人型ロボットの導入をいち早く進めている企業の一つに、ドイツの自動車メーカー・BMWがあります。最近、その人型ロボットの最新の動画が公開されました。自動車製造現場の風景が大きく変わる日もそう遠くはないかもしれません。
BMWは、米カリフォルニアを拠点とするテクノロジー企業のFigureと提携。2024年8月には、ドイツのミュンヘンにあるBMWの工場で、初めて人型ロボットの試験が行われました。その結果を見て、BMWの幹部が「前途有望である」と認めるほど目覚ましい成果を上げたそう。
BMWでは人型ロボットのさらなる改善が進められており、先日公開された動画では、人型ロボットがシリコンバレーのラボでずらりと並んで、黙々と作業を進める様子が映し出されたのです。
人型ロボットは、これまで人間が行ってきたのと同じように、決められたパーツを一つひとつ持ち上げ、組み立てエリアまで運び、定められた部分にはめこむ……という作業をひたすら繰り返しています。Figureによると、この人型ロボットは1日に1000もの部品を持ち運べるようになったそう。作業スピードは400%も向上したとされています。
一見すると、自動車製造ラインに導入するロボットを人型にする意味はないように思われるかもしれません。しかしFigureが人型のロボットにしたのは、既存の製造ラインのまま、このロボットを導入できるようにしたため。こうすることで、不可の少ない作業は人がそのまま担当して、不可の大きい作業をロボットに任せる、ということができるのだそうです。
実際のBMWの製造現場にこれらの人型ロボットが導入される時期は未定とのことですが、自動車工場に人型ロボットの姿がずらりと並ぶ日は着実に迫っているようです。
【主な参考記事】
The Sun. SPEED FREAK BMW ‘human’ robot gets major upgrade with 400% speed increase as it’s tasked with production line duties. November 25 2024