1989年 → 2019年 過去の増税時はこんな世の中だった!
平成の幕開けとともに消費税がスタートして約30年。世の中も、それを取り巻く経済状況も大きく変化してきました。消費税導入時と過去2回の増税の年を、ヒットアイテムや経済データとともに振り返りましょう。
【1989年 0% → 3%】
元号が平成に変わった年の4月、消費税が導入。昭和を代表する歌手・美空ひばりが6月に死去し、11月にはドイツでベルリンの壁が崩壊。永谷園「おとなのふりかけ」が発売されたのもこの年です。
<こんなアイテムがヒット!>
任天堂 ゲームボーイ
ソフトの入れ替えが可能な携帯ゲーム機として爆発的ブームに。単3形アルカリ乾電池4本で約35時間稼働しました。ソフトは「テトリス」「スーパーマリオランド」が人気に。
<流行語>
「オバタリアン」「24時間戦えますか」
<ヒット曲>
「Diamonds」/プリンセス・プリンセス
「とんぼ」/長渕 剛
バブル真っ只中の超・好景気時代
バブル景気に沸いた時代。実質経済成長率(※)は、前年の88年に80年代最高の6.79%を記録。郵便料金およびJR運賃が、消費税導入にともない値上げされたこともトピックです。
<景気>
<モノの値段>
はがき | 41円 |
封書 | 62円 |
JR初乗り | 130円 |
タクシー初乗り2kmまで | 470円 |
【1997年 3% → 5%】
最初の増税時は、10月に長野新幹線が開業、11月にはサッカー日本代表がW杯初出場を決めました。ドラマ「踊る大捜査線」がスタートし、ロッテは日本初のキシリトールガムを発売しました。
<こんなアイテムがヒット!>
トヨタ プリウスNHW10
「21世紀に間に合いました」のキャッチコピーで登場したハイブリッド車の先がけ。ガソリン車と同等の走行性能で、約2倍の低燃費とCO₂排出量半減を実現しました。
<流行語>
「失楽園」「マイブーム」
<ヒット曲>
「CAN YOU CELEBRATE?」/安室奈美恵
「硝子の少年」/KinKi Kids
バブル崩壊後で経済の低迷期が続く
「失われた20年」の最中で、実質経済成長率は低迷。完全失業率も年々上昇していきました。増税でJRとタクシーは値上げ、前年に値上げした郵便料金は据え置かれました。
<景気>
実質経済成長率 | 0.1% |
完全失業率 | 3.5% |
大卒平均初任給 | 19万3900円 |
<モノの値段>
はがき | 50円 |
封書 | 80円 |
JR初乗り | 140円 |
タクシー初乗り2kmまで | 660円 |
【2014年 5% → 8%】
直近で消費増税が実施された2014年は、ソチ冬季五輪で男子フィギュアの羽生結弦選手が金メダルを獲得し、「笑っていいとも!」が放送を終了。映画「アナと雪の女王」が大ブームに。
<こんなアイテムがヒット!>
Apple iPhone 6/6 Plus
4.7インチディスプレイのiPhone 6と同時に、5.5インチのiPhone 6 Plusも登場。新技術の投入により、カメラのAF性能が大きく向上しました。
<流行語>
「ダメよ〜ダメダメ」「レジェンド」
<ヒット曲>
「レット・イット・ゴー〜ありのままで〜」(日本語歌)/松たか子
「ひまわりの約束」/秦 基博
低成長率が続くものの雇用状況は改善
実質経済成長率は引き続き低迷。リーマンショック(2008年)後に大きく上昇した完全失業率は、低下しはじめました。JRはICカード利用時に端数まで計算されるようになりました。
<景気>
実質経済成長率 | 0.38% |
完全失業率 | 3.6% |
大卒平均初任給 | 18万1426円 |
<モノの値段>
はがき | 52円 |
封書 | 82円 |
JR初乗り | 140円(切符)、144円(IC) |
タクシー初乗り2kmまで | 730円 |