乗り物
2017/8/18 11:13

1万円以下でこの性能! はじめてのドライブレコーダーはオウルテック「OWL-DR04」がベストバイ!

先日、東名高速道を走る大型バスに対向車線から乗用車が飛び込んでくるという衝撃の映像が公開された。記憶している方も多いと思う。交通事故のニュースは大半が事故現場を伝えるものだが、この映像は事故の瞬間を動画で捉えており、その映像が伝えるインパクトは極めて強かった。この映像を撮影したのは乗客でもない、運転手でもない。他ならぬ、バスの車内に設置されていたドライブレコーダーによるものだった。

 

交通事故はいつ、どこで、どんな時に遭遇するかは誰も予測はできない。しかも交通事故は民事が絡むため、その原因を巡って対立することも少なくない。そんな状況を動画映像で記録し、“動かぬ証拠”としてその状況を残せるのがドライブレコーダーなのだ。そのため、バスやタクシーなどのプロの現場ではもちろん、最近はマイカーのニーズも急増している。今回の東名高速道で発生した事故の一件は、その装着を後押しする要因となったのは間違いない。

 

そんななかで、今回紹介するドライブレコーダーがオウルテックの「OWL-DR04」。リーズナブルな価格を実現しながら、鮮明な記録を可能とした同社の最新モデルだ。ドラレコで最も重視すべきは万一のシーンを鮮明に記録することに尽きる。当たり前のことだが、実は意外にもその部分がないがしろにされているドラレコも少なくない。オウルテックの「OWL-DR04」は、その鮮明記録に力点を置いた機種として注目の一台なのだ。

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↑OWL-DR04 (直販価格9980円)

 

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フルHDの鮮明な映像を記録

本機でまず注目すべきは、撮像素子の画素数とレンズの画角だ。撮像素子のスペックを見ると1/3インチ310万画素CMOSセンサーで、フルHD(1920×1080ドット)画質の映像を記録できる。レンズの画角は156度(対角)。さっそく、実機を使用して撮影した映像から抜き出した画像をご覧頂こう。

 

曇天時の夕刻というさほど明るくない時刻でも、沿道の看板やスタンドの電子表示のほか、情報を細部まで鮮明に映し出しているのがおわかり頂けるだろう。信号機の光が消えて撮影される問題も、信号機の点滅周波数対策を行っているので、光の色をしっかり確認できる。これだけ鮮明に記録できれば、日常の運転時の記録としては十分といえる。

↑一般道を曇天下で撮影した映像。スタンドの表示のほか、情報を細部まで鮮明に映し出しているのがわかる
↑一般道を曇天下で撮影した映像

 

1/3インチ310万画素CMOSセンサーというスペックは一見すると平凡なように見えるが、これこそがドラレコとして本機ならではのポリシーを感じ取れる部分でもあるのだ。実は単純に撮像素子の高画素化は、単純に高画質とは結びつかない。なぜなら、高画素が進むと画素当たりのサイズが小さくなり、それは光学特性が低くなることを意味する。ノイズも増え、特に夜間などの悪条件下ではマイナス要素につながるわけだ。そこで、本機ではあえて撮像素子の画素数をフルHDレベルに抑え、一方で撮像素子のサイズをドラレコとしては異例の大型サイズとした。つまり、これによって光学特性の向上を狙ったものと推察できる。

↑灯りが少ない郊外の国道。暗所にも関わらずノイズが極めて少ない
↑大型の撮像素子により、街灯の少ない暗い道でも鮮明に記録することができる

 

それとレンズの画角。対角で156度というのはそれほど広くはない。ただ、レンズは広角にすればするほど映る範囲は広くなる一方で、周辺部の歪みが多くなり、同時に遠景は小さくしか映らなくなるという相反する現象も生じさせてしまう。本機はフロントウインドウを十分にカバーできる画角を持ちつつ、それでいて周辺部の歪みが少ない。鮮明に映像を捉えるという意味でその能力は極めて高いといえるだろう。

↑太陽を背に受けた順光下での映像。道路施設の内容をはじめ、青空も美しく捉えた
↑画角はそれほど広くないが、フロントウィンドウの隅まで十分収められる

 

鮮明な映像を得るために重要な機能として「HDR」も搭載された。これは「ハイダイナミックレンジ合成」の略で、電子的にレンジ幅を広げることができる。これによって、輝度差が大きいときに黒つぶれや白つぶれを抑え、これにより逆光や夜間での撮影時に効果を発揮するメリットがある。本機でこれらを試してみると、夜間走行時に灯りのついた看板で若干白飛びが見られたものの、太陽光を正面に受けての撮影でも被写体が少しアンダーになる程度で鮮明さは失われていない。

↑店舗が並ぶ夜景映像。照明付き看板は飛んでしまっているが、その周辺部は鮮明そのもの
↑店舗が並ぶ夜間走行時の映像。HDRはこういった明暗の差が大きい状況下で効果を発揮する

 

↑白とびしがちな逆光下でもHDRのおかげで鮮明な映像を記録できる
↑白とびしがちな逆光下でもHDRのおかげで鮮明な映像を記録できる

 

【動画はコチラ】

 

 

こうしてみると、やはりセンサーが大きいメリットは十分活かされているようだ。画素数が抑えられたことで、データサイズの膨張も進むこともなく、付属の8GB・マイクロSDカードでも十分な録画時間が確保できている。参考までに付属のマイクロSDカードはメモリー界で信頼性が高いSanDisk製。このクラスのドラレコの多くがノンブランドのメモリーを多く使っているなかでメーカーとしての良心を感じ取れる部分でもある。

↑付属のマイクロSDカードはSanDisk製8GBを採用する
↑付属のマイクロSDカードはSanDisk製8GBを採用する

 

プライバシーに配慮した録音機能が便利

そして、本機で見逃せない機能がある。それが「プライバシーオート録音機能」だ。ほとんどのドラレコでは、音声への対応としてオン/オフのいずれかを選ぶ仕様となっている。オンにしておけば、万一の時の音声も記録できるが、同時に車内での音声も記録されっぱなしにもなる。これだと車内で会話するのもはばかれる。

↑「プライバシーオート録音機能」の設定画面。「オート」を選ぶと機能がONとなる
↑「プライバシーオート録音機能」の設定画面。「オート」を選ぶと機能がONとなる

 

本機に搭載した「プライバシーオート録音機能」は、通常記録中は音声録音を行わず、衝撃を検知したときにのみ音声録音を行うというもの。衝撃を検知した時点から録音が始まり、1ファイル録画完了まで録音。次のファイルでは再び音声録音が行われることはないから、これなら安心して車内で会話ができるってわけだ。なお、この機能は録画モードメニューの「音声録音」を選択し、ここで「オート」を選ぶことで有効となる。もちろん、常に録音するオンや録音しないオフも選択可能だ。

 

今回はこの機能を確かめるために、周囲の安全を確かめた上で急停車させてみた。通常聞く音量レベルでラジオを再生しておき、急停車。ここでモニター上のアイコンに鍵マークがついて退避フォルダーに入ったことを示された。帰宅後、このデータを再生してみると、急停車した直後から音声録音が記録されていた。少し音声がモゴモゴした感じではあるが、状況の確認には十分使えそうだ。まさに“プライバシー”に配慮した機能として、ドラレコの使い勝手を十分知り尽くした中で開発された機能といえるだろう。

 

【動画はコチラ】

 

小型のボディにシンプルなボタン配置

操作系は極めてシンプルな構成となっている。モニターを正面にして右側に操作スイッチが並び、左側はテレビなどで再生するときに使うHDMI端子とマイクロSDカードスロットを配置。本体上部には電源とメニューキーを兼ねるスイッチと、電源用microUSB端子も備わる。兼用スイッチがあるのはドラレコとしては一般的な対応だ。

↑本体右側面には上から「録画/OKキー」「モードキー」「UPキー」「DOWNキー」が並ぶ
↑本体右側面には上から「録画/OKキー」「モードキー」「UPキー」「DOWNキー」が並ぶ

 

↑本体左側面。上はテレビ等と接続するHDMI端子。下は電源用のmicroUSB端子
↑本体左側面。上はテレビ等と接続するHDMI端子。下は録画用のmicroSDカードスロット

 

購入して最初に行うべきは日時設定。GPS機能があればこれは自動設定となるが、それがない本機では手動で行う。電源を入れると録画が自動的にスタートするので、これを右側面の上にある録画/OKキーを押して一旦録画を終了させる。続いて天面の電源/メニューキーでメニュー画面を表示させ、モードキーで設定タグから「日付/時刻」を設定するという流れだ。また、本機ではナンバープレート情報を設定することもできる。データ管理をする上でわかりやすい番号を登録しておくと都合がいいだろう。

 

Gセンサーの感度は、デフォルトでは設定可能な全3段階の「中」に設定されている。個人的にはデフォルトの「中」が適当であると感じたが、この設定ではちょっと強めの段差を超えるとGセンサーが動作するようなので必要に応じて切り替えるといいだろう。

↑Gセンサーの感度設定は3段階。デフォルトでは「中」が選ばれている
↑Gセンサーの感度設定は3段階。デフォルトでは「中」が選ばれている

 

ドラレコでは「ここぞ!」というシーンを任意に保存しておけるのも定番機能のひとつ。本機では録画中に右側面の「モードキー」を押すことで、鍵マークが点灯してファイルを退避フォルダーに移動させて保護できる。この設定を行っておけば上書き消去されることはなくなる。適宜、使いこなすと便利な機能となるはずだ。

 

自分でもキレイに取り付けられる

さて、価格に対して魅力的な機能を搭載した本機だが、ここでその取り付け方法を考えてみたい。カー用品専門店などでは、ドライブレコーダーの取り付けサービスを行ってくれるところもあるが、オンラインショップなどで本機を購入する場合は、自分で車内に取り付けることが基本となる。せっかくなら、ケーブルなどが露出しないよう出来るだけきれいに取り付けたいものだ。

 

OWL-DR04の電源はほかのドラレコと同様、シガーソケットから取り、本体にUSB端子で受け取るタイプとなっている。ここで気にしたいのがこのコードの引き回しだ。通常ならコードフックをピラーやダッシュボード貼り付けてコードを引き回す。実用上は問題ないが、見た目は正直いってあまりよろしくない。特に白っぽい内装色のクルマなら、黒い電源コードが目立ってしまう。

↑電源用ケーブルをクリップで留めるだけで配線すると、このようにかなり目立つ
↑電源用ケーブルをクリップで留めるだけで配線すると、このようにかなり目立つ

 

そこで少し手を加えてAピラーからグローブボックス裏を経由する方法で対応してみた。ルーフ側は、ケーブルがずり落ちてこないようにクッション材を挟み込んで、隙間に押し込む。結果は、多少の手間はかかったものの、それを忘れるほどの美しい仕上がり。自分で取りつける際も、面倒がらずにこの方法をオススメする。

↑Aピラーのカバーを外し、元々あるケーブル類にドラレコの電源ケーブルをまとめる
↑Aピラーのカバーを外し、元々あるケーブル類にドラレコの電源ケーブルをまとめる

 

↑Aピラー内に電源ケーブルを収納した結果、すっきりキレイに仕上がった
↑Aピラー内に電源ケーブルを収納した結果、すっきりキレイに仕上がった

 

カー用品の店頭に行けば多くのドラレコが並び、そこから一台を選ぶのは至難の業。これまでの経験上、数千円クラスのモデルはトイカメラの機能を拡大したものも少なくなく、ドラレコとして使うにはオススメできない機種も多い。かといって3万円近くになるとちょっと手を出しにくいのも確かだ。重要なのは、単に高スペックを追うのではなく、ドラレコとして必要な機能を満たしているかを重視して選ぶこと。その意味でも本機は画質面でも機能面でも満足いく性能を発揮してくれる貴重な一台といっていいだろう。

 

また、複数の自家用車を保有している人や、家族のクルマにもドラレコを取り付けたいという人には、8月2日に発売されたばかりのエントリーモデル「OWL-DR05」もオススメだ。こちらはHD画質(1280×720ドット)でHDR機能も備えていないが、直販価格で7480円と、さらに求めやすい価格となっている。よく乗るクルマには高画質なDR04、あまり乗らないクルマや2台目、3台目には低価格なDR05、というように使い分けてもいいだろう。

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この最新モデル「OWL-DR05」の発売を記念した、購入者向けキャンペーンも実施されている。オウルテック製のドライブレコーダーを購入した人を対象に、計10名を憧れのサーキットを愛車で走れる走行体験へ招待するほか、抽選で20名に同社の取扱い製品から好きなものが1つプレゼントされる。詳しくは、同社のキャンペーンサイトをチェックしよう。

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キャンペーン概要

期間:2017年7月15日~2017年9月30日

当選者発表:2017年10月20日(※日程は予告なく変更になる可能性があります)

賞品:A賞 岡山国際サーキット走行体験(10名)、B賞 オウルテック製品プレゼント(20名)、C賞(Wチャンス) オウルテックダイレクト クーポン券1000円分(応募者全員)

対象製品:OWL-DR01-BK、OWL-DR02-BK、OWL-DR04-BK、OWL-DR05-BK