 縦位置グリップ VG-C4EM
ニコン Z9 (2台)

■レンズ
ソニー FE 400mm F2.8 GM OSS
ソニー 1.4X テレコンバーター SEL14TC
ニコン NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
ニコン NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
ニコン NIKKOR Z 35mm f/1.2 S

■一脚
3 Legged Thing Alan 2.0

■メモリーカード / ストレージ
ソニー CFexpress Type A CEA-G80T
Nextorage NX-B2PROシリーズ (CFexpress 4.0 Type B)
Nextorage NX-P2SEシリーズ (ポータブルSSD)

 

岸本 勉 (Tsutomu Kishimoto)
1969年生まれ、東京都出身。10年余り、スタッフフォトグラファーとしてさまざまな国内外のスポーツイベントを撮影。2003年に独立し「PICSPORT (ピクスポルト)」を設立。良くも悪くも人の記憶に残る写真を撮ることを心がけている。オリンピックは夏季・冬季合わせて17大会、FIFAワールドカップは9大会、ほか国内外問わずさまざまなスポーツイベントを取材。国際スポーツプレス協会 (AIPS)、日本スポーツプレス協会 (AJPS) 所属。
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