フジ医療器が世界で初めてマッサージチェアの量産に成功したのが1954年。以来、67年に“たたき”、75年に“もみ”と“たたき”のスイッチ切り替え、95年にはエアーマッサージ、2001年にはセンシング技術を搭載した3Dナビポイントシステム……と数々の”世界初“を搭載するなど、常にマッサージチェア界を牽引し続けています。
そんなフジ医療器から7月1日、新機能を搭載した同社最高峰モデル「サイバーリラックス マッサージチェア AS-1100」が発売されることになりました。市場想定価格はなんと48万8000円前後(税抜)! 度肝を抜かれる価格だけに、どんな機能が搭載されているのか、期待を膨らませつつ新製品発表会で実際に試してきました。
日本人の8割は疲れている
フジ医療器の調査によると、20代以上のおよそ8割が日常的な疲れを感じているそう。なかでも7割以上が「首や肩のコリ」を感じているといいます。そこで「欲しいと思う疲労解消グッズ」を調査したところ、1位に上がったのが、やはり男女ともにマッサージチェア! それにも関わらず、マッサージチェアの一般家庭への普及率はいまだ15%程度と高くはありません。
そこで同社は、ユーザーがニーズに合わせて選べるよう、ハイエンドからローエンド、多機能タイプから特化機能タイプまで、幅広いラインナップを用意。このうち今回新製品としてリニューアルしたのが、首回りから足裏までマッサージするフル機能搭載モデルのなかでも最高峰の「サイバーリラックス マッサージチェアAS-1100」および、コンパクトでリビングチェアとしても使える「リラックスマスター マッサージチェア AS-690」の2機種です。
まるで人の手! 土踏まずまでしっかりほぐす「サイバーリラックス AS-1100」
最高峰の「サイバーリラックス」シリーズは、「一人ひとりがもつ悩みを解決すること」をコンセプトに開発された多機能モデル。多様なニーズにきめ細かく対応すべく、ユーザーの体型を把握する体型検知システムを搭載しています。また、30分コースを4種類、部位別・目的別に選べる16分コースを17種類、合計21種類の自動コースを備えており、同社によればこれは業界最多。例えば「VIPコース」は、疲れやすい全身の部位を30分かけて集中的にマッサージ。「ソムリエコース」は、ウォームアップからクールダウンまで、複数人にマッサージされているような心地よさが味わえるそう。
さらに、新モデルとなる「AS-1100」では、疲れやコリを集中的にほぐす7分間のミニコース「部位集中技」を前モデルより4種類増やして12種類用意。その1つである「脚集中マッサージ」には、新機能「足裏つかみ指圧」を搭載しています。これは、足首から甲をエアーバッグで押さえつつ、足裏のアーチに沿った形状の専用ローラーが土踏まずをほぐしてくれるというもの。筆者も体験しましたが、土踏まずをグリグリもみほぐす感触は、個々のエアーバッグやもみ玉では得られない格別な心地よさでした。
そして、体幹をケアして身体のバランスを整える「体幹ほぐし技」は3種類を追加。もみ玉が体を押し上げないよう、エアーバッグで体をロックするため、各部位のコリを念入りにほぐしてくれます。そのほか背中と足裏には、体を温め効果的なマッサージをサポートするヒーター機能を備えました。
ちなみに個人的に気に入ったのは、全身ストレッチコースです。オットマン(脚部)が全身を引き伸ばした後、背筋を押し上げて反らすため、デスクワークで丸まりがちな背中がググッと伸ばされ、胸が開き、スッキリとした爽快感が味わえました。
コンパクトながらフルスペック!「リラックスマスター マッサージチェア AS-690」
もう1つの新モデルは、リビングソファとしても使えるコンパクト性とリラックス性を兼ね備えた「リラックスマスター マッサージチェア AS-690」です。新機構「GRIP式メカ3.0+(プラス)」では、首から腰の曲線に沿うようなS字型のカーブフレームを採用することで、フィット感がアップ。さらに、横にも縦にも回転する360度回転もみ玉が、身体に沿って流れるようなマッサージを実現します。
また、脚部を反転させることで簡単に収納できるのも本機の大きな特徴。マッサージチェアとしてだけではなく、普段使いのリビングチェアとしても利用できます。
AS-690は25万8000円前後、AS-1100に至っては48万8000円前後と決して手軽に購入できるものではありませんが、マッサージチェアは日々の疲れをとり、ダイレクトに生活の質を変えてくれるもの。とりわけ今回発表された2モデルは、その快適性をこの身で存分に実感しました。これなら“高い買い物だったのに……”と後悔してしまう心配もなさそうですね。