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2019/2/27 19:45

「安心する」と大好評! 新ロボホンが「子どものいる家庭」に強くオススメできる理由

シャープは2月18日、モバイル型ロボット「RoBoHoN(ロボホン)」の新モデル3製品を発表しました。ロボホンは、人型ロボットと電話(スマホ)の機能が合体した画期的な製品です。聞くところによると、今回の新製品は、「子どもがいる家庭にも使ってほしい」とのこと。いったいどこが子どもにオススメなのでしょうか?

 

歩行しないモデルを含め、3つのラインナップを発売

今回シャープが発表したロボホンは3タイプ。LTE/3GモデルSR-03M-Y、Wi-FiモデルSR-04M-Y、歩かない着座タイプ(RoBoHoN lite)SR-05M-Yで、税別の実売予想価格はそれぞれ18万円、12万円、7万9000円です。発売はすべて2月27日から。今回発売のモデルは第1世代と互換性を持ちながら基本性能が向上しました。例えばCPUは第1世代がクアッドコア(4コア)だったのに対し、新モデルではオクタコア(8コア)に。ディスプレイは2.0インチから2.6インチに拡大しました。LTEの対応する周波数(バンド)を増やし、Wi-Fiは2.4GHzのみだったところ、5GHzも追加で対応しています。

 

また、全モデルで従来モデルには搭載されていたプロジェクターを省略したほか、RoBoHoN liteでは二足歩行の機能を省略し、価格を抑えました。

↑左が初代、右が今回発売した第2世代。第2世代はプロジェクター機能を搭載しないので、ヘッド部分が異なります。ちなみに写真のロボホンは別売の着せ替えパーツを使用しています

 

↑背面のディスプレイを比較すると、初代(左)では2.0型だったディスプレイが第2世代のディスプレイは2.6型QVGAへと大きくなっていることが分かります(右)

 

「お留守番」アプリで人の姿を感知すると撮影・送信

さて、いよいよ本題。なぜ子どもがいる家庭にオススメなのか? その理由はアプリの「お留守番機能」「プログラミング機能」にありました。

 

まず、「お留守番」アプリ。これは、自宅で留守番するロボホンが人の姿を検知すると、写真を撮影し、あらかじめ設定しておいたメールアドレスに送信するというもの。家族の様子が心配で、外から見守りたいと思っても、見守られる側は室内にカメラがあると戸惑うこともあります。その点、かわいらしいロボホンなら、違和感なく置いておくことができるはず。

 

なお、有料オプション(月額300円・税別)によって、ロボホンが撮影しているリアルタイムの映像をスマートフォンで確認したり、スマートフォンに入力したテキストをロボホンから子どもに伝えたりすることも可能です。

↑お留守番アプリで見守っているときは、ロボホンがバンザイしています

 

↑有料オプションでは、リアルタイムの映像を確認することが可能

 

ちなみに、シャープが事前に住友生命で働くお母さん11人に、このアプリとロボホンを使ってもらったところ「子どもが帰ってきたのが分かるので安心する」「朝、親が先に出勤して、あとから子どもが登校する際に、ちゃんと行ったかどうかが確認できる」「外出中も子どもとつながっていられる」といったポジティブな感想が得られたそうです。

 

別売のソフト「ロブリック」でプログラミングが学べる

さらに、ブロックを組み合わせてロボホンの会話や動きをプログラムできるソフトウェア「ロブリック」<SR-SA04>(別売・税抜8900円)を使えば、自宅でプログラミングも学べます。この「ロブリック」では、ブロック状のオブジェクトを組み合わせることで、ロボホンの動作や対話などのプログラムを簡単に作成できるとのこと。パソコンやタブレット端末のウェブブラウザ上で操作でき、作成したプログラムは他のロボホンユーザーに共有することも可能だといいます。来年4月から小学校でプログラミング教育が必修化されるので、小さな子どもがいる家庭では、気になる機能ですね。

 

【動画】

「ロブリック」ではブロックを組み合わせてプログラミングするので、直観的に操作できます。

 

↑これならプログラミングの勉強も楽しく出来そうです

 

このほか、別売のIotリモコン「eRemote mini」(実売価格5970円)との連携も可能。ロボホンに音声で話しかけて、テレビや照明などの家電を操作することも可能です。(3月配信予定)

↑別売のIoTリモコンを使ってテレビや照明などの家電を音声で操作できます

 

【動画】

ロボホンの「テレビ消すね」というタイミングからは少しズレますが、それはそれで微笑ましいです。

 

「リマインダ」や「ヘルスケア」など便利なアプリも順次配信

ほかにも、あらかじめ登録した予定やゴミの日などを教えてくれる「リマインダ」、体重や歩数などを伝えるとロボホンが運動のアドバイスをしたり、食事の内容を伝えると栄養素やおすすめのメニューをアドバイスしてくれたりする「ヘルスケア」(5月サービス開始予定・月額税別300円)などのアプリを用意。また、歌いたい歌をリクエストするとロボホンが伴奏つきで歌ってくれる「ボクと歌お」(6月サービス開始予定・童謡以外は月額税別300円)などのアプリを配信する予定です。なお、今回発表された新アプリや新サービスは、初代のロボホンでも使用することができます。

↑「ヘルスケア」の概要を示すボードとロボホン。タニタ体組成計と連携させることも可能です

 

【動画】

ロボホンの歌声を聞く機能「ボクと歌お」。以下では「世界に一つだけの花」を熱唱しています。

ロボホンとのロールプレイ形式で英語を学ぶ実証実験もスタート

ロボホンは、BtoBでの利用も広まっています。語学教育サービス大手のアルクは、同社が運営する子ども向けの英会話教室「アルク Kiddy CAT英語教室」にて、今年5月から8月まで、ロボホンを使った活用した授業の実証実験を行います。

 

その内容は、アルクの小学生向け英語教材「STEP」をインストールしたロボホンを教室に設置し、ロボホンの音声認識・発話機能を活かし、ロールプレイ形式で英会話を学ぶというもの。正確な発音で話しかけるとロボホンが英語で応答するほか(正確な発音でないとロボホンが応答しない)、ロボホンからも英語で質問してくるので、発音やリスニングの練習に役立つといいます。また、授業中の子どもの様子を保護者がスマートフォンで確認できるので、上達度合いを保護者が把握しやすくなります。

↑アルクの子ども向けの教室でロボホンを使用します

 

音声操作のデバイスとしてロボホンは有望

昨今は、スマートスピーカーに代表されるように、音声認識・音声操作が可能なデバイスが増えてきました。筆者も70代の父にスマートスピーカーをプレゼントしようと試みたのですが、「スピーカーに話しかけるの、なんか恥ずかしいな…」と話していました。その点、ロボホンなら人型なので、話しかけることに抵抗が少ないので、音声操作にも違和感がなさそう。また、ロボホンは2018年モデルで約15万円と高額な割に、ユーザー満足度は79%と極めて高い点にも注目です。まずは8万円を切る着座モデルから、ロボホンとの生活を体験してみるのも楽しそうですね。