みなさんは「感震(かんしん)ブレーカー」という機器をご存じでしょうか。こちらは、住宅の分電盤(※)に取り付けて地震発生後の火災を未然に防ぐ機器のこと。多くの人にとってはなじみのない言葉でしょう。かくいう私・GetNai web編集長の山田佑樹も、最近まで感震ブレーカーの仕組みや役割についてほとんど知りませんでした。
※電気の異常が発生すると自動的に電気を遮断する機器
しかし、その重要性を知れば知るほど、「これは絶対に設置するべきだ」と伝えたいと思うようになりました。まずは身近な身内から…というわけで、戸建てを購入した実妹にチャットを通して丁寧に解説。今回はそのやりとりをまとめてみましたので、大事な家と家族を火災から守るためにも、ぜひチェックしてみて下さい!
【登場人物】
やまだ(兄):GetNavi web編集長。妻、娘の3人暮らし。集合住宅に住んでいる。妹のゆきなを常に気にかけている。
ゆきな(妹):看護師。最近、戸建を購入したものの、夫の単身赴任で現在は1人暮らし。
その1 感震ブレーカーって付いてる?
その2 感震ブレーカーの役割って?
その3 感震ブレーカーの種類は?
通電火災の悲劇を防ぐため、感震ブレーカーで万全の備えを!
とりあえず、妹の家に感震ブレーカーがしっかり設置されていて、私はほっとしました。以下の画像の通り、東日本大震災では、地震にともなって発生した火災の出火原因の約半数が電気による火災だったといいます。チャットでもお伝えしましたが、阪神淡路大震災では、原因が特定できた火災55件のうち約60%は通電火災といわれています。通電火災を防げれば、犠牲となった焼死403名のうち6割の約240名の命を救うことができた可能性もあるそうです。
特に大地震に見舞われたら、気が動転してしまい、自分の手でブレーカーを落として避難するのは難しいことです。看護師をしている妹によると、普段は冷静な人でも、予期せぬケガをすると軽いパニック状態に陥って、信じられない行動を取ってしまうケースも多いとか。その点を感震ブレーカーに任せておけば心配事もひとつ減り、それだけ安全確保や避難など命を守る行動がスムーズにできるはず。
ご存じの通り、日本は地震大国。常に大地震の脅威にさらされています。たとえば、南海トラフの巨大地震は、関東から九州・沖縄地方までの広範囲で被害が想定されており、今後30年以内に発生する確率が70~80%といわれています(※政府の地震調査委員会発表)。たとえ地震が来るのは避けられないとしても、その後の通電火災の悲劇を避けるため、ぜひご家庭の分電盤をチェックして、感震ブレーカーの有無を確認してみて下さい。
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