ワールド
2019/4/28 21:00

ギタリストのこだわりに応えるために、ギターメーカーが選んだ道具とは?

著名ギタリストにも人気。自然との調和を目指す「LavaDrops」

↑LavaDrops創業者Rapolas Grazys氏(Photo courtesy of Dassault Systèmes)

 

LavaDropsは米国の歌手Jack White氏、オーストラリアのギタリストTommy Emmanuel氏、アルゼンチンのギタリストDominic Miller氏など世界中のベテランミュージシャンらに使用されるギターを作っている新興メーカーです。

 

LavaDrops創業者のRapolas Grazys氏はインダストリアルデザイナーでありながら自身もミュージシャンとしてギターを弾いてきました。より美しくユニークなギターを作ってみたいと考えたのがLavaDrops創業のきっかけ。

 

「私のクリエイティビティの源は自然です。人間と自然をつなぐモノを作りたいといつも思っていました。そこで自然素材を活用したギターを作ることでそのアイデアを実現できると考えたのです」とLavaDrops創業者Rapolas Grazys氏は言います。

 

自然素材を活用したLavaDropsのギターの特徴について、Grazys氏は「私たちはユニークな自然素材を使ってギターを作ります。美しいデザインであるのみならず、それぞれのギターは弾きやすく設計されているうえ、素材独自のサウンドを持っています」と説明。このようなユニークなデザインが可能となったのは、3Dモデリングソフトウェアの「SOLIDWORKS xDesign」によるそうです。

 

xDesignでは、要件を与えると、それに応じたデザインが自動で生成されます。基本的な形状が提案され、そこからさらに細かなデザインや材料の量をユーザー自身で調整していくことができるツールなんです。

 

一見、LavaDropsの様なユニークな形状のデザインのギターは職人にしか作れないだろうと思いますよね? しかし、実際にはテクノロジーがそれを容易にしているのです。

Photo courtesy of Dassault Systèmes

 

Yamaha Guitarはクラウドや3Dモデルをフルに活用することでギタリストのニーズを汲み取ったギター作りを、LavaDropsは3Dモデリングソフトウェアによってユニークな形状のギター作りをそれぞれ実現しました。形は違えど、両者はテクノロジーをフルに活用したギター作りが進んでいることを示していますね。

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