家電
2019/9/6 18:00

家(戸建て)で「この音」がなったら要注意。火災警報器、放置すると危険な状態に!

まずは、上の音声データを聞いて下さい(上記スライダーの再生ボタンを押すと音が流れます)。「ピッ、ピッ、ピッ……」。こんな音を自宅で耳にしたことがある人はいませんか? もし、この音の存在を知らなかったという人は要注意「そういえばこの前、ナゾの音が鳴っていたような気がする」という人はもっと注意が必要です。

 

 

 

…実はこの音、住宅用火災警報器(火災報知器)の電池切れの警告音なのです!

↑パナソニックの住宅用火災警報器

 

住宅火災警報器は、電池が切れそうになると数十秒に1度警告音を発し、1週間ほどで鳴りやんで動作を停止します。2007年後半以降の製品では、「ピッ、電池切れです」と声でアナウンスが流れるようになり、わかりやすくなりました。警告音は火災警報器の警報停止ボタンを押すか、ひもを引くと一定期間止まります。

 

つまり、この「ピッ、ピッ、ピッ……」という音は、「あなたの家と家族を守っている火災警報器の効力がなくなってしまいますよ」という非常に重要なお知らせなのです。

 

ここ数年で多くの火災警報器が電池切れを迎える

この警告音、近々みなさんも耳にするかもしれません。というのも、住宅用火災警報器が義務化されたのは2006(平成18)年。検定合格台数のピークが2008(平成20)年。火災警報器の電池寿命は約10年なので、この数年で大量の火災警報器が寿命を迎えることが予想されます。

↑住宅用火災警報器の設置義務時期と取り替え時期の目安

 

電池切れと聞くと、単に電池を交換すればいいようにも思えますが、火災警報器の多くは一般的な乾電池ではなく専用のリチウム電池を採用しています。また、電池以外の部品も寿命は10年前後といわれており、経年劣化で火災を感知しない可能性もあるため、この電池切れの警告音が鳴った場合は本体を交換するのが安心です。

 

火災警報器が作動すれば死亡や損失が格段に減る

電池切れのまま、機能しない火災警報器を放置するのは厳禁! なぜなら、火災警報器の有無で、リスクが大きく変わるから。消防庁調べでは、住宅用火災警報器を設置していた場合は、未設置の場合と比べ、死者の発生は約4割減。焼損床面積と損害額はおおむね半減(H27~29年)というデータが出ていて、火災警報器が作動すれば格段に死亡や損失リスクが減るのがわかります

↑住宅用火災警報器の効果(資料出典:総務省消防庁公式サイト)

 

また、1970年代後半から設置が義務化された火災警報器先進国・アメリカのケースでは、設置無しだった1977年と比べて、設置後の2013年では犠牲者の数が半減しました。しかし、その犠牲者のうち(2470人)、火災警報器は設置してあったのに火災時に警報器が鳴らなかったことで犠牲となった人数は510人にものぼりました。もし、警報器が新しいものと交換されていたら、犠牲者はもっと少なくなっていたかもしれません。ちなみに、集合住宅やオフィスの場合は、消防設備は6か月に1回の機器点検と1年に1回の総合点検が義務付けられています。戸建てでもしっかりとセルフチェックを心掛けることが大切です。

↑1970年後半より設置義務化となったアメリカの例

 

まずは単独型か連動型か、どちらが必要なのかをチェック

それでは、火災警報器を交換する場合、どのような製品が最適なのか、チェックしていきましょう。火災警報器はいくつかのタイプがあり、生活スタイルや家族構成によって設置するべきものが変わってきます。特に、最初に取り付けたときとは生活環境が大きく変わったという方は、ぜひ見直しを!

 

まず、重要なのは単独型か連動型か、という点です。単独型は1つの火災警報器単体で火災を知らせるタイプ。火元でしか効果を発揮しません。そのため、部屋数の少ないお宅での利用がオススメです。

↑単独型のイメージ。別の部屋の機器と連動することはありません

 

↑パナソニックの単独型「SHK 70301P」

 

↑裏面には取付位置から取付方法まで記載されているので安心。取付はネジ留めした取付ベースに本体をはめるだけ。付属の取付用木ネジに引っ掛けて壁掛けも可能です

 

戸建てでは火元以外の部屋にも知らせる連動型がオススメ

一方で、連動型は1か所で火災を検知すると他の火災警報器とも連動して一斉に警報音を発し、家中に知らせるタイプ。家のどこにいてもいち早く察知でき、対処が取りやすくなります。単独型を各部屋に取り付けるよりは、連動型のほうがより早く火災を知ることができるわけですね。

↑連動型のイメージ。1か所で火災を検知すると家中に素早く知らせてくれるのが便利です。有線タイプと無線タイプがあります

 

その意味で、戸建ての場合は連動型がオススメ。パナソニックによる火災実験では、火元が1階の場合、2階の部屋で単独型の警報器が鳴るのは約7分後というデータが出ています。連動型であれば1階の警報器と同時に2階の警報器も鳴るので、1階に煙が充満する前に避難でき、時間的余裕が生まれます。他方、単独型を利用していて2階で熟睡していたり、ヘッドホンで音楽を聴いていたりして、1階の警報音に気付かず逃げ遅れる…という事態は避けたいものです。

↑連動型(左)は1階と2階で同時に同じ音量で鳴動するのに対し、単独型(右)だと1階が火元の場合、2階の警報器が鳴動するまでタイムラグができてしまいます。1階の警報器の音が、2階では聞こえにくいのも難点

 

高齢者のいる家庭ではあかり付タイプを選ぶのもアリ

また、火災死亡者数の推移を見ると、全体での死者数は減っているものの65才以上の死者数は横ばいとなっています。これは、高齢者の避難のサポートが不十分であるということ。火災発見から早期避難行動、的確な避難経路の確保ができる火災警報器の設置が重要というわけで、いち早く警報が鳴る連動型であるとともに、白色LED電灯が点いて避難をサポートするあかり付モデルにも注目してみてください。

↑ワイヤレス連動型であかり付モデルのパナソニック「SHK 79021P」

 

↑パナソニックのあかり付は白色LEDで照らして避難をサポート

 

設置する場所に応じて「煙式」と「熱式」を選ぶ

また、感知方式も「煙式」と「熱式」の2種類があります煙式は内部に煙が入ってくると感知して、警報を発するタイプ。火災の多くは、まずはじめに煙が立ち昇るため、早期発見に適した方式です。一般的な寝室や居間などの部屋に向いています。

↑煙式は内部に煙が入ると、光が反射することを利用。別名で光電式ともいいます

 

一方、熱式は65℃程度の温度を感知すると警報を発するタイプ調理による煙や水蒸気などを誤って火災として感知しにくい方式なので、キッチンに向いています

↑熱式は感熱素子が一定の温度に達すると作動します。定温式ともいいます

 

なお、本稿の冒頭で住宅用火災警報器が義務化されたのは2006年とお伝えしましたが、現在設置が義務づけられているのは、寝室あるいは子ども部屋や高齢者の居室など就寝に使われる部屋、および寝室のある階の階段の上。また、市町村条例によってキッチンにも取り付けが義務づけられている場合もあります。お住まいの市町村の決まりを確認して下さい。

↑設置が義務づけられた場所の例

 

さらに詳しく火災警報器のことを知るには?

最後に、もっと火災警報器の情報やデータを知りたいという場合は、以下のサイトが参考になります。

 

日本火災報知機工業会

https://www.torikaeru.info/

日本火災報知機工業会は、火災報知装置の開発やメンテナンスを行う企業が中心の団体。スペシャルサイトでは住宅用火災警報器の取り替えについて、マスコットキャラの「とりカエル」くんが動画やマンガなどで説明してくれます。動画はちょっとしたドラマ仕立てになっていて非常に親しみやすい! 電池切れの音もこの動画で聞くことができます。

 

総務省消防庁 住宅防火関係

https://www.fdma.go.jp/relocation/html/life/juukei.html

消防庁のサイトのなかにも、住宅用火災警報器に関するデータをまとめたページがあります。また、「住宅用火災警報器の設置場所は?」「どのくらいの効果があるの?」といったQ&Aも載っていて、火災警報器の重要性がよくわかります。

 

パナソニックの住宅用火災警報器製品サイト

https://www2.panasonic.biz/ls/densetsu/ha/residential-fire-alarm/

実際に家庭用火災警報器を購入・取り替える際にはパナソニックの製品サイトが役に立ちます。単独型と連動型の違いや、煙式(けむり当番)と熱式(ねつ当番)の特徴、取り替え方法などイラスト・写真を使った解説があり、自分の家に最適な火災警報器がどれかが検討できます。

 

これから空気が乾燥して火事が増える季節。火災警報器の交換の目安である「約10年」を念頭に、いざというとき、自分や家族の命を守るために、早めの取り替えを検討してみてはいかがでしょうか。

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