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2019/11/1 20:00

ついにベールを脱いだ新作「ハンターカブ」。ホンダが本気を出すとこうなる!?

CT125のモデラーさんに聞いてみた!

ーー特にCT125のデザイン面でご苦労なさった点、こだわった点はどんなところですか?

 

鳥山英二さん(以下、鳥山) これはどのバイクにも言えると思いますが、乗り物のデザインは、「過去の造形を紐解いて行きながら、現代はこうあるべきではないか」ということを考えています。

ただ、今回のCT125の場合は、特に過去の造形を活かしながら、現代の技術と融合させることを意識していたので、それが苦労と言えば、苦労だったかもしれません。

また、C125のエンジンを積んでいながらも、CT125の場合、オフロードでの走破性を良くするために、車高が上がっています。そうなると当然シート高も上がってしまうため、バイク全体をバランス良く構成するのは難しい作業でした。コンセプトモデルではありますけど、そういったところは特にこだわりました。

 

ーー従来のハンターカブのデザインが限りなく踏襲されている印象ですが、乗り物全体の流れとして、「昔あった良いデザインは、そのまま出すべきだ」みたいな風潮があるのでしょうか?

 

鳥山 いや、全体のトレンドみたいなところで言うと、これは一概には言い切れないです。やはりスポーティーな走りを好む方は、クラシカルなデザインのものはイヤかもしれませんしね。

ただ、ハンターカブを好んでいただくお客様は、「やはりこの形でなければ」という人が多いと思います。また、近年のハンターカブは、オシャレだという見方で乗られているお客様の声もお聞きします。

ですから、特にCT125は、従来のイメージを崩さず、でも現代の技術も存分に活かして発表した次第です。

 

ーー特に70年代~80年代にかけて、ホンダのミニバイクは実に多彩で、遊び心に富んだモデルが多くありました。このCT125を見て、「その時代に戻るのか!? だとしたら嬉しい!」と思いましたが、いかがでしょうか。

 

鳥山 その時代は私は入社していないので、お答えできないところもあります(笑)。しかし、社内の先輩から語り注がれていることで言うと、やはりホンダは「創る喜び」ということをいつも大事にしているんです。つまり、作っている我々自身も楽しんでしまっているんですね。

だから、ホンダの歴史を振り返ると、楽しいミニバイクが多かったと思いますし、今回のCT125も違うメーカーだったら出せなかった例ではないかと思います。

↑第46回東京モーターショー2019のホンダブースには、巨大な立体看板が設置されていました。こういうところにもホンダの遊び心を感じ、ついロゴに顔を入れたくなってしまう筆者でした(ウザくてすみません!)

 

販売された場合は、クロスカブよりもハイモデルとなる可能性

ーーこのCT125、発売予定はあるのでしょうか?

 

古賀 これは今回の『第46回東京モーターショー2019』の反響次第……としか言えません。ただ、これまでのユーザーの方の反響は想像以上となっていますので、前向きに進めていけそうです。

ただし、今回発表したのはあくまでもコンセプトモデル。仮に販売が決まっても、この通りになるとは限らないですし、調整は加えられるでしょうね。また、価格帯もクロスカブ110よりは当然高くなってしまうと思います。

 

ーーでは、もし販売されることがあったとして、どんな方に乗って欲しいと思われますか?

 

古賀 アウトドアを好む層の方には、すでにクロスカブ110がありますが、さらにこだわりたい方に乗っていただきたいです。もちろん、これまでハンターカブを支持してくださったコアな層の方々にも満足できるモデルになっていると思います。

また、さらなる大きな目標としてはやっぱり世界市場です。かつてのハンターカブは、海外で支持を受けましたが、このCT125も、新しいカブの一つとして、世界の方々にお届けできると良いなと考えています。

↑販売はあくまでも未定と言われながらも、もし販売が実現したことを考えると……まず絶対に買うだろうなと思う筆者でした

 

特にここ数年ホンダはコアなユーザーを喜ばせてくれるような試みが多かったですが、特に話題となった今回のCT125。実際に販売されることを願いつつ、最新ニュースも見流さないようにしたいです!

 

撮影/ハラダケイコ

 

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