デジタル
2020/2/21 18:00

実家にWi-FiなくてもOK! 実家の両親をゆる~く見守る「まごチャンネル with SECOM」を使ってみた

最近は大半のパパ・ママが子どもの写真をスマホで撮っていると思います。そして、その写真を見せたいのは、やはり「離れて暮らす両親や家族」なのではないでしょうか。実際、筆者の友人を見ていても、子どもの写真はLINEで両親とやり取りしていたり、アルバム作成サービスを使って実家に送っていたりと、さまざまな共有方法があるようです。

 

数ある写真共有サービスのなかでも、今回紹介したいのが「まごチャンネル with SECOM」というサービスです。今年2月には東京都主催の「ダイバーシティTOKYO アプリアワード」で最優秀賞を受賞するなど、注目度の高さも伺われます。

 

とはいえ、筆者は独身で、親に写真を送るような子どもはおらず……。じゃあ自分の日常生活の写真でも送ってみるかと使い始めてみたところ、意外なメリットに気が付きました。

 

機械音痴な親でもセッティングできそうな安心設計

「まごチャンネル with SECOM」は、通信機能を備えた受信ボックスをテレビに接続することで、家族から送られてきた写真や動画をテレビの画面に映して確認できるというもの。受信した側が画像を確認すると送信した側に通知が届く仕組みとなっており、さらに受信ボックスを設置している場所の温湿度、起床・就寝のタイミングなどもアプリから確認できるので、高齢の両親が住む実家などに導入することで遠方からでも様子を見守ることができます。スマホの画面は小さくて見づらくなっている親世代にとって、テレビで楽しめるというのはなかなかよさそう。

↑「まごチャンネル with SECOM」の箱に入って届く

 

↑箱を開けると、受信ボックス、テレビ接続用ケーブル、電源ケーブル、リモコン、取扱説明書が入っています

 

まずは受信ボックスをテレビにセッティングします。受信ボックスは家のような形をしており、写真が届くと窓が光る仕様です。接続はテレビ接続用HDMIケーブルと電源ケーブルの2つのみなので、セッティング方法はかなりわかりやすくなっています。

↑電源ケーブルを受信ボックスとコンセントにつなぎ、テレビ接続用HDMIケーブルをテレビの背面に差し込む。本体サイズは幅125×高さ40×奥行き130mm、重さ425gとなっている

 

テレビと接続できれば準備は完了。「Wi-Fiにつながないといけないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、まごチャンネルは、本体にSIMカードが入っていて携帯電話用の通信回線を使って通信を行うので、ネット環境がなくても使えます。

 

筆者の実家はインターネット回線を契約していないので、これはかなりありがたいポイント。スマホに慣れていない両親にWi-Fiの接続方法を説明するのも面倒なので、こういった煩わしさがないのは導入するメリットです。

 

専用リモコンがあるからスムーズに操作できる

まごチャンネルを始める・止めるときは、付属の専用リモコンの「決定」ボタンを押します。スマホをリモコンにするのではなく、専用リモコンがあることで、両親も安心して操作できそうです。

↑専用リモコンが付属することで、テレビと同じような感覚で使える

 

あと、忘れてはいけないのが、「ご利用開始番号」を写真をアップロードする人たちが知っておくこと。今回はデモ機を使ったので取説に記載されていましたが、製品版ではテレビの画面に表示されます。本体を受け取った両親からご利用開始番号を教えてもらいましょう。

↑取説はかなり親切に書かれているので、機械音痴な両親だけでも設置できるはず

 

写真を送る側の操作もシンプルでわかりやすい

スマホから写真や動画をアップロードするには、「まごチャンネル」アプリを使います。最初に「ご利用開始番号」を入力して会員登録すると、アップロードが可能になります。ちなみに、まごチャンネルでは複数人、複数台のスマホを招待し、写真や動画を実家に送れるので、兄弟姉妹みんなで使えるのも魅力です。

↑アプリを起動して、「まごチャンネルの利用をはじめる」をタップ(写真=左)。ご利用開始番号を入力(写真=右)

 

↑設定し終えたら「アップロード」をタップして、写真や動画を選択する。iOS版アプリでは、アプリ内からカメラを起動することも可能(写真=左)。今回は実家の犬の写真をアップロードしてみた。iOS版アプリには、自動的に子どもの写っている写真や動画を自動的に検出する機能もある(写真=右)

 

写真がアップロードされると、実家の受信ボックスの窓がオレンジ色に点灯します。この「ゆる〜く知らせる」仕様について筆者の母に聞いてみると、「気付いたら見ようと思えるから丁度いい」とのこと。見ることを急かされないのが、LINEよりもいいのかもしれません。

↑本体を電源ケーブルに挿しておけば、テレビが消えていてもデータを受信できる

 

スマホではなくテレビの大画面で閲覧できるので、家族みんなで写真を見ながら、会話のきっかけになることもあるようです。たしかに、スマホで写真を送ると、母だけ、父だけのように個人間でのやり取りになりがちですし、送る側としても家族みんなに見てもらえるのはラクでいいですね。

↑リモコンのボタンで表示する写真を切り替える。「新着」「お気に入り」「ランダム再生」などの再生方法が選べる

 

筆者は母とはこまめにLINEでやり取りをしていますが、父や妹とは何か用事がないと連絡を取っていません。まごチャンネルを使い始めたことで、実家の家族みんなが私の日々の暮らしを知ってくれているという安心感が生まれるようになりました。

 

また、実家がまごチャンネルを使い始めるとスマホに通知が届くので、「いま見始めたな」というのがわかるのも気に入っています。きちんと見てくれていることがわかると、写真を送る側のモチベーションにもつながるので、筆者も2か月間使い続けられています。

 

実家の暮らしを緩やかに見守れる独自機能を搭載

今回使ってみた「まごチャンネル with SECOM」は、「まごチャンネル」を運営するスタートアップ企業のチカクと、ホームセキュリティや警備サービス業のセコムがタッグを組んでいます。セコムらしい機能として用意されているのが、本体が設置された環境を確認できる機能です。

↑「まごチャンネル」とは別に、「みまもりアンテナ」アプリを使う。アプリ上で家族が起きた時間と寝た時間、温度、湿度、照度が確認可能

 

本体にUSB型のセンサーが接続されており、温度や湿度、照度を感知。それぞれの数値をアプリ上で確認できます。また、照度の変化や生活音の有無で、家族の起床や就寝を判断してくれるので、実家の家族の様子を緩やかに伝えてくれます。

 

実家を離れて10年以上経つ身としては、家族がどんな生活リズムで暮らしているのかを詳しくは把握していないので、「この時間に連絡しても寝ているな」と連絡するタイミングがわかったり、「今日は朝起きるのが遅かったな」といった小さな変化も把握できたりと、実家の様子をおぼろげに知れることができます。筆者の両親は還暦過ぎでとくに健康の不安はないのですが、実家の生活の様子を知りたい人にとっても有効なサービスになりそうです。

 

気になるのは「月額料金」と「データ管理」

「まごチャンネル with SECOM」は、本体価格3万円(税別)に加え、月額1680円(税別)の料金が発生します。年額で考えると、2万160円のコストがかかるので、決して安いとは言えません。筆者の場合は子どもがいないので、強い必要性は感じていないのですが、「子どもの写真をスマホが苦手な両親や祖父母に見せたい」という人であれば、検討の余地はあるかも。アラフォー世代としては、両親よりも祖父母の家に置くというのがいいような気がします。

 

本体の容量は動画が約2000本、写真が約5万枚という上限があり、外部への書き出しはできません。理想を言えば、送られてきた写真をプリントできるサービスと連携してくれると、実家にとってもメリットがありそう。このあたりは今後のサービスに期待したいところです。

 

とはいえ、“緩やかな見守り”に特化しているのは、実家との距離感としてちょうどいいのは確か。お子さんがいらっしゃる方もそうでない方も、ご実家をゆる~く見守ることができる「まごチャンネル with SECOM」をご両親にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

 

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