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こんにちは。GetNavi webでデジタルガジェットの記事を担当している西牧です。早いもので、編集者になってからいつの間にか10年が経ちました。慣れてはきたものの、最近では、今後の10年をどのように過ごしていくべきか、悩みを持っています。1人のビジネスパーソンとして次のステージに進むためには、仕事のやり方を変えるのが重要な気がするのですが、どう変えたらいいのかがわかりません。
そんな折、ファーウェイの「HUAWEI MatePad Paper」という製品が発売されました。メールやWebサイトのチェックといったタブレットでこなせる基本性能を持ちながら、10.3型E Inkディスプレーの採用によって電子書籍リーダーや、電子メモとしての使い勝手を追求した製品です。
たとえばPDF資料を見ながら気になった部分にメモを入れ、その合間にメールを返信といった使い方ができそうです。
さらにはカレンダーアプリもあるため、スケジュール管理も可能。加えて通常利用で約6日間のロングバッテリーもビジネスにおいて魅力に見えます。これなら、一般的なノートPCやタブレットとは違った活用で、ビジネスに役立てられそうです。
デジタルガジェット担当としては、迷ったらまずはデバイスで解決。というわけでHUAWEI MatePad Paperを導入してみました。
ビジネスにデジタルを取り入れるプロに話を聞く
デバイスを手にするのはいいのですが、使用するだけではいつもと変わらないので、今後10年のキャリアを変えることはできません。そこで、ビジネスで成功を収めた人に話を聞き、そのアドバイスを元に、HUAWEI MatePad Paperの最高の使い方を探ることにしました。
話を聞きに行ったのは、株式会社βaceの取締役COO (Chief Operating Officer)である緒方恵さんです。緒方さんは、株式会社東急ハンズでDXに携わったのち、株式会社中川政七商店で取締役CDO(Chief Digital Officer)に就任。その後、株式会社βaceの経営に参画し、世界のカカオ農家からフェアトレードを徹底して良質なカカオ豆を仕入れ、職人が手仕事でチョコレートを造る「Minimal -Bean to Bar Chocolate -」の運営に携わっています。
いわばビジネスでデジタルを取り入れながら成功を収めてきた人。そんな緒方さんに、これから納得いくキャリアを築くにはどうしたらいいのかを聞きました。
アイデアを書き留めるツールに特化させることで、情報収集に貪欲になった
まず、キャリア形成に悩んでいることと、最近HUAWEI MatePad Paperを購入したことを伝えると、緒方さんは「デバイスを起点に何かをしたいと思ったら、使う目的を明確にした方がいいです」と一言。
「たとえば電子ペーパーデバイスなら、手書きをしながら、情報を整理していくような使い方にぴったり。テキストを入力して完結する作業ならPCで十分ですが、単なる情報の羅列ではなく、情報と情報の相関関係を手早くわかりやすくまとめるには、手書きの方が適していますよね」
このアドバイスは、HUAWEI MatePad Paperを取り入れる際の、基本的な考え方を作るのに役立ちました。編集の仕事では、図を使って物事を考えることが多いです。時には、文字情報と組み合わせてラフを描くこともあります。その際、E Inkならではのアナログな使用感は、紙に書く感覚でざっくり情報を整理するのに最適です。
一方で、整理された文章で企画書などを作る際は、ノートPCの方が優れています。HUAWEI MatePad Paper導入当初は、複数の役割をこなせるから、これ1台でビジネスがよりスムーズになるだろうと考えていましたが、多機能だからといって、無理やりデバイスに業務を割り振る使い方は良くないわけです。
そこで、資料や企画書作りはPC、そこに至るまでの、まだ輪郭が明確でないアイデアやネタをラフに書き留めたり、ビジネスに役立ちそうな情報をメモ書き状態でストックしたりするのはHUAWEI MatePad Paperと役割を決めました。
手書きでアイデアを書くようになってからは、以前よりも貪欲に情報を集めようとする姿勢が生まれました。これまでは大事なことだけをノートPCで書くことが多かったので、実はおもしろいのに、無視したり、特に書き留めずに忘れていったりした情報があったのだと思います。
HUAWEI MatePad Paperの手書き文字テキスト化機能を活用して、検索させる
HUAWEI MatePad Paperでメモを取るのはいいのですが、問題なのがそのメモを見失いがちなこと。せっかくのアイデアも埋もれてしまっては意味がありません。その点を緒方さんに相談してみると、「メモは、日付とタイトルをどこかに入れておくと良いです。デバイスであれば、アクセスしたい情報に、検索ですぐに探せますから」とのこと。
HUAWEI MatePad Paperのメモアプリは、手書きの情報をテキストファイルに変換できます。たとえば、「6月30日 Minimal」とテキストで見出しをつけておけば、デバイスの検索窓から「6月30日」や「Minimal」と調べるだけで、そのテキスト情報を含むファイルがすぐに表示されます。
ノートPCの場合だとオフィスソフトやPDF、さらにはメールなど、情報は多岐にわたり、探すのも一苦労です。その点、私の場合はHUAWEI MatePad Paperをアイデアやネタの書き留めにと、役割を決めたため、そういったあらゆる形式のファイルを扱う必要がありません。だからこそ、メモを検索できるようにしておけば、いざというときにそのメモを活用できるわけです。
ビジネスを念頭に置いたインプットは絶対に電子書籍
ビジネスにおける情報のインプットで、大きな役割を持つ読書。私はこれまで、「読書は必ず紙」と決めていました。理由は主に手触りの良さや、カバンに気軽に放り込んでも故障の心配がない扱いやすさからです。しかし、HUAWEI MatePad Paperを持ったからには電子書籍も気になります。そこで緒方さんに聞いてみると、「ビジネスのインプットとして読書をするなら、絶対に電子書籍がいい」と話してくれました。
「現代の仕事で大事なのは可能な限り、時や場所や物に縛られないこと。持ち歩いたら荷物になるような紙の本も、電子書籍なら、複数のタイトルをタブレットですぐに呼び出せます。
それから、読書をするうえで大事なのは、『読み始めるハードルを下げてあげる』ことでしょう。特に、キャリア形成に悩み始める年代の人は、『本を読んで、それを自己成長につなげたい』という考えが強いと思います。でも、『丁寧に1ページずつ読んで、その全部を血肉に変えていかないと……』と考えると、どんどん読書のハードルが上がっていきます。
そこで私が部下たちに伝えているのは、まずは目次だけでも、ざっくりと内容を入れておくという考え方です。ザッと読んで大まかな内容と目次が頭に入れば一旦、及第点です。読んだものが血肉に変わっていくときは、その情報をアウトプットするとき。つまり、実際に仕事で本に書かれていた内容を役立たせる段階です。
アウトプットするときは、インプットが必要。そこで目次や概要だけ頭に入れておき、いざというときにそれらを思い出し、書かれている情報を改めて熟読し、即アウトプットにつなげるのが血肉化の観点からも効率が良く、おすすめです。その際、複数のタイトルをいつでも参照できるタブレットはやはり優れています」
緒方さんのアドバイスに従って、私は「紙で読みたい」というこだわりを一度捨ててみました。
すると、仕事をするうえで、オフィスでも電車の車内でも、書籍の情報を参照できることの便利さを改めて感じました。これまでは自宅に戻って棚から必要な本を出し、それができないときはネットで検索でしたが、欲しい情報や資料にいつどこでも正確にアクセスできるのはうれしいポイントです。
また、読みたいと思っても、書店で取り扱っていなかったり、配送までに時間がかかったりして、読まずじまいになってしまうということもなくなりました。電子書籍なら、その場で読みたい本を購入し、すぐに読めます。これによって本を読み始めるハードルは下がり、隙間時間に読書のタイミングを差し込めるようにもなりました。
このまま習慣が続けば、「まずは読んでみる」という姿勢が、自分の中で定着しそうです。
HUAWEI MatePad Paperはライフスタイルに合った使い方ができる
ここまで、緒方さんのアドバイスを元に、HUAWEI MatePad Paperの活用法を探ってみました。その中で気づいたのが、HUAWEI MatePad Paperというデバイスの柔軟な使用感です。
買った段階では、タブレット代わりにもなる、電子ペーパーにも、電子書籍リーダーにもなる……という特徴を、最大限活用しようと思っていました。ところが私の場合、メモと電子書籍リーダーとしてシンプルに使った方が、かえって役割が明確になり、導入の効果が大きい結果になりました。
これは、私の目的と、HUAWEI MatePad Paperの持っている特徴の一部が、ぴったりと重なったからでしょう。
人によっては、スケッチブックとしての役割を持たせたり、メール端末および資料置き場としての役割を持たせたりと、もっと異なった、その人に合う役割を見出せるはずです。このように、使用者によって、使い方を選ばせ、そこにぴったりと入り込める柔軟性が、HUAWEI MatePad Paperというデバイスの最大の魅力なのでしょう。
私にとってのHUAWEI MatePad Paperは、いわばキャリア形成を手伝ってくれる相棒です。いい結果が出るまで活用しようと考えています。
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執筆/海岡史郎、撮影/篠田麦也