ラバコレを購入するための大行列がニュース番組で放映されて1年、2代目ラバコレが1997年11月にリリースされました。初代モデルの騒ぎに比べたら落ち着いていたものの、全国の時計店ではやはり激しい争奪戦が繰り広げられました。
聖夜を共に過ごす二人のためのペアモデル
3月に3代目イルカ・クジラモデル、5月に初代W.C.C.S.モデルが発売され、社会現象ともいえるほど盛り上がった1997年のG-SHOCKブームを締めくくったのが、2代目ラバーズコレクション。初代ラバコレ発売時のような混乱を起こさないために、当時のG-SHOCKとしては異例の全国一斉発売日(11月2日)が設定されました。
純白ベースのボディとELバックライトに浮かぶ6種類の個性的なシルエット。初代ラバコレから倍増した6ペアのバリエーションは、“新鮮みが足りない”との評価も一部にありましたが、G-SHOCKファンだけでなく多くの人が待ち望んでいたことに間違いはありません。
運よく手に入れた人は、袖の上から着けて、見せびらかしながら歩いたものです。話題が話題を呼んで、若者だけでなく結構なオジサンが必死に時計店で探す姿もちらほら。
それまでペアで腕に着けるのは恥ずかしい、という風潮でしたが、ラバコレならテレずに使えます。ペアウオッチの概念を大変革した、という意味でも意義は大きいのです。
1997年に発売された2代目ラバコレ。ELバックライトに天使像が浮かぶDW-6697-7ATと、悪魔が浮かぶBG-097-7ATのセット。ストラップのタグは相手の絵柄が施され、恋人気分を盛り上げます。
G-SHOCKのELバックライトに浮かぶ天使のシルエット。初代ラバコレの天使とは異なり、弓矢を持っています。
Baby-Gのタグには、G-SHOCKのELバックライトに浮かぶ天使の絵柄がブルーで縫いつけられています。
このペアに添えられた「天使と悪魔」のストーリーも紹介しておきましょう。
禁断の果実(知恵の実)を食べ、エデンの園を追われたアダムとイブ。その実を差し出したのは、最も神に愛されていたにも関わらず、神を裏切った堕天使ルシファー(悪魔)でした。一方で、エデンの園から出ていくよう宣告した天使ミカエルは、神が最初に作った天使。ミカエルもルシファーも、実は共に神に愛された大天使だったのです。姿、形は違っても、元は同じ天使で惹かれ合っていることを表しています。