家電
2017/6/29 15:00

食洗機のイメージ、実はすべてが間違いだった! 手洗いと比べてわかった意外な事実

先日、パナソニックの工場見学が開催され、滋賀県の草津まで行ってきました。同社の工場見学といえば、昨年タンクレストイレ「アラウーノ」の工場に行きましたが、今回は食洗機。

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↑今回訪問したパナソニックの滋賀県・草津工場

 

なぜ今回食洗機を作っている草津工場の見学会が行われることになったのかというと、パナソニックの食洗機の累計生産台数がなんと1000万台を超えたからだとか。この機会にもっと食洗機のことを知ってもらいたいという狙いがあるようで、まずは工場の見学をする前に食洗機についていろいろ教わってきました。

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↑2000年以降の増加率がすごい! ただ、1000万台というのは累計台数で、実は普及率は2014年度でまだ28.4%。今回の大台突破を機に、もっと食洗機の認知度を高めて普及させたいという思いがあるようです

 

現在は「食器洗いくらい手作業で十分」と思う人が多いようで、それに数万円、十数万円をかけるのがもったいないと思う方もかなり多いはず。でも、今回の工場見学で話を聞き、実際に食洗機を使ってみると、手洗いにはない利点が多くあり、これなら多くの人が「すぐに導入すべき」と思うに違いないと確信しました。ということで、ここからは従来の食洗機のイメージを覆す魅力の一端をご紹介していきます。

 

①手洗いよりも節水できる

まず、節水の面について。食洗機は水をガンガン使って洗っているイメージを抱きがちですが、実は手洗いよりも使う水は格段に少ないとのこと。手洗いの場合は水を流したままにすることが多く、例えば食器点数が44点の場合では約82.6リットルの水を使用しているそうです。シャワーで洗い流す食洗機も絶えず水を流し続けているイメージですが、水自体は循環式なので、同じ44点の食器を洗ったとしても水は約9リットルしか使わないとのこと。1日2回洗ったとしたら、お風呂1杯分の節水になり、1年使うと25mプール1.5杯分の節水ができる計算になります。

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↑手洗いと食洗機では使用水量がこんなに違う!

 

②高温のお湯だから脂もしっかり落ちる!

続いて洗浄力について。手洗いの場合、水道水をそのまま使ったり、湯沸かし器のお湯を使ったりするのですが、そのお湯は熱くても35℃程度にしかならないですよね。それに対して、同社の食洗機の標準コースでは65℃以上のお湯で洗浄。豚や牛の脂が溶けるのはおおよそ45~50℃くらいなので、手洗いでは落ちにくい脂も食洗機ならバッチリ溶かしてくれるというわけです。

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↑皿に口紅を付けて水を流した結果(写真右)とお湯を流した結果(写真左)。単純に温度が違うだけで洗浄力は大きく変わります

 

また、使用する洗剤も台所用洗剤とは異なります。台所用の洗剤は界面活性剤がメインとなっていますが、食洗機用は漂白剤や酵素がメインとなっており、洗浄力が違います。高温のお湯、洗浄力の高い洗剤というダブルの効果により、手洗いではできない汚れ落としを実現したわけです。

 

③拭かずに乾燥させても水垢などが残りにくい!?

なお、食洗機のシャワーは高さ2mまで吹き上がるほどの強力な噴射力があり、回転ノズルで広域に噴射します。これも手洗いにはない利点。高温のお湯、洗浄力の高い洗剤にこの強力な噴射力が加わることにより、食洗機で洗った食器は、そのまま乾燥させても水垢などが残りません。布巾などできっちり拭かなくても、キレイな状態で食器棚にしまうこともできてしまうのです。

 

下の写真は、食洗機で洗ったグラスと手洗いで洗ったグラスを比較したもの。手洗いでは水道水のカルシウムや塩素が残りがちで、泡立ちが悪くなり、泡がすぐに消えてしまいます。

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↑手洗いで洗ったグラス(右)は泡立ちが悪いほか、ビール内にも気泡ができてしまっています

 

食洗機はもはや“必須”レベルの家電に

食洗機は後付タイプよりもビルトインタイプのほうが圧倒的に売れており、マンションなどの新築物件で最初から導入されている場合がほとんど。その際、望んで付けた場合でなくても、多くの人が食洗機を使ってみてその利用価値の高さに気づき、もはや手放せない家電になっているといいます。逆に言えば、まだ導入していないのであれば、1日も早く導入すべき家電のひとつといえるでしょう。

 

かくいう筆者も、家をリフォームした際に食洗機を導入しましたが、冷蔵庫や洗濯機並に必須の家電であることをまざまざと思い知らされました。水道料金は安くなって、汚れ落ちが良くなって、さらに家事労働が楽になって……、ビールもおいしくなる。もう、食洗機を導入しない理由が思いつきません。置き場所に余裕があるのなら外付けを検討してもいいですし、リフォームしたり新築物件を建てたりする場合には、ぜひともビルトインタイプを検討してはいかがでしょうか?