いやー、驚きました。ナンバーガール(NUMBER GIRL)の再結成。今年の8月16~17日に開催される「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO」(北海道・石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ)にて、2002年の解散から17年の時を経て、復活のステージに立つことを発表しました。
90年代後半から00年代前半に20歳前後だった私にとって、ナンバーガールは数ある邦楽ロックバンドのなかでも特別な存在。いま話題のサブスクリプションなど影も形もなかった当時、CDからパソコンに取り込んだ音源をiPodにコピーして、なんどもなんども繰り返し聴いたものです。
そんな伝説のバンド、ナンバーガールについて簡単に振り返ってみましょう。
ナンバーガールとは、向井秀徳(ボーカル/ギター)、田渕ひさ子(ギター)、中尾憲太郎(ベース)、アヒト・イナザワ(ドラムス)からなる4人組のロックバンド。1995年、福岡市博多区で結成され、2002年11月に解散。
オルタナティブロック、ポスト・パンク、ポスト・ハードコアなど、さまざまな言葉で形容されるその音楽性は、どの音楽ジャンルにも当てはめることができない。唯一無二の音楽性やサウンドは、次代のバンドにも多大なる影響を与えており、現在の邦楽ロックシーンにおいては、その影響を受けていないものを探すほうが難しいだろう。
以下では、来るべき再結成の夏に備えて、これからナンバーガールを聴くという人に向けておすすめの10曲をチョイスしてみました。“これから入門”という人だけでなく、リアルタイムで聴いていた人の振り返りとしてもぜひご活用ください。
いやはや、今から夏が待ち遠しい! ナンバーガールの新しい歴史に「乾杯!」
ナンバーガール超入門プレイリスト
※曲名をクリックするとSpotifyで楽曲が聴けます。
ナンバーガールの代表曲であるメジャーデビューシングル。ライブでは、向井秀徳氏が長めのMCの最後に発する「それが例えば透明処女」(などライブによって異なる)をきっかけに演奏し始めるのが定番。軽快なテンポの曲で、何を歌っているのかは基本的によくわからないのですが、とにかくテンションだけは間違いなく上がります(30代半ばを過ぎても)。
こちらもナンバーガールといえば……の代表曲。ライブの演奏がとにかく最高。冒頭、向井秀徳氏の「ドラムス、アヒト・イナザワ」の呼びかけのあとのドラムのかっこよさといったらもう。サビでは、とにかく余計なことは考えずに「オモイデ・イン・マイヘ」ないしは「オモイデ・インマイへーイエイエー」と連呼しましょう。最高の気分になれます。
2002年に発表した最後のオリジナルアルバム「NUM-HEAVYMETALIC」の先行シングル。当時、この曲のイントロに衝撃を受けました。こんなカッコいい“キメ”はなかなかないのでは。ラップを積極的に取り込んでいたのも斬新でした。
メジャーデビューアルバム「SCHOOL GIRL DISTORACTIONAL ADDICT」収録。初期ナンバーガールの勢いを感じさせる疾走感に満ちた一曲。夏になると聴きたくなる。冒頭のカウントがなぜか「B、U、F、K」(と聞こえる)。
イントロのギターフレーズのキャッチーさ! 一発でテンション爆上げ間違いなし。中盤のギターソロも含め、とにかくギター(田渕ひさ子氏)がカッコいい。
初期ナンバーガールの代表曲。曲調がポップで青春を思わせるさわやかな曲です。イギー・ポップのレコードを聴いた「君」の描写がとってもセンチメンタルで…なんか素敵! と思った記憶があります。
冒頭のシンプルなギターリフがとにかくカッコいい、これぞナンバーガールという曲。そのギターリフの最中は、腹のそこから(低い声で)「ウォーイ」、サビでは「アイ・ドン・ノー」と絶叫しましょう。不条理なことを押し付けられたときに推奨。スッキリするはずです。
10~20代前半の頃って、なぜかムシャクシャしてすべてのことがどうでもよくなって破壊願望めいたものを持ったりしませんでしたか?(しない人も多いですよね、今となってはもちろんそんな過去の自分が全力で恥ずかしい……)。この曲はタイトルにもある通り、そんな“DESTRUCTION”な気持ちに冷水をぶっかけてくれます。
シンプルなベースリフと共に、「発狂した飼い猫を」という独特のフレーズから始まる冒頭の歌詞に注目。当時はサラッと聴いていましたが、改めて聴いてみると、けっこうスゴイことを歌っていて驚きます。
仕事が締め切り間際のときに頭の中で鳴りがちな曲。なにかに追い詰められて「バリやばい」ときに聴いてみてほしいです。
(11)SENTIMENTAL GIRL’S VIOLENT JOKE
殺人的とか暴力的とか…そんな尖った言葉を吐きながら、恐ろしくエモーショナルなギターフレーズで進行する楽曲。本当になんどもなんどもリピートしながら、あてもなく夜の公園で黄昏れていたモラトリアムを思い出します。
ここまでが超入門かなーと!
今回は東京都内で活動中のオルタナティブロックバンド「the knowlus(ザ・ノールス)」のボーカル・ギター川野奏太さんと、GetNavi web編集部の玉造の3名であれやこれや選曲しました! 3人とも34~35歳の同世代…本当に一生曲が絞れなさそうで苦労しました。「1999年、当時中学生だったときに初めて耳にしたのですが、そのサウンドに畏怖の念を覚えました」(川野さん)
the knowlus(ザ・ノールス)
日本のオルタナティヴロックバンド。現代のロックシーンを背景としながら、更にソリッドな音を鳴らし続けるthe knowlus。3ピースとは思えない完成された演奏力。どこかダークさを湛えながら緻密に積み重ねたバンド・アンサンブル。現実と非現実を行き来するような少し不思議な世界観。
プログレッシブ且つエモーショナル。浮遊するメロディーと感情がクロスオーバーする様は美しくも儚い。
【the knowlus Twitter】