ビジネス
スタートアップ
2017/3/6 17:30

今最もスタートアップがアツいのは五反田! 「働き方改革」に挑む旬なベンチャー4社

元気いっぱいのスタートアップ企業が多い街といえば? こう聞かれて、パッと頭に浮かぶのは渋谷ですよね。しかし、実はいま、スタートアップが活気づいている街がほかにもあります。それは五反田。オフィスビルが安くて広いと、2016年春ごろから拠点を構えるスタートアップ企業が次々と増えているのです。

 

そこでスタートアップ成長請負人として知られるビジネスコンサルタントの山口豪志さんに、五反田の注目スタートアップを紹介していただきました。今回のテーマは「旬な働き方改革」です。

 

【その1】

クラウド会計ソフトのシェア No.1 !「 freee株式会社」

freee_logo_Company_horizontal_01_color_RGB_05_XL

まずは、クラウド会計ソフト「freee」を中心に、バックオフィスを効率化するクラウドERPを提供しているfreee株式会社。どんな会社であれ本業の裏には会計や給与といった多くの実務が存在しますが、その手間をITによって効率化して本業に集中できる環境をサポートしてくれます。

ホーム画面

今後はクラウド会計ソフトというひとつのプロダクトとしてではなく、あらゆる業態・業種のビジネスが効率化を図り、利便性を高めることのできる「プラットフォーム」を目指しているそうです。

 

立地や交通の便・家賃・グルメの3つが決め手となり、五反田にオフィスを構えたそうです。さらに、「五反田周辺に住んでいる社員が多く、生活と仕事が心地よく一体化しているところに魅力を感じたから」と教えていただきました。

社内風景
↑社内風景

 

【山口さんコメント】

「スモールビジネスの方々を中心として社内の経理業務がより手軽になるクラウドサービス。創業後の初期から使うことで本業の業務に集中できるというメリットがあり、まさにビジネスの大事なお金まわりを手軽に安心に管理できます。freee社は、創業4〜5年で総額96億円の資金調達とし、急拡大する日本を代表するfintechベンチャー企業です。」

 

【その2】

まだ世の中にない面白くて新しいサービスを生み出す「株式会社シンクスマイル」

2017

次にご紹介するのは、「したことないをへらす。」という会社理念のもと、世界をちょっと面白くするサービスを展開する株式会社シンクスマイルです。そのサービスの1つが、社内のありがとうを集計する”組織改善クラウド”「HoooP(フープ)」。こちらは実際に1000以上の企業・組織が利用する、“ほめる”を通じて従業員エンゲージメントを強化するコミュニケーションツールです。

HoooP_web

そのほか、顧客と店舗の関係性を変えて業績を上げる“スマホCRMツール”「Ziriri(ジリリ)」や、日本初のお試しサイト「Tryfeel.collection(トラコレ)」などを運営しています。さらに、HoooPで培った独自の分析データをもとに開発された、従業員エンゲージメントを高める新サービス「RECOG(レコグ)」が3月10日にリリースされます。

20170306_y-koba_start1
↑RECOGイメージ

 

五反田のオフィスビルを選んだのは、渋谷に構えていた前オフィスが手狭になり、移転を検討したことがきっかけだったそう。当初は同じ渋谷を検討していたものの坪単価の高騰で十分な広さを確保できる場所がなく、人形町と五反田のどちらかで悩んだ結果、利便性を考慮して五反田に決定した、とのこと。

 

【山口さんコメント】

「社内のコミュニケーションを円滑にする上でも褒めることを大切にしたサービスを展開。コミュニケーションの課題が増える昨今の企業内のチームワークにも良い影響があります。新しい働き方において、このようなチームワークを育むサービスは成長の可能性が高いです」

 

【その3】

個人のスキルを売買するECプラットフォームを運営する「株式会社ココナラ」

coconala_logo_1_main_w

続いては、知識・スキル・経験など個人の得意に基づいたサービスを売買できるオンラインフリーマーケット「ココナラ」運営する株式会社ココナラです。よくメディアでも取り上げられているのでご存知の方も多いかもしれませんね。

20170306_y-koba_start2

また、ココナラの派生として、2016年8月より弁護士に非公開・無料で手軽に相談できる「ココナラ法律相談」を展開。さらに、2017年3月下旬からはアクセサリーや小物類などのハンドメイド製品を個人間で売買できる「ココナラハンドメイド」がスタートされる予定です。

 

ワンフロアのオフィスビルがたくさんあって賃料が安く、交通の便も悪くないということで五反田にオフィスを構えることにしたそうです。また、ベンチャーに向いている自由な感じがする街という印象もあったそうです。

 

【山口さんコメント】

「企業内のちょっとした制作物や業務を得意な方にお願いできることで、社内の業務を円滑に進めることが可能。また、個人の働き方からも柔軟な得意とする能力を提供することができることで、得意が活かせるサービスです。サービスだけでなく、ものづくりのプラットフォームをはじめ、より個人の働き方の可能性を拡げています」

 

 

【その4】

“営業にとって本当に役に立つ”営業支援ツールを目指す「株式会社マツリカ」

20177

最後は、案件状況の把握や営業プロセスの分析、効率的なノウハウ共有を支援するツール「Senses(センシーズ)」を開発・提供している株式会社マツリカです。既存の営業支援ツールでは、上司が部下を管理するために導入し、結果的に部下の負荷が大きくなったという状況がよくあります。そんな状況を打破するため、「本当に営業にとって役に立つ営業支援ツール」を目指しています。

mazrica1

Sensesを導入すれば、案件状況の把握や営業プロセスの分析など、効率的なノウハウ共有が可能になります。そのほか、営業活動におけるコンサルティング業務も行っています。

 

山手線沿線にもかかわらず、他の駅(渋谷や恵比寿)と比較すると家賃が安く、アクセスしやすい上に、ランチなどの飲食店も充実しているということで五反田を選んだそう。五反田にスタートアップが急増してイメージが上がっていること、ターミナル駅にもかかわらず駅前がすっきりしていることなども後押ししたとのこと。

 

【山口さんコメント】

「企業内の稼ぎ頭である、営業マンの営業効率を高め、先輩の知見をチームメンバーへ伝え、組織としての営業力を高めることが可能。従来のSFAよりも入力の手間を省けるだけでなく、データの可視化や情報連携がスムーズなので、営業担当者の行動がよりスムーズにお客さん対応の質が向上。結果、売上が伸びるというシロモノ。今後の発展に期待の新星ベンチャーです」

 

こんなにも魅力的な事業を展開する企業がいくつも五反田にあるなんて、ちょっと驚きませんか? 今後も五反田スタートアップ企業がどのように成長していくのか、目が離せませんね。

 

【この方に聞きました!】

20170303_y-koba_profile_R

山口豪志(やまぐちごうし)

2006年クックパッド株式会社入社。広告マーケティング事業で09年同社IPOにトップセールスにて貢献。12年3人目の社員としてランサーズ株式会社に参画、ビジネス開発部長、社長室広報を歴任。15年に株式会社54を創業。